二人の師匠と二冊の本

私には師匠と呼べる方が二人いる。
そして向かうべく方向性のヒントをくれた本が2冊あります。
最初の出会い。
それは専門学校時代。
デザイナーになりたいが、将来本当になれるのか、とても不安だった時。
先生(1人目の師匠 A)に相談したら、ひとまずこれを「読みなさい」と渡された本。

「自分の仕事をつくる」
デザインのやり方の本ではなく、
まずは自分がどういうスタンスで社会と向き合うのか?
そして、仕事と向き合うのか?を教えてくれる本でした。
この本のお陰で、おぼろげながら業界に飛び込む前の心構えができたと思います。
A師匠は沢山のカッコ良い仕事していました。
特に音楽関係の仕事を得意とし、たくさんのアーティストに会わせてもらい、
仕事の手伝いもさせてもらい、刺激的な時間を過ごせました。
A師匠には「デザインの仕事の意味」を教えてもらった気がします。
次の出会いは京都。
独立前に9年間務めたデザイン事務所です。
デザインの経験をそこそこ積み、仕事が徐々にできるようになってきた。
独立も考えていたが、具体的な考えはなく、
口だけが達者で全く行動がともなっていなかった時期。
そんな時にたまたま社長(2人目の師匠B)の部屋で見つけた本。

「浜野商品研究所 コンセプト&ワーク」
自分の教養が追いついていなく、本の内容が理解できない。。
いろんな意味で衝撃でした。笑
しかしなぜかわからないけれど不思議にパワーを感じており、
意味がわからないのが悔しくて、何度も何度も読み返しました。
すると、徐々に理解する!という感じではなく、
自分の「考え・頭」が拡張されて行く感じになりました。
仕事が終わってから、夜な夜な本に向き合ったあの時間。
楽しかったな〜
B師匠にも良い本をチョイスした。と言われた気がする。(記憶があやふや)
B師匠は今の考え方の根本を教えてもらった方。
別に何かを教えてもらったわけでも、デザインを教えてもらったわけでもなく、近くでカッコいいいこともそしてカッコ悪いことも全てを見せてもらった気がします。
今でも選択肢に迷うとB師匠ならどう考えるかな?と考えることもあるくらい。
B師匠には「自分の立ち位置の作り方」を教えてもらった気がします。
こんな師匠2人。
そして2冊に出会えたからこそ、間違いなく今の自分があります。
※余談ですが、二人の師匠は社交的に見えて、実はとってもシャイ。そして外には見せないが好き嫌いが激しい。私もこの部分をしっかり継承しています。笑 (まあ似た人を慕っただけですがw)
人との出会い、そして本との出会い。
必然のような偶然のような。。。
現在、若い子に何か良い本がありますか?と聞かれた時に
この2つの本の紹介をする。(今もアルバイトに1冊目に紹介した本を貸し出し中)
師匠方に与えてもらった時間、そして2冊の本との出会い。
そこから得た、掛け替えの無い体験を少しでも伝承できたら良いな~と思います。