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FASHION OCT 25,2021

どうして別注バブアーが欲しくなるの?

バブアーの創業は1894年。言わずと知れた英国の超超名門ですが、正直最近ではあらゆるショップやブランドからラブコールが相次ぎ、別注モデルも珍しくなくなってきました。……が、アーバンリサーチはもう何年も前から、いち早くこの老舗との密な関係を構築。モノ好きから賞賛される別注モデルを数多く輩出してきました。アーバンリサーチの別注バブアーはなぜ通たちの琴線に触れるのか。ここではバイヤー陣とビギンの名物スタッフたちが座談会を催し、今季の別注バブアーを教科書代わりに、アーバンリサーチでしか買えない!を生むコダワリの深さに迫りました。


※撮影時のみマスクを外しております。会話中はスタッフ全員がマスクを着用し、一定の距離を空けるなどコロナウイルス感染拡大防止対策を施したうえでインタビューを行っております。

座談をしたのはバイヤーの皆さんとBeginお馴染みのこのメンバー

(以下、敬称略)

右/スタイリスト・武内雅英
ビギンをはじめ、数々のメンズファッション誌で活躍する凄腕。洒脱なのに真似しやすく、ブランドの背景まで考慮されている、という魔法のスタイリング術でお馴染み。

中右/アーバンリサーチ バイヤーズセレクト ブランドディレクター・村手謙介
仕入れから商品企画、企業やブランドとのコラボなど、多種多様な業務を担う、アーバンリサーチの4番バッター。これまでに数々の別注バブアーを企画。

中/アーバンリサーチ ドアーズ メンズバイヤー・陳内寛之
各国の名品に精通し、オリジナルの魅力を残しながらも“こうだったらいいのに!”を注入した、オンリーワン別注を多数製作。銭湯をこよなく愛す。

中左/アーバンリサーチ メンズバイヤー・佐藤祐輔
バイイング以外にも、オリジナルの商品や別注品の企画も担当するスーパーマン。ヘリテージアイテムに今欲しいスペックを落とし込む手腕に定評あり。

左/ライター・黒澤正人
ビギンでも執筆するモノ好きライター。収入より支出が上回る不思議を乗り越えて散財し続けた結果、自宅は古着の山に。希少価値の高いバブアーをネットで掘るのが至福の時間。

URBAN RESEARCH別注

バブアー×アーバンリサーチ TRANSPORT 3LAYER FOR UR ¥46,200 (税込)

隠れ名品と名高いトランスポートを、ワックスドコットンからナイロン100%の3レイヤー生地に変更し、軽量、耐水、防風、透湿性に優れる機能派に。さらにストームカフを廃しつつ、袖を長めにとって総裏仕様にすることで、袖をまくってニュアンスづけすることもできるようブラッシュアップ。グレー、セージ、ブラックの3色展開。各4万6200円。

完全に都市仕様のバブアーが
作りたくて、生地も細部の
ディテールもアレンジしました

軽くて機能的だし
コーチジャケットみたいにラフに着回せそう!

黒澤 このトランスポートはホントに軽い! 羽織ってみてビビりました。

佐藤 “完全にタウンユースに特化したバブアーが作りたい!”と思って、ワックスドコットンからナイロン100%の3レイヤー生地に変更してもらったんです。

武内 これナイロン100%なんですね。あまり化繊っぽい感じがしなくてクラシックな趣が残ってるから、てっきりコットンが混紡されてるのかと思ってました。

佐藤 特殊ポリウレタンフィルムが施されているから、表情はコットンライクだし、触った感じもピーチスキンのように起毛タッチなんです。

村手 ホントだ。これ気持ちいいね。凄く軽いし。この生地がトランスポートに乗っかったら、それこそコーチジャケットのようにも見える。

佐藤 そうなんですよ。スペイよりは長くてビデイルよりは短いという、この絶妙な丈感こそ、自分が作りたかった都市仕様のバブアーには理想的だったので、これはもうトランスポートをベースにするしかないなって。生地自体も軽いし耐水性も透湿性も防風性も兼ね備えてるから、寒い時期から春先まで着回せますし。

黒澤 え、めちゃくちゃハイスペックじゃないですか。中に着込めば冬もストレスなく乗り切れそう♪

陳内 たしかにインナーさえ調整すれば。シーズンレスに着回せそうですよね。

佐藤 ぜひ長い期間着ていただきたいなと。あと個人的にこだわったのが、何かを足す作業ではなく、むしろ街着に特化する中で、これは必要ないんじゃないかな?と思った意匠を省くこと。というのも、実はトランスポートってもともとタウンユース向けに開発されたモデルだったのに、スノースカートだったりストームカフだったり、かなり本格的なアウトドアディテールが盛り込まれていたんです。正直タウンユース前提で考えると、そうした意匠はむしろ省いた方が着回しやすいんじゃないかなと。

武内 たしかにボリュームのあるインナーをレイヤードした時とか、リブがあるともたつくこともあるし、こっちの方が汎用性は高くなってますよね。

佐藤 そうなんです。それと合わせてインラインよりも少し丈の長い一枚袖仕様に変更しつつ、総裏にしてるので、袖を折り返してアイコニックなタータンチェックを見せるのもオススメです。

村手 女性がよく袖をまくってニュアンスづけしてるから、それに着想を得たのかと思ったら、これそもそもユニセックスで展開してるんだもんね。

佐藤 そうなんです。年齢とか性別を関係なく着回していただけるんじゃないかなと。街使いに特化したバブアーを!という目標をクリアした自信作ですね。

長すぎず短すぎない丈感を活かしながらトーンを統一すれば
シックなブルゾンスタイルに着こなせます

「コットンライクな風合いのナイロンが使われているので、ニットやスラックスと合わせたクラシックな装いとも相性がいいと思います。それとできるだけ色数を絞ったほうがアウトドア色を中和できて、品良く着こなせるはずです」

珠玉の別注ポイント

1. スノースカートを排して総裏仕様に

2. 袖まくりしてタータンチェックをチラ見せしてもOK

3. コットンのような風合いのナイロン100%生地

URBAN RESEARCH DOORS別注

バブアー×アーバンリサーチ ドアーズ FLEECELINED BEDALE OG ¥52,800 (税込)

80年代後半まで作られていた“オールドビデイル”と、隠れ名作“フリース ラインド”の意匠をいいとこ取り。表地に兵庫県の播州地方で織り上げられたコーデュラナイロン×コットンの混紡生地を採用し、裏地にポーラテック社製フリースを採用することで、レトロアウトドアな佇まいと優れた防寒性を両立。ベージュ、セージ、ネイビー、ブラックの4色展開。各5万2800円。

真冬でも余裕で乗り切れるように
通から評価の高い隠れ名品のディテールを取り入れています

陳内 ドアーズの別注モデルは、さっきのアーバンリサーチ別注とはある意味真逆かもしれません。都会的というよりは、クラシックなアウトドアテイストのバブアーを作りたいなと思って、‘80年代後半まで作られていた“オールドビデイル”をベースに、ロクヨンクロスのような風合いを特徴とする、コーデュラナイロン×コットンの混紡生地を採用しました。

黒澤 へ〜、これコーデュラナイロンが入ってるんですね。たしかに質感がナチュラルでロクヨンクロスっぽい。これが両胸のポケットにフラップがついてるオールドビデイルに使われてると、なんだかマウンパ風に見えます。

村手 この生地感もバブアーと相性いいよね。“いかにも化繊”って感じがないから、クラシックなアイテムとマッチするんだろうね。

陳内 兵庫県の播州地方で織られている国産生地なんですが、コーデュラ混でこれだけシャカシャカ言わず、ナチュラルな風合いに織り上げられてる生地はそうそうないと思います。

佐藤 これにフリースライニングが組み合わさってることを考えると、相当寒さに強そう。

黒澤 えっ、これ裏地フリースなんですか!? こりゃ完全に真冬仕様だ。

陳内 寒い時期でもストレスなく着られるように、現在は廃盤になっている“フリース ラインド”という隠れ名品の意匠も取り入れて、ポーラテック社のフリースを裏地に採用してるんです。

黒澤 じゃあ“オールドビデイル”と“フリース ラインド”がドッキングしてるってことですね! 2大名品の共演なんて贅沢だなぁ。どっちもヴィンテージ市場では年々玉数が減ってきてるし、この別注バブアーもいつの日か変わり種のヴィンテージとして認定されるかもしれませんね。

武内 その可能性はあるよね。個人的にもこれなら薄手のインナーの上に羽織るだけで暖かいし、こういう現代的なスペックを取り入れることこそが、バブアーに求められてる進化なような気がします。

陳内 おっしゃる通り、せっかくなら現代的なスペックに改良したいなと。あとはオールドビデイルをベースにすると、両胸のハンドウォーマーポケットが無くなってしまうんですが、真冬に着ることを想定した場合、それはいやだなと。そこで両サイドのマチ付きポケットをハンドウォーマーとして使える仕様にアレンジしてもらっているのも、こだわったディテールですね。

黒澤 ほんとだ! ポケットがサイドからアクセスできるハンドウォーマー仕様になってるし、内側にもしっかり起毛素材が採用されてる! こういう見えない部分にまで気を配ってるところが、他のバブアー別注よりも服好きに響いているポイントなんだろうなぁ。

どんなテイストにも馴染むけど
しっかりバブアー“らしさ”を残すように趣向を凝らしています

「スウェットのセットアップやスニーカーなんかと合わせると、ともすればスポーツ色が濃くなりすぎるんですが、この別注バブアーは全体がワントーンカラーで統一されていてクリーンな印象を与えてくれるから、品よく馴染んでくれる。ゆとりのあるシルエットを活かし、ユルめのアイテムと組み合わせるとバランスよく見せられるはずです」

珠玉の別注ポイント

1. 裏地にはポーラテック社のフリースを使用

2. 襟に身生地と同色の太畝コーデュロイを使うことでクラシカルな佇まいに

3. 兵庫県の播州地方で織られたコーデュラナイロン×コットンの混紡生地

4. 袖口にはストームカフを備えているので防寒対策もより万全に

5. 裏地を無地の仕様にしているので、インナーの合わせも選ばず着られます

URBAN RESEARCH BUYERS SELECT別注

ワーカホルク×バブアー 別注OS BEDALE ¥48,400 (税込)

LOWERCASE(ロウワーケース)の梶原由景さんが監修するworkahoLC(ワーカホルク)とバブアーの共作。昨今ビジネスシーンでも主流になっている、カジュアル色の強いセットアップに合わせることを想定し、オーバーサイズビデイルの素材をナイロン2レイヤーに変更。さらに襟も細畝コーデュロイに変更することで、品をキープしたまま機能性をアップさせている。オリーブ、グレー、ネイビー、ブラックの4色展開。各4万8400円。

バブアー×アーバンリサーチ バイヤーズセレクト 別注BEDALE LONG ¥59,400 (税込)

馬術界のレジェンドのために開発された、知る人ぞ知る隠れ名品を現代的に再構築。表地にピーチドコットンを採用し、象徴的なディテールである袖口とポケット口のパイピングをエコレザーに変更。内側に13インチのPCもすっぽり格納できるポケットを設けるなど、実用性を大幅に向上させている。オリーブ、ホワイト、グレー、ネイビーの4色展開。各5万9400円。

ニューノーマルな今の
ビズスタイルを想定して
要所をテコ入れしています

村手 アーバンリサーチ バイヤーズセレクトでは、LOWERCASEの梶原由景さんに監修していただいているworkahoLCとバブアーのコラボを企画しました。workahoLCは生活様式が一新された現在のビジネスシーンにアジャストする、カチッとしすぎないセットアップを提案するプロジェクト。そのため、そうした現代的なビズスタイルに合わせることを想定して、新しいバブアー像を作りたいなと思ったんです。

黒澤 うわ、これもまた軽い! これなんの素材を使ってるんですか!?

村手 定番のワックスドコットンからナイロンの2レイヤー素材に変更してもらいました。ジャケットの上から羽織ることを想定して、ベースには通常のビデイルよりもゆとりを持って着回せる、オーバーサイズ ビデイルを選定しています。

佐藤 カッチリしたスーツが好まれなくなってきて、ビジネスシーンで許容されるアイテムが増えてきたことを考えると、たしかにオーバーサイズのほうが汎用性は高い気がしますよね。

陳内 あとは満員電車で通勤することなんかを考慮すると、ワックスドコットンの無骨な表情こそ正統とは重々承知しつつも、たしかにナイロンのほうに利便性を感じちゃいます。

村手 撥水性があって少々の雨なら弾いてくれるし、カバンの中にも詰め込みやすいし、使い勝手は確実にアップしているはず。

黒澤 いやめちゃくちゃ汎用性高まってると思いますよ。出張時のパートナーとしても頼もしいですよね。

村手 あと細かいところで言うと、襟のコーデュロイを太畝から細畝に変更しているのもこだわったディテール。埃もたまりにくいし、より品行方正な佇まいになる分、ビジネス使いしやすいんじゃないかと。

武内 襟のニュアンスが変わるだけで、コーディネート全体の雰囲気も変わるもの。このコンセプトなら細畝の方が好相性ですよね。

村手 お褒めいただけて光栄です。あとアーバンリサーチ バイヤーズセレクトとしてはもう1型別注バブアーを展開してまして、それがこの別注ビデイルロング。90年代に廃盤になり、現在ではヴィンテージ市場で高値で取り引きされている某名品をベースにしています。

黒澤 これはヤバイ! バブアー通なら誰もが知ってるモデルですよ! うわっ、ちゃんと象徴でもあるパイピングも再現されてる!

村手 パイピング部分はエコレザーに変更しています。メインの生地もワックスドコットン からピーチドコットンに変更している分、肌触りもよくなっているし、匂いも気にならなくなってるし、より着回しやすくなってるはずです。

武内 この丈感も絶妙ですよね。ビデイルよりは長いけどバーレイよりは短いくらいの。幅広いコーディネートに使えそうです。

村手 ジャケットの裾もしっかり隠してくれるコート丈ですし、内側には13インチのPCが入るほど大きなナイロンポケットが2か所備わっていたりするので、ガジェット類を持ち運ぶ現代のビジネススタイルには重宝するはず。オンオフ兼用前提でアウターを選んでいる方には特にオススメですね。

長すぎず短すぎない丈感は
バブアー初心者でも
攻略しやすいはず

「今日はこの珍しいホワイトのバブアーとのマッチングを考えて、あえて同系色のパンツを選んでワントーンでまとめてみました。ベースの形自体は玄人ウケのいいバブアーの隠れ名品なので、普通のジーンズなんかと合わせるベーシックなスタイリングでも、十分差別化が図れると思います」

珠玉の別注ポイント

1. 肌触りがしなやかで発色も美しいピーチドコットン

2. 袖口やポケット口のパイピングはエコレザーに

3. 乗馬用ディテールである深めのスリットとダブルスナップボタンはしっかり踏襲

4. 軽量性と撥水性に優れるナイロンの2レイヤー素材

5. 袖口の幅はスナップボタンで調整可能

6. 襟は細畝コーデュロイに変更して、よりクリーンな雰囲気に

本日、2021年10月25日(月) 20:00から「URBAN RESEARCH・DOORS・URBSによるバイヤーが解説する別注バブアー!!」のUR LIVEを配信いたします。
各バイヤーが別注バブアーの解説、魅力をご紹介いたしますので、こちらもぜひご覧ください。

> UR LIVE

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