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桑原 茂一 DEC 27,2019

Look Book Cook Records No.50


free paper dictionary ご存知ですか 2

ラジオ・アーバンリサーチ 
part2です。

opening theme
M-1 Father Funk Tom Jones  It’s Not Unusual

さて今夜も前回に引き続き「 free paper dictionary 」191号の紹介と選曲をお送りしたいと思います。
とはいえ、今年最後の海賊船・Pirate Radioですので、選曲もいわゆる今年を締めくくる巡るパーソナル・ベストのような色あいもほとばしるかも知れません。私の購入の基本はアナログ・レコードですが、利便性の高いデジタルに今年も過不及無くお世話になりました。

ではそのアナログ購入 RECORD・SHOP のベスト3です。

3位 JAZZYSPORTS 五本木
 
ここでの購入は稀です。というのも月2回の代官山TC アート・スクール・アフターに向かう流れ自然で、今年は3度、物腰の柔らかい店長と会話しながらNY直送便?アナログを物色試聴出来るのは誠に有り難い。問題はその後の五本木お楽しみコース、① MYベスト蕎麦屋(I)で一杯引っ掛け、デザートは ② クレープ屋(P)への梯子流れとあっては、2食主義の朝が軽いと流石に鳴り腹で、じっくり試聴は不可問題をこの際情報しておく。

2位 渋谷タワーレコード

今年は「渋谷アロー・プロジェクトJR高架下作戦」の流れで突入することが多かったが、開店当初(確か渋谷清掃局の真向かい)からのご贔屓shopであリンスも、アナログ視聴不可で、CDサンプル機視聴後に探すことになる故幾分面倒なれど殊の外ショップアシスタントが親切なのでつい買う気のなかったものまで買ってしまう要注意shopなのでありとキリギリス。

1位 代官山ボンジュール・レコード

スタッフとの交流が楽しいマイ・ベスト・レコード・ショップですがアナログ入荷はささやか。世相はレコード復活なれどカスタマー購入思考はやはりメインCD。ワンタイトル1000枚程度のアナログ生産数では店舗配分も微妙だろう。つまりどの店舗も売り切れ御免在庫だからいつでもあると思うな親と金。
DJ御用達店「JAZZYSPORTS」ならカスタマー要望も明快だからその手のアナログ入手は可能だろうが、要望幅を広く取る通常店在庫は当然シビアにならざるを得ない。つまり売り切れ御免在庫と対峙する奇特アナログ・ファンの要望には当たるもハッケ・神のみぞ知るが現状なのである。で、昔も今も仕入れはショップ・アシスタントとの交流がすべてだから、いきなり職場移動されてしまうと途端に心も購入も凍結するのだ。
Customers are always right のことわざはシステムと共に去りぬ。
日々ワクワク感主導型には「達観」という文字は棺桶の中で出会うことになるようだ。

では今年のブツをご開帳。(アナログは今年のだけ入手は不可負荷孵化)

ではまず一曲。
M-2  My Girlfriend   Believe in something

さて、 free paper dictionary 191 から紹介する作品は、

Mad Dog Jones (Michah Dowbak)
https://www.instagram.com/mad.dog.jones/
フォロワー206千人

サイバーパンクと大自然という相反する要素を巧みに融合させたMAD DOG JONESの作品。自然を愛する彼は、温かみのある柑橘系の色彩やネオンカラーを用いることで、人工的で無機質なテクノロジーをどこか人間味のある世界に変換します。
MAD DOG JONESのクリエーション源は故郷カナダの大自然です。日本のアニメやSF映画、サイバーパンクからインスピレーションを受けながら、自然美を逆説的に表現した作品を生み出しています。
展覧会のタイトルにもなっている「AFTERL-IFE」は、MAD DOG JONESの造語であり、不自然な位置につけられた「−ハイフン」は、多忙な日常生活の予期せぬ「ひと休み」を意味しています。展覧会では、過去や未来に目を向け、現実の日常からは見つけることができない未知の世界へと扉を開きます。

https://www.diesel.co.jp/art/mad_dog_jones/

アキラ(コミック)に強い影響受けたというカナダ人アーティストの作品だ。
英会話の聞き間違いでなければ、バンドのメンバー時代にゴールドディスクを獲得したそうだから本気のミュージシャンだったようだ。で、インスタグラムへの投稿作品が人気を呼び、瞬く間にブレイクし、最初の個展の開催地にアキラ繋がりの東京を選んだそうだ。私もINSTAで見て展覧会に出向いたひとりだが、強烈な音楽愛は作品からも漂っていた。で、彼とは展覧会で出会い意気投合し、来春号で特集することになった。
で、超自然育ちの「Michah」は、既に合法化されたカナダからの来訪者らしく「420」にも見識が深く、初めての相手を緊張させない暖かい心の持ち主だった。その感じは私の知るサーファーたちと似て植物のようなオーラを発するのだ。次回のMAD作品が楽しみだ。

さて選曲は、サイバーパンクと超自然の融合ってなんだ?
粋逝きデジタルを紹介したい。
私的今年の新人賞でもある「Velladon」の楽曲をMichahに贈ろうと思う。

曲は、M-3  Lullaby of Obliteration 消滅のララバイ
「Dialogue Catastrophe」より「Cultural Shift」

次の作品は、saiakunanachan / さいあくななちゃんだ。
https://saiakunana.tumblr.com/

先日、渋谷区の子育て支援施設・代官山ティーンズ・クリエイティブ・その施設の私が担当するアート・スクールに、なんと、さいあくななちゃんに講師をお願いした。

そのすざましい、ななちゃんのプロパガンダに、9才から20才までの参加者の心は解き放たれたようだった。これまでのお絵かきルールは一瞬にして吹き飛んだのだ。手で書く、足の裏で書く、絵の具に色紙を混ぜて書く、私は地味な色の絵の具が好き、思いついたらなにやってもいいんだエネルギーの爆発炎上に煽ったななちゃんもご満悦のご様子。
さいあくななちゃんのアートとはなんだ?体験者の明日に期待したい。
で、かれこれ、この施設のお手伝いを初めて四年になるのだが、システム化された教育現場からは生まれない。こうした試みこそが未開発の才能に火を灯すのではないか?
と熱く萌えた思えた圧巻講座だったのです。さいあくななちゃんはさいこうななちゃんでした。
ありがとう。
いよいよ海外を目指すななちゃんの明日に熱いエールを贈りたい。

選曲です。M-4 Gunjack A la calle

続いての作品は、小村希史さんです。 

小村希史 個展開催中
https://www.akionagasawa.com/jp/artist/marefumi-komura/AOYAMA/

その昔、ドンモアイダという名の植物の花が温暖化で沈んでしまう島を救う童話を制作したことがあった。
童話のタイトルは「みずのはな・AGUA FLORENTE」

私の童話のストーリーは、その島を救った花であるドンモアイダの名前をリバース(倒語)逆さ読みするとダイアモンドになるという落ちだったが、小村くんの今回の個展のテーマはズバリ、「ダイアモンド」である。宝石のダイアモンドが放つ光の立体に挑戦した小村の作品は、もしかしたらピカソ時代のキュービズムに挑むデジタル時代キュービズム絵画なのかもしれない。
我々の住む4次元地球とは異なる11次元空間に迷ったような構図と色彩に幾分何分目が回るのであるが、もしかしたら目が回ったのはギャラリーまでの道のりに迷ったからかもしれない。しかもギャラリーの一階はまるで宝石屋さんのようなチョコレート屋さん。つまり行くべし「ダイヤモンド」展である。ぜひ足をお運びください。

選曲です。M-5  Floating Points  Sea-Watch

続いての作品は植田工。
https://ja.wikipedia.org/wiki/植田工

今年は渋谷アロープロジェクト・JR高架下壁画展で素晴らしい作品を制作してくれました。
http://shibuya-arrow.jp/

その壁画は次の壁画へ繋がりました。目黒駅アトレで壁面画がけたたましい。
そんな乗り乗りの2019年の植田工はその名の通りまさしく巧みな一年であった。
で音楽も絵画も結局その人の魅力そのもなのだと植田工画伯から教わる2019年の日々なのであった。
笑顔が素敵な takumi は才能も FIGHT THE POWER だ。
https://www.facebook.com/takumi.ueda.39

選曲です。M-6 BROWNOUT FEAR OF A BROWN PLANETより
「FIGHT THE POWER」

ヒロ杉山さんの渋谷アロー・プロジェクトへの新作である。
http://www.elm-art.com/zine/

最近では、ヒロ ZINE 杉山 と呼びたくなるほど寡黙にZINEというメディアの可能性を追求している。それはつまるところヒロさんのアートを志す人たちへの大きな愛だと思う。この東京でさえ新人のアーティストたちの発表の場はそう多くはない。インディーズのパワーというか、自分の思いの丈を120%見せられる小さくて一番力強いメディアがZINEなんだと思う。そのZINEのイベント開催を守るヒロさんの役割はまるでアートの守護神のようだ。本来アーティストは自分だけ大事がオーディナリーだが、ヒロさんのように身を粉にしてアートの砦を守る姿勢と勇気に最大限のリスペクトを贈りたい。
このfreepaperdictionaryもどれほどヒロさんに助けられただろうか。
この場を借りて感謝をお伝えしたい。
来年はこの連載でもヒロ杉山とfreepaperdictionaryの謹厚な関係のすべてを紹介するつもりだ。
もちろん選曲と共に。ヒロさんいつもありがとうございます。

選曲です。ここ数年で特に気に入っている
TYLER.THE CREATOR 魅力とHIPHOPは同義語だが、
hiphopの真髄は常に破壊と想像。
一言言えばサンプリングのセンスに尽きると思う。

M-7  TYLER.THE CREATOR GONE GONE / THANK YOU
Contains interpolations from “Fragile”

この曲にTATSUROを選んだことでお分りいただけると思うの頭。

M-8 Tatsuro Yamashita / Fragile

TALK BGM
M-9  A QUEST CALLED TRIBE ON A DU JAZZ

「420」をご存知ですか?
420、4:20若しくは4/20(フォー・トゥエンティ, four-twenty)は、カナダを始め、世界中で通用するcannabis(カンナビス)を表すスラング。

といって私がカンナビス(cannabis)解禁運動を始めたのでも、
カンナビス解禁運動を始めたいのでもありません。
世界の国々でcannabis(カンナビス)解禁した理由の一つに、
以下のような考え方があります。

一定期間痛みに耐える必要がある患者の不快感を軽減させることで、
患者が治療に前向きになれるということを示している。

痛みを我慢して死ぬのは嫌だ。
痛みを我慢させる医療は人間の尊厳を踏み躙ることだ。
私は人間の尊厳を何より大切に扱う社会であって欲しいと願うのです。
世界で「420」が解禁に進んでいる理由はそこに根ざしているのだと思います。
合法化された快楽が酒とタバコ。
その裏には高い税金を払うならその快楽を許す。
というお上のバーター的論理。
そしてその論の延長線にカンナビス解禁の潮流もあるようです。
が、人間の自由を世界が本当に謳うなら、
すべての快楽はお上が縛るものではなく、
自由を求める人々の究極の自己責任ではないか?
私も自己責任で述べているが、
痛いのは嫌だ。戦争反対!
痛いの嫌だ。カンナビスは自己責任で扱わせろ!
だから法律は守れ!
嫌なら政治家になって法律を変えろ!
または政治家を動かせ!

DON’T BELIEVE THE HYPE !

420 IS MY PRIDE

画像 桑原 茂→

では、今年最後の選曲です。

ワーグナーの自伝『わが生涯』によると、彼がトリスタン伝説に基づくオペラ作品を着想したのは1854年の秋である。1854年12月16日付フランツ・リストに宛てた手紙に、ワーグナーは次のように書いた。

「自分はこれまでに一度も愛の幸福を味わったことがないので、あらゆる夢の中でも最も美しいこの主題のために一つの記念碑を打ち立て、そこで愛の耽溺のきわみを表現したいと思ったのです。こうして『トリスタンとイゾルデ』の構想を得ました。」

https://ja.wikipedia.org/wiki/トリスタンとイゾルデ_(楽劇)

M-10 Wagner – Dudamel Tristan und Isolde, Act I: Vorspiel

作曲者:リヒャルト・ワーグナー 
ベネズエラ・シモン・ボリバル交響楽団 & グスターボ・ドゥダメル

皆様良いお年を。

初代選曲家桑原 茂→

読みながら聞く。聴きながら読む。
アーバン・リサーチ 
連載コラム LOOK BOOK COOK RECORDS 50
そのラジオ版は12月27日金曜日夜11時にアップロードされます。
是非、併せてお楽しみください。
https://www.mixcloud.com/moichikuwahara/

PROFILE

初代選曲家、毎週金曜日夜11時Mixcloud PirateRadio(海賊船)、 創刊1988年 free paper dictionary編集長

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