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牧野 広志 AUG 08,2018

下町。Vol.4

ローカルともう一つのアナザーストーリー。


ロールアップ!

さて、話しを崇仁地区に巻き戻し。

少し前の 6/30(土) 7/1(日) と2日間に渡りこの崇仁地区にできた屋台村 崇仁新町にてコーヒーイベント「ENJOY COFFEE TIME」が開催された。

・・・・。

ところで、

ENJOY COFFEE TIMEとはなんぞや?

通称”ECT”は、京都府内のコーヒースタンド、ロースターを選び抜き、選抜されたオールスターでの夢のコーヒー祭り。

このイベントの前進は、2016年2月20日に元立誠小学校 立誠シネマプロジェクトで上映された、ブランドン・ローパー監督によるドキュメンタリー映画「A Film About Coffee」公開記念オフィシャルイベント「京都珈琲マルシェ」から始まった。

ノルウェーの首都オスロに本店を持つ「Fuglen Tokyo」を始め、
名古屋から「TRUNK COFFEE」

大阪から「LiLo Coffee Roasters」「MERRY TIME」

地元京都からは「CLAMP COFFEE SARASA」「TRAVELING COFFEE」が参加、

大雨の中開催され溢れんばかりの人、人、人、で、スペシャリティコーヒーの魅力満載で幕を閉じた。

・・・それから数ヶ月後、

京都のコーヒースタンド、ロースターだけに焦点を当て、エビスデザイン主催のもと、元立誠小学校事務局、東急ハンズ京都店の協力により新たにスタート。

飲み比べ、珈琲豆、フード、グッズなどの販売から、ワークショップまで、コーヒーにまつわる遊び心と好奇心満載なのが ENJOY COFFEE TIME なのです。

さて、

前回の第6回目は晴れ渡った青空の下、京都の地元老舗百貨店 藤井大丸 屋上にて2日間開催された。

参加した23店舗はどのお店も素晴らしく気品でユーモアがある。

またこの日は、天候にも恵まれGWと言う事もあり、
・・・よりによってその屋上に5000人来てしまうと言う大ハプニングに恵まれた。

いろんな意味で危機一髪。
当然、数千人規模で人が上がってしまい、危険、、極まりない、、けどドキドキでニコリが止まらない。

だが、

案の定、下階のフロア天井付近から怪しげな音が、、、

なんとなく揺れてる気もする。

エレベーターは最上階に行きっぱなし。

藤井大丸の長い歴史の中でこれほどまでに屋上に人が一度に来た事が無いと言う嬉しい悲鳴。

まるで遠隔操作でもされてるかの様に人が来る・・・

百貨店目線として付け加えるならばシャワー効果は抜群である。

ここで一言、

ローカル老舗の素晴らしく良いところは小回りが効く事。

始まってしまえば、ややこしい話し抜きでその場でこちらの閃きを活かしてくれるところ。

主催陣のエゴだけでは無く、当然 百貨店サイド担当責任者の頭の回転の速さも大切であり、その担当者軍団の「責任取ります。」と言う一言が、我々の気持ちを更に奮い立たせてくれ、信頼を深める。

こうなると道はひたすら成功に向かって真っしぐらなのです。
藤井大丸創業148年の歴史で前代未聞の動員数を記録。

そして記録は青空の下 更新された。

ローカルがいかに大切であるかと言う事を参加店舗と百貨店側がベストマッチングした瞬間であり、場面であり、結果である。

ローカル百貨店と一言で括って言ってしまったが、この言葉に誤解がない様に伝えたい。

大手百貨店では無く、その地にしっかり足を付け根を張ってブレる事無く地元の方々とグルーヴしている事。 しかもこの歴史ある京の都で。
その大切さを意識し、きっちりと首脳陣が理解し、常に気を使っていると言う時点で素晴らしきローカルなのです。

ここ盆地が生み出す良い意味での閉鎖感が他には例の無い居心地の良さを与えてくれる。

私的に最高の褒め言葉なのだ。

大都会東京以外は全て地方都市なのです。

そして、

コーヒーを求めてこんなにたくさんの人が来るなんて、、、
この屋上だからこそ成し得た事でしょう。
私達この都を愛する者にとって本当に力強い味方であろう。

さてと、
話しをオンザコーナーに戻そう。
(塩小路高倉交差点)

屋上と言うアンダーザスカイが終わり、さぁ、ここから次の「ENJOY COFFEE TIME vol.7」の会場探しが始まった。

ミッションインポッシブル!

地域密着とその地に合った着地点を基本に置く我々としては、もうあそこしか無いと、、、

始まりました。

エンジョイコーヒータイム アナザーストーリー

生まれ変わろうと声を上げた地域住民と、長年の痼りをフラットにする為の政策。

ただ黙って指を咥えて見とくだけか、、
いやいや、いろいろと関わって来た以上やるしかない。

頭を深く下げ参加店舗の皆様に理解を頂く。

コーヒーとはコミュニケーションツールの一つであり、その一杯が国境を越える。
ここでの国境とは間違い無くこの地を指す。

崇仁新町での話しは浮かんでは消え、浮かんでは消え、二度三度話しが流れた、、
まるであの開発時の様に・・

不安と疑問。

飲食ブースを構る屋台村でのコーヒーコラボは果たしていけるのか?

更に、前回の開催から日数的にタイト過ぎないか?

・・・・。

いろいろ悩んだあげくGOサインを出した。
出したと言うか出さざるおえなかったのかもしれない。

もう時間が無いのだお互いに。
梅雨入りで嫌なシーズン。
雨が降れば野外でのコーヒーイベントは台無しである、、
いろんな意味でリスキーな場所。

屋台村は通常営業が11時から始まり、当然土日ともなると昼間から平日以上に酒とアテを求めてドカンと人が来る。
ドカンと人が酒を飲みに来るのです、、
ただ人が来るだけでは無い、完全に酔っ払いに来るのだ、、

もう一度言おう。

いろんな意味でリスキーなのです!!!

ここをバランス良く地域と、また屋台村運営サイドと足並みを揃えて行く事が何よりも大切である。そしてそれが成功への鍵である事は確かだ。

わかってはいるがパワーバランスが難しい・・

と、不安を抱えながら言ってる間に当日がやってきてしまった、、

ECTオールスターで夢の崇仁コラボ。

第一の不安であった天候は両日共に晴れ。
(オールスターの中に恐ろしい 晴れ男 がいるのです。)

第二の不安であった屋台村のお店との摩擦。

摩擦どころか、このイベントの為に 地域ソウルフードの ちょぼ焼き屋さんはご飯を炊いて賄いで食べれる様にカレーをメニューにしてくれてたり、
フライ屋さんはコーヒーに合う様なレバーフライのサンドをメニューに投入してきたり、

イベントTシャツを着てくれてるお店があったり、
とにかく一緒に楽しんでくれた。

第三の不安、お酒に酔った人とのトラブル。
トラブルどころか、「お酒の後はコーヒーが美味いなー!」の一言。

酒、コーヒー、酒、コーヒー、酒、酒、酒、と。

なんなんだこの一体感は!

そして、コーヒーを求める人の行列は脱水症状を起こす手前の状態でありながら、
数メートル先、西のブリッジに構えるキングオブラーメン「本家 第一旭 たかばし本店」「新福菜館本店」の行列を上回っていた。
(これ、ほんまやで。)

途中コーヒーを出前、
市営22棟下の創業70年「山本まんぼ」へ。
で、まんぼ焼きをぶっ込む!

この二日間のコーヒーイベントをこの地区でいつもの様に綺麗に終えた事に感謝しかない。

これ、すなわち地域と文化と特色が本当の意味で密着され成り得た一つの交わりの例ではないでしょうか。

「崇仁地区て最近は良く行ってますよ。」と言う人もたくさんいるが、
それは今の崇仁地区でしょう・・・

昔を知る友人からすれば、そう簡単にはその言葉は出ない。
その言葉が簡単に出る様になった事が何よりの救いでもあるのだろう。

下町とは、書いて字の如く、下の町である。
上の人には分かりづらい事も多々あります。

そこに受け継がれている文化や食や習わしはどの都道府県に行っても必ずあるだろう。

その地に寄り添うにはやはり前向きなきっかけが常に必要である。

今回、この地上げ開発地区 崇仁地区 崇仁新町を選んだ一つの理由には、
いつも一緒に参加してくれている チーム ENJOY COFFEE TIME なら必ず気持ちの良い空間作りとコミュニケーションを作ってくれると確信していたからであり、信じていたからである。

なぜなら、彼らは決して人を軽視せず、常に接する人達の良い部分をコーヒーと言うツールで探し出し、喜びを共有する事に徹しているからである。
彼らの笑顔は世界共通であり、お金では買えない物を兼ね揃えた存在は間違い無く珈琲界の異端児なのだ。

そして、

受け入れ体制にギアを入た事により確実にこの地域は前進している。

この日、アナザーストーリーは二つあった。

この地域と、我々と。

可もなく不可もない日常がいかに平和であるかを教わった真夏の様な初夏。

この二日間は地獄の様な暑さでした・・・

参加してくれた皆さん、暑過ぎて本当にごめんなさい!!!

その後、京都は大雨にやられ、
38度を軽く超えてくる記録的な酷暑に何日も見舞われ、
崇仁屋台村のコンテナ内は優に50度コース。

(ヤバいなぁ、、、。)

それでも連日の様に賑わいを見せる町、
消えた屋台文化はネオスウジンに託されたのか、
それとも偶然か、、

二年半と言う限られた時間の中での屋台村、
平成最後から次の未来への崇仁地区、
そこに奇跡の交わりを見せた京都珈琲文化とその有志達。

刻々と消え行く町の足音が聞こえて来る。

あの交差点を中心に広がる西日本最大級のディープゾーンと言われた土地。

そんな京都、

今ここに落とし穴は無い、
あるのは地元の笑顔と貴方達の笑顔です。

リコメンド!

ローカルとは、そこにある物そこで起こる事の全てが実りでありる。

彼は自分の事をアパッチと呼んだ。
そしてこの町を京都に返そうと。

この言葉は一生私の記憶から無くならないだろう。

ローカルキョウト ビッグファンの一人として。

PROFILE

牧野 広志 TRAVELING COFFEE 店主

1966年生まれ。
94年渡仏、90年代をパリ ルーアン リヨンで暮らす。
2002年 帰国後、京都の新しい情報発信空間の提案者として文化と地域に密着中。

-TRAVELING COFFEE -
昭和2年築の木屋町 元・立誠小学校 職員室で営業していたTRAVELING COFFEE が耐震補強工事の為に高瀬川沿いに建てられた仮設の立誠図書館内で営業。
図書館の選書はブックディレクター「BACH」幅允孝氏。
珈琲はブレンド2種類に加え、シングルオリジンは京都府内の焙煎所を毎月選び焙煎家と話し合い常にオリジナルを4種類程オーダーメイド。

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