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水野 春奈 SEP 11,2020

知ってたらちょっと嬉しい“日本”の何か
第6回「休日はスワンに乗ろう」


すっかりご無沙汰しておりました。もうすっかり夏も終わりに差し掛かっていますが、憎きコロナウィルス大流行と私事多忙期を挟み、約5ヵ月ぶりの復活。また以前のように、ゆるりゆるりと書きたいと思っているので、よろしくどうぞ。

しれっと並ぶスワンたちが大好きだ

夕刻の公園を散歩していると、1日の仕事を終えたスワンボートがボート乗り場の一角に集められ、正しく並んでいる光景を目にすることがある。ほぼ無表情で水面に浮かぶスワン達のことが大好きで仕方ない。

1日の仕事を終えたスワンたち。お疲れ様でした

スワンボート(※以下スワン)は、自転車のペダルのようなものが動力となる足漕ぎボートの一種。上野の不忍池や井の頭公園などでよく見かける「アレ」だ。子供から大人までだいたいの人が乗船した経験があるはず。夢中になってペダルを漕いだことはなかろうか。

しかしなぜ、公園に浮かぶ生き物系の足漕ぎボートはスワンなのだろうか。「あひるやカルガモじゃダメなんですか?(蓮舫議員の声で再生)」。理由はわからぬが、だいたいの池や沼、湖に浮かぶのは圧倒的にスワンなのである。

果たして、世の中にスワン自体に興味を持っている人などいるのか?と思い、少しばかり検索してみたところ、数か月前に「某ちゃんに叱られる!」でスワンボートの特集があったらしいのだが、うっかり見逃した…。ボーっと生きててすみません。ということで、改めてスワンについて確認したり、検証したり、想像したりしてみたい。

群馬生まれ、日本育ち(推定)

スワンはれっきとした日本生まれ。昭和50年代に群馬のとあるボート会社が、近所の沼で華麗に泳ぐ白鳥から着想を得て、スワン型の足漕ぎボートを開発、販売したのが誕生のきっかけだそう。余談だが、スワンと私はほぼ同世代。なんとなく親近感が!

紆余曲折あったものの、昭和から今に至るまで40数年、スワンはさまざまな水辺で大活躍。ちなみに、スワンを開発したボート会社では、現在もスワンをはじめとした、さまざまな種類の足漕ぎボートを受注販売している。スワンだけでなく、コアラやパンダ、カタツムリもいるぞ!

こちらは山中湖。ちょっとおしゃれをしているし、子持ちだ

過去に友人と山中湖に出かけた際に5人乗りの通常サイズより大型のスワンに乗船した。サイズが大きいゆえ、ペダルもそれ相当に漕ぐ必要があった記憶(体力のない私は後部席に座っていたので、全くペダルは漕いでいないが…)。 

他にも山中湖にはエンジン付きのスワンや、ペットと同乗できるスワンなど、バラエティ豊かにスワンが展開されている模様。山中湖には巨大な白鳥の観光遊覧船「白鳥の湖」号も優雅に浮かんでいる。

湖上に浮かぶ悲しき遊覧船

心なしか悲しげに湖面に浮かぶはくちょう丸とかめ丸

白鳥の遊覧船といえば、私の故郷でもある福島県の猪苗代湖でも「はくちょう丸」という遊覧船が運航していた。しかし、憎き新型コロナの影響で運営会社が倒産。それに伴い、遊覧船も営業停止の憂き目に。

同じく猪苗代湖では、某番組でタモさんが乗った「かめ丸」も運航。会社が倒産して運航中止になっても二艘の観光船はまだ湖上に浮かんでいるそうで、そんな姿を見たら泣いちゃいそうよ。何かいい形で再生することはできないのだろうか…。白鳥と亀にどうにか第二の人生を…。

なんて書いていたら、中学時代の同級生が早朝から猪苗代湖近辺を徘徊し、SNSにはくちょう丸とかめ丸の画像をアップしていた! なんという偶然。ということで画像を使わせていただいた、ありがとうOくん。

と、少し話は逸れたが、全国各地でスワンは大活躍中なのである。あなたの街の近くでも浮かんでいるはず。

海に浮かぶ貴重なスワン(岩手・浄土ヶ浜にて)

ついでに言うと、海外でもスワンは派手になったり、アレンジを加えられたりしながら活躍中。中国やベトナム、はるか南米ペルーでも目撃情報あり。もし海外でスワンを見かけたら「これはメイドインジャパンなのよ!」と心の中で唱えたい、いや声に出して唱えよう。唱えるべきだ! スワンは日本の誇りである。

流行病が収束し、いつのことになるか全く予測できぬが、再び自由に旅ができるようになったら、各地のスワンを求めて出かけたい。とりあえず、今のうちは近場の公園から攻めようではないか。

PROFILE

水野 春奈 Writer & Editor

テレビ情報誌記者を経て、仏教美術を学ぶため京都の大学に社会人入学。長年にわたり、寺社仏閣や歴史にまつわる広告などの編集制作を手掛けつつ、エンタメ関連の執筆も多数。趣味はストイック寺めぐり、新宿三井ビル会社対抗のど自慢大会鑑賞、特技はイントロクイズ。好きな食べ物は白米とタマゴサンド。

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