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吉本 悠佑 JUL 21,2020

世界は変えられない。


こんにちは。吉本です。
4月から約3か月ぶりの執筆。お元気でしたか?

僕はというとしっかりとコロナ禍に揉まれております。一応自身の肩書を「流しの料理人」としておりますし、属する飲食業界は打撃と変革の真っただ中。当初はGWくらいまでやろうと思って2月から始めた京都・祇園の「ポップアップ蕎麦屋」でしたが、4月に入っていそいそと撤退。(楽しかったです!来ていただいたみなさんには感謝感謝!!)その後の緊急事態・自粛生活は言うまでもありません。

その後あまりにも暇を持て余しユーチューバーを始めたりしましたが、長時間のパソコン作業は目が悪くなりそうだし電磁波の悪影響がすごそうなのでやめました(笑) ただ映像制作の勝手はなんとなくわかったので、YouTubeに限らず『映像のほうが自分の伝えたいことが伝わる』と判断したら必要に応じてそうした映像制作をまたやってみたいと思っています。

でも、正直言うと書いていることの方が僕は好き。

ということで最近は第二波も不穏に迫ってきてまた落ち着かない日々になってきておりますが、今年はそれぞれが『自身の健全を保つ』だけで精一杯の一年になりそうですね。ふとしたら自分も“何か”に飲み込まれそうな・・・自分自身という貞を守るだけで本当に精一杯。

こうして混沌とした世の中になると、その渦は否応なくあちこちで吹き荒れ、今までなんとなくやり過ごしてきたことが大小さまざま噴き出してきているように思います。かの国の大統領の暴走。世界秩序の崩壊。地球環境の変化。差別。分断。餓死。言い出したらきりがない。

特にこれからを生きる子供たち・次世代の人々には本当に申し訳ないと思う。僕だってまだ36歳。“これから”のはずなのに、次の時代が危惧されてならない。この変化が良い方向に向かうことを祈ってはいますが。

僕には子供がいないし今のところ作るつもりもない。ハッキリ言うけど僕が先に死んだらその後のことなんて知ったこっちゃない。

だけど友人の子供達や甥っ子姪っ子、今を青春として生きている黄色い声援やいい汗を見ると、彼らに対しての申し訳なさが心を襲いそうになる時がある。なにか、なにかプラスになれることがあれば。

僕は以前『死を意識する生』というコラムで、大切な友人をなくしたエピソードを書かせてもらった。彼はおそらく心筋梗塞のような形での突然死を迎えてしまいましたが(厳密な死因解明はご遺族の意向でなされなかった)、僕は当時彼のとても傍にいたはずなのに、結果として彼を救うことはできなかった。その後も何人かの不慮の死を目の当たりにしてきた。

たった36年間の人生でも、不思議なことに結婚や出産など幸せな場面に立ち会える時よりも、葬儀に参列している時のほうが『(自分が)長生きするとはこういうことか』と強く感じる。刹那。

目の前の人ひとりさえ救えない。  

医師でも看護師でもない僕は、どんなに頑張ったとしても医学的見地から目の前の人を救うことはできないし、できることといえばその人を笑わせたり、手を握ってあげたり、抱きしめてあげたり、、、

そのちっぽけな想いが仮に届かなくて「死」に至ったとしても、それを受け入れる力を試されているとしか思わない。自分はまだ生きていて、目の前の人はもう死んでいるのだから。

そういうときは自分の手を見つめ、動かしてみる。ちゃんと動く。少し「あ」と言うと、口から音が鳴る。耳がそれを捉える。脳が「あ」と認識する。お腹が空く。便を出す。汗をかく。足が臭くなる。放っておくとヘソに垢が溜まる。全てにおいてまだ自分が生きてることを確認する。

大雨が降り続き、山は崩れ、海は荒れる。

でもその雨の季節に、苔は美しく、水を得る。

世界は変えられないからこそ、自分の感性を変えていきたい。

PROFILE

吉本 悠佑 POP-UPイケ麺バー主宰

京都在住『流しの料理人』 Pop-Upイケ麺バーを主宰し各地で手打ちの蕎麦や饂飩を出す傍ら、ライター、金継ぎなどをマルチにこなす。京都の割烹屋・全国の麺処で修業経験有。旅した国は世界40か国近く。大学卒業後、大手の人材会社・広告代理店での営業経験やドイツ在住経験も。gayデス。

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