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桑原 茂一 OCT 01,2020

Look Book Cook Records No.65


桑原 茂→のSTYLE of COMEDY

桑原 茂→の「笑い」とは何か?
2005年2月20日発行「ぴあmook定価1890yen」
今回はそのムック本に収められたコントの一部を紹介したいと思います。

で、その前に、

最近、聞いた愉快な話をします。

コロナ禍の影響で、アメリカの航空会社に私たちが搭乗することは暫くはないと思いますが、

アラブ人がアメリカの航空会社に搭乗して、通路を歩くときの話です。

もし、客席にアメリカ人の友人が座っていたとしても、気楽に挨拶をしてはいけません。

もし、その友人の名前が、「ジャック・ケルアック」だったとしても、

“ ハイ、ジャック!” は禁止です。

もしあなたがターバンを巻いていたりアラビア風の衣装を着ているなら、

自然にアラビア語を話す方が良いでしょう。

もちろん、話す内容には制限はありませんが、

会話の途中に分かりやすい英単語を挿入するとより安全だそうです。

分かりやすい英単語とは、
ストロベリー、アイスクリーム、
タコス、等。

・・・愉快な話、
いかがでしたでしょうか?

頬が緩む方は
このままお進みください。

“ 面白くない ”

そんな方は、
他のコンテンツへお進みください。

とはいえ、念のため、
この差別ネタの笑いを
解説しておきます。

まず、アラブ人に対するアメリカ人の差別意識がこの笑いの底辺に潜んでいます。

つまり、日々テレビやSNSなどのメディアから撒き散らされる

アメリカ人の思想を自国優位に偏向させるプロパガンダによるものです。

では、ここからは、
過去に私が制作した
STYLE of COMEDY
を紹介しましょう。

その前に、

私のコメディはラジオが中心でした。

つまり、
耳で聞いて想像する笑いです。

読んで笑えるコントとは異なります。

最初に言い訳しておきます。
では、どうぞ〜。

『 相席 』

店員
「 いらっしゃいませ。一名様ですか? 」

客 「 はい 」

店員
「 御相席になりますが
よろしいですか? 」

客 「 え、あ、はい 」

店員
「 では、どなたと御相席になりますか?
選んで下さい 」

客 「 え…… 」

店員
「 やっぱり、あのムチムチの
ボディコンシャスな女性との
御相席で? 」

客 「 え、いや……、別に 」

店員
「 では、あの、ロングヘアーの
一見ホームレスに見えなくもない
男性の前で? 」

客 「 え……、じゃあ、あの女性の前で 」

店員 ( 店内中に聞こえるような大声で )
「 かしこまりました。下心の人一名、
はいりまーす! 」

店員2
「 いらっしゃいませ!! 下心の人! 」

店員3
「 いらっしゃいませー! 下半身! 」

店員4
「 いらっしゃいませースケコマシ! 」

店員
「 では助平様、
お席御案内いたしまーす! 」


「 あ、いや、やっぱいいです 」

店員
「 いくじなし、かえりまーす! 」

店員全員
「 ありがとうございました〜 」

『 マスク 』

女 「 あたしたち、
もうずいぶん外には
出ていないわね 」

男 「 マスクなかったし・・・ 」

女 「 マスクは風邪の時だけ・・ 」

男 「 マスクなんて、
あってもなくてもって
言いたいところだけど 」

女 「 もうここにも、
コ○ナがきてるみたい 」

男 「 かずよ。いままでありがとう 」

女 「 やめてよ。泣いちゃうから 」

男 「 かずよ、かずよに黙ってたことが
ひとつあるんだ 」

女 「 えっ? 」

男 「 実はおれ、カツラなんだ。ほら 」

女 「 まさか、あなたがカツラだった
なんて 」

男 「 驚いた? 」

女 「 こんな時に言うなんて卑劣よ 」

男 「 まさか、コ○ナが流行るなって
思わなかったから 」

女 「 しかもこんなに微妙に禿げてる
カツラをつけてるなんて、
裏切られた気持ちだわ 」

男 「 よくできてるだろ。
さわってごらん 」

女 「 やめて 」

男 「 嫌いに……なった? 」

女 「 うう、うん。すこし驚いただけ 」

男 「 盲点をつく、ってやつさ。
まさかみんなこんな
薄い禿げかかったカツラを
つけてるなんて思わないだろ。
会社のやつも
誰も気づいていない、
もちろん、おふくろも
気づいてない。
世の中でこの秘密を
知っているのは君だけさ 」

女「 複雑な気持ちよ 」

男「 かずよ…… 」

女「 なに? 」

男「 生まれ変わっても
また一緒になろっ 」

女「 約束よ 」

男「 約束だ 」

(ドアを叩く音)

レスキュー隊員
「 マスク欲しい人いませんか〜 」


「 あ、こっちです、
マ、マスクくださ・・・う
(男に口をおさえられる) 」

男 「 カツラの秘密を知ってるのは
君だけなんだなー 」

レスキュー隊員
「 マスク・いる人、いませんか〜 」

男 「 マスク・・・くださーい 」

『 若手 』

脚本 バナナマン+桑原茂一

AD 「 おはよーございます 」

日村 「 おはよーございます。
よろしくおねがいします 」

AD 「 あっ、日村さん。
立ち位置、こちらです 」

日村 「 あっ、ハイ 」

AD 「 ええ、あそこ見えます?
カメラが俯瞰で
おさえてますんで 」

日村 「 あっ、
あんな遠くからっすか 」

AD 「 ハイ 」

日村 「 ハイハイ 」

AD 「 で、日村さんの
頭めがけて200kmで
鉄の玉が飛んで来ます 」

日村 「 あっ、200kmで
飛んでくる……
バカじゃねーの、おまえ!! 」

AD 「 200kmという、
ていで、あの、
スピードの方は、
実際200km
じゃありません 」

日村 「 あっ、すいません。
そうなんですか。
あの、死んじゃうと
思ったんでバカとか
言っちゃいました。
すいませんでした 」

AD 「 実際は150Kmです。 」

日村 「 あっ、150Kmで
飛んでくる・・・・
馬鹿じゃ、ねーの、おまえ!!
変わんねぇよ、
200も150も! 」

AD 「 あの、本番は鉄の玉じゃ
危ないんで実際は
鉄の玉じゃありません 」

日村 「 あっ、そうなんすか。
俺、死んじゃうと思って、
馬鹿とか言っちゃいました。
すいませんでした。 」

AD 「 実際は握りこぶし大の
石が飛んできます 」

日村 「 石だったら全然……
バカじゃねーの、おまえ‼
石も鉄も変わんねーよ! 」

AD 「 じゃあ本番行きますんで
よろしくお願いしまーす 」

日村 「 はい、よろしく
おねがいしまーす。
じゃねーよ!
バカじゃねーの! 」

AD 「 おねがいしまーす 」

日村 「 おねがいしまーす!
じゃねーよー 」

『 不動産 』

脚本:バナナマン

客 「 そうっすね、 ま、6万円代で、風呂とトイレが別つっていうのは、
やっぱキツイですよね? 」

不動産屋
「 まぁ、そうですねぇ〜 」

客 「 あぁ、そうっすよねえ…
そっか、じゃあ、
やっぱユニットバスかぁ〜 」

不動産屋 「 はい? 」

客 「 ユニットバスですよね、
やっぱね? 」

不動産屋
「 ん? ユニットバス?
あ、違いますよ 」


「 えっ? だって、ここにほら、
UBって、UBって書いてますよね! 」

不動産屋
「 ああ、UBですね、これあの、
ユニットバスっていう
意味じゃないんですよ 」


「 あっ、そうなんすか……、
えっ、何なんすか、これ? 」

不動産屋
「 これあの、
ウンコ・ボットンですね 」


「 ウンコ・ボットンなんだ、
じゃあ、フロ無しか、はぁ… 」

『 身代金・もっと出せるだろう・ 』

キャスター
「 ニュースの時間です。
先ごろの幼児誘拐殺人事件の
情報の提供を求めるため、
犯人からの脅迫電話が
公開されました 」


「 ……ナオキは、
ナオキは無事でしょうか? 」

犯人 「 安心しろ、ここにいる 」


「 お願いします。返してくださいっ。
今、三千万用意していますっ。
何とかこれでっ 」

犯人 「 もっと出せるだろうっ 」

親 「 (高い声で) 何とか三千万でっ 」

犯人 「 声の高さじゃねぇ! 金だよっ 」

親 「 (さらに高い声で) すいませんっ 」

犯人
「 むやみに声を高くするんじゃねぇ!
調べはついてんだよ。
もっと出るだろうっ 」


「 (さらにさらに高い声で) ホントに出ないんですっ 」

犯人
「 だから声の高さは、いいんだよっ 」


「 (あり得ないほど高い声で)
すいませんっ〜・すいませんっ〜 」

キャスター
「 警察の調べによりますと、
身代金3000万円で無事子供を
救出した、どこまでも限りなく
高い声で話すお母さんの声紋を
調べた結果、7オクターブの
声域を持っていることが
分かったそうです。
すでに、三つのレコード会社から
一億円の契約金が提示されている模様です。 」

『 寿司屋 』

店員 「 はい、いらっしゃい 」

客 「 おう! じゃあ、
適当に握ってもらおうかなあ 」

店員 「 はい、かしこまりました。
まずこれから! 」

客 「 おおっ、いいにぎりだねぇ 」

店員 「 よっ! 今度はこれ! 」

客 「 おおう、あっあっ、
いいにぎりだ 」

店員 「 ありがとうございます。
じゃ、今度は、
これはどうです? 」

客 「 あうっ、あぁ〜〜〜、
いいにぎりだ! 」

『 こんま 』

脚本:古川裕也

こんま 「 ある朝目覚めると、
僕はこんまになっていた 」

(SE 投げつけられたコップが割れる音)

女 「 何よ、あんた!
突然、こんまになられても
困るわよ!
意味ないでしょ、
あんたがこんまじゃ! 」

こんま
「 結局人間は……
外見で判断するんだな、と思った 」

さて、人種差別はなくなりません。

人種差別撤廃を声高に訴えるのも
一興ですが、

差別を受けたときに、
凹むのではなく、笑い飛ばす。

笑いで受け流し差別を無効化する
態度こそ有効な人種差別撤廃への
対処方法だと憲法休場にも
書いてあります。

さて、私の大好きなコメディアン
「トレバー・ノア」の話です。

トレバー・ノア(英語: Trevor Noah、1984年2月20日 – 、トレヴァー・ノアと表記することもある)は、南アフリカ出身のコメディアン、作家、プロデューサー、政治評論家、俳優。コメディ・セントラルでアメリカ合衆国の風刺ニュース番組、『ザ・デイリー・ショー』のホストをつとめている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/トレバー・ノア

アメリカの黒人は今も、
ニガーと呼ばれることを
あまり喜びません。

トレバーは黒人ですが
人種差別世界一だった
南アフリカ出身のコメディアンです。

これはアメリカのニューヨークで
トレバーが遭遇した出来事です。

トレバーは肌の色で
人を差別しません。

色で差別しないのですから、
信号が青や黄色ではなく、
例え赤でも平気で交差点を渡ります。

ちょうどそこへ、

アメリカ人の
通称レッドネックと呼ばれる

アメリカ合衆国の南部やアパラチア山脈周辺などの農村部に住む、保守的な貧困白人層を指す表現。差別的な意味を含む言葉。

https://ja.wikipedia.org/wiki/レッドネック

男性が運転するトラックが
通りかかり、
急ブレーキを踏みました。
男は信号を無視した男が
黒人だったことで怒り狂い、
こう叫んだのです。

ファッキン・ニガー!!

普通なら凹むところです。が、
トレバーは笑って、
こう叫び返しました・

あんたも素敵なニガー!!

寝込みを襲うこの不意打ちに、
差別主義者の白人運転手は、
一瞬、思わず自分の肌を
見返したとか
もしかして、俺の肌も黒いのか?

このメガトン級の笑いと遭遇するトレバーの偶有性こそ、
アンビリーバルな環境をものともせず生き抜いて来た
メガトン級の精神力を持つクレバー・トレバーならではの
面目躍如というところです。

では、
黒人なら誰でも凹む差別用語の罵声、銃声、
“ ニガー”
“ nigger ”

の銃弾に、なぜトレバーは
崩れ落ち凹まなかったのか?

理由は二つあります。

ひとつは、
どんなにひどい屈辱にも
笑いで吹き飛ばす
ジャイアント・マインドの
マザーから受けたしつけが
功を奏したこと。

もうひとつは、
ニガーという響きは同じでも、
言語で意味は異なる。

米語でニガーが差別用語でも、

南アフリカの言語では、

ニガーの意味は、

ギビング・与える。ことだとか・・・

こうした偶然が生み出す
奇跡の笑いをキャッチするものこそ
真のコメディアンなのである。

まとめ。

一番やばいところへ
突っ込むのが
コメディの本質

©️脳科学者 茂木健一郎

桑原茂一の笑いを通して、世界の真実を知る

茂木健一郎

世の中の人々は、どうも、笑いは何のためにあるのか誤解しているんじゃないかと思う。だから、

桑原茂一は日本では損をしている。

笑いは、暇つぶしや、エンタテインメントのためにあるんじゃない。

笑いは、本当は、世界の真実を知るために
あるんだ。

もちろん、全ての笑いがそうだというわけではない。くすぐったくて笑うこともあれば、仲間うちで

「 ばかだなあ 」と笑うこともある。
でもそういうのではない
笑いもあるんだよ。

日本のテレビのバラエティは仲間うちの
笑いだ。スタッフのバカ笑いが
入っていることでも判る。

あのようなぬるい雰囲気には、
桑原茂一の笑いは入っていけない。

でもね、世界的に見れば、
桑原茂一の笑いこそが
スタンダードなんだよ。

日本のバラエティのプロデューサーは、
タブーなんかに正面からぶつかるつもりは、

全くないだろう。タレントとタレントが適当に
じゃれ合ってればいいと思ってるんだろ。

でも、タブーを切り崩すことこそ、
笑いの本当の醍醐味なんだ。

人間、長く生きていると、
だんだん世界に対する認知的構えのような
ものが出来てくる。

その構えを突き崩すのに、
正攻法でロジックを組むのは、
実はあまり有効的ではない。

北風と太陽じゃないが、考えを改めろ、
悔慢しろと攻め立ててもダメなんだ。

それよりも、笑わせて相手を油断させ、

緊張がゆるんだところに
すっとメッセージを滑り込ませる方がいい。

桑原茂一が扱うネタは、
タブーにまみれている。

戦争、セックス、ヴァイオレンス、
警察、ドラッグ。

こういうタブーを前にすると、
人間の頭はこわばってしまう。

だから、桑原茂一の笑いという
太陽が必要なんだ。

笑っているうちに、気が付いてみると、
こわばりがちょっと緩んで、
世界の真実が見えてくる。

どんな偉い社会評論家のもっともらしい
理屈よりも、時には良質の笑いの方が
有効的なんだ。

なぜ桑原茂一が、
『スネークマンショー』のような
コメディのスタイルを思いついたのか、
何しろ天才だから測り知れないが、
音楽とミックスするセンスといい、

ちょっと変態的なひねりといい、
笑いの世界マーケットで闘えるのは、
桑原茂一だけだ。

嘘だと思ったら、
例えばイギリス BBCの近年の
傑作コメディ『ジ・オフィス』
(The Office)を見てみれば良い。
日本のテレビのバラエティが、
いかに仲間うちのバカ笑いに終始していて、

きちんとした仕事をしていないか、
それに比べて、桑原茂一が、
いかに一貫してグローバル・スタンダードの
志の高いクリエーションをしてきたか、
よく判るだろう。

『ジ・オフィス』と桑原茂一は、
基本的に同じなんだよ。

そんな理想論を唱えても、
世の中は経済原理で動く、
というやつに言いたい。

日本のテレビは、きちんとした
コンテンツ産業となっているか?

だらだらレギュラー番組流しているだけで、
そのうちどれくらいが、
DVDにして操り返し見るに耐える
クオリティを持っているんだ?
惨憺たるもんじゃないか。

そういうのを、コンテンツ産業とは
言わない。単なる暇つぶし産業だ。

そうだよ、俺は怒っているんだ。
根性入れて桑原茂一に
コメディ番組つくらせてみろよ。

ちゃんとコンテンツ産業として
回るものができるぜ。

別に太閤秀吉が笑い狩りしたわけじゃないんだから、
何も遠慮することない。

タブーに挑戦すりゃあいいじゃん。
この激動の世界で、
何時まで仲間うちでなれ合って
笑ってるんだよ。

せっかくこの世に生まれたんだから、
もっとダイナミックに
世界のことを知りたくはないのか?

とりあえず、
本書の「 聞かせてよ 愛の言葉 」
のCDを聴いてみよう。
日本のバラエティの緩さとは
別世界がそこに広がっていることが
判るはずだから。

その時、北風は止み、笑いの太陽が輝き、
世界は真実の姿を
見せ始めるんじゃないかと思う。

『 お知らせ 』

ナレーター
「 ここでお知らせです。 」

・・・・・・・・・・・・

ナレーター
「 この放送は、
平和を愛する人にしか
聞こえません 」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・日本はアメリカと戦争をして負けました。

選曲家
桑原 茂→

注意:コントの作家名は不十分です。
多くの場合、私の制作するコントは、
制作段階で加筆修正を繰り返します。
結果作家名表記が不能になります。
予めご容赦ください。

コメディ作品情報。

PROFILE

初代選曲家、毎週金曜日夜11時Mixcloud PirateRadio(海賊船)、 創刊1988年 free paper dictionary編集長

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