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橘川 麻実 JAN 20,2021

みちくさ着物道
【#15】晴れの日の着物


こんにちは!
2021年が始まりましたね。いろんなことがありますが、なんとか生きていきましょう。

緊急事態宣言前に初詣へ。狛犬もマスクしてました。

さて、先日成人式の着付けを手伝いにいってきました(実は昨年夏より着付師を目指して弟子入りをしたのです)。早朝から多くのお嬢様(←必ずこう呼ぶ)たちが、普段着から華やかな振袖姿に変身していく様子は、まるでファッションショーのバックステージのよう。懐かしいと同時に、女の子が可愛くなっていく瞬間の楽しさを久しぶりに感じました。

今回は、そんな晴れ着についてのお話です。

まったく興味がなかった当事者時代

皆さん、晴れ着と言ったら何を思い浮かべますか?
お宮参り、七五三、成人式、卒業式の袴、そして結婚式…。

この中で私が経験したのは七五三と結婚式のみ。着物にも式にもまったく興味がなくスルーした成人式、そしてみんなと同じ格好をするのが絶対イヤだった大学の卒業式は、なぜか水色のスーツ(?)を着て参加した記憶があります。

結婚式は神社で行うため、さすがに着物だろうということで、着物に慣れている祖母と選びに行ったのですが、地紋の違う白無垢(つまり全部白)とかホントどれでもいいし、日本髪のかつらもできるだけ晒したくなくて、当日もずっと綿帽子をかぶってました。

今見るとちゃんとしていて、悪くないんだけどね。

着物にハマってからも「自分が“自由に”着て楽しむ」というのがメインのため、晴れ着には興味がなかったというか、むしろ対極にあるものとして考えていたのですが、あら不思議。他装(着せ付け)を習い始めてから、急に晴れ着が素敵に見えてきたのです!

こっちの沼にもおいで~

他装の練習をするにあたり、最初は義母の振袖を使っていたのですが、袋帯や帯締めなどが古臭い(当然です)。それらを可愛く見せるためのコーディネートを考え始めたところから、新しい沼への道が待っておりました。

義母の振り袖。ピンクベースで令和に着ても普通に可愛いと思う

振袖に合わせて袋帯を買ったり…

パステルカラーの孔雀帯と、ラメラメでドリーミーな帯。こんなの晴れ着じゃないと使えない!

さらに違う振袖を買ったり。

大阪出張で見つけた振袖はまさかの700円!

自分が着るモノだけでも一気に増えて、収納場所に困っているというのに…なんと恐ろしいことでしょう!

さらに七五三着付けの手伝いをしたことにより、今度は「子どもの着物が可愛く見えてしょうがない期」に突入。セミアンティークの子ども着物を買い、それに合わせたコーディネート小物まで揃える始末。

このコーディネートをインスタグラムに投稿したところ、来年の予約が入りましたw

可愛いけど自分は着れないものにまで手を出さずにはいられない、ああ着物沼ってどれだけ深いのでしょうか!

着物=晴れ着という概念

こうして晴れ着に目覚めた私ですが、そこで改めて気づいたことがありました。

それは「ふだん着物を着ない人は、着物=晴れ着と思っているのかも」ということ。だから着物を着ているだけで“華やか”って言われるのか~それがデニム着物でも、と。私は普段のファッションのひとつとして着物を選んでいるつもりだったのに、周りの人は飲み会にドレスで来ている(?)みたいに思っていたのかもしれません。まあ、そこまではないとしても、なんとなく着物を着て合った人の反応が自分の認識と一致しないときがあったので、このことに気づけたのはよかったです。

それにしても、着物に限らずファッション全体がカジュアル化するなか、“晴れ着”というものが存在していること自体がなんだか嬉しいな~と、ファッション好きとしては思うのです。だって、おめかしするのって楽しいじゃないですか。

かつて成人式をスルーした私も、今だったらこんな振袖が着たい!なんて思うほどに、着物との出会いが自分を変えていることを感じるのでした(笑)。

PROFILE

橘川 麻実 Writer & Editor

ライター歴20年。ストリートファッション誌にてキャリアをスタートし、ファッションの第一線…ではなく第三線ぐらいに地味に生息。足を使った情報収集がモットーです。

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