外部サイトへ移動します
吉本 悠佑 JAN 13,2021

Catch the egg ~気付きを逃すな~


明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
世の中がふわふわしてるからこそ、今年もファンタジーたっぷりなコラムをみなさんにお届けできればと思っておりますので、どうぞクスクス笑って頂ければ幸いです。

新年一発目なので明るい話題を!

Catch the egg

私は「三歩歩けば恋をする体質」なので、絶えず彼氏がいると思ってらっしゃる方がいるようですが、そんなことはございません。オフィシャルパートナーの決定はなかなか難しいですね(五輪スポンサーか)

京都の副住職、未成年の大学生、浪速のウーバーボーイ、静岡のヤンキー、、、たくさんの恋が散っていったわ。

家デートをしてた時。キッチンで卵を割る私を見て、彼が一言。
「俺、卵割るのヘタクソで、10個に1個はシンクに逃げていってしまうんよ・・・」
おそらくこれまで何百?何千?もの卵を割ってきただろうのに。

「ボールの中で卵を割ったら?そしたら卵が逃げても、ボールの中で掴まえられるよ」

私が何気なく言った一言に、彼はコロンブスの卵を発見したようにハッとして、
『そうか!俺が変わらなくても、“環境”を変えればいいのか・・・!』

それを聞いてまたハッとする私!

・・・車は急に止まれない
     人は急に変われない・・・

そう!うまくいかなかったら、まずは環境を変えたらいいのよ!
その事を一瞬で捉えた彼。やるわ。

その『気付き』ができるかできないかで人生は少しずつ変わる。

佃煮ケース

私だって昔っからズボラでチャランポランな人間なのよ?(皆、そんなもんか?)
20代の頃は死ぬほど飲んで、遊んで・・・よく“生きてたな”って思うもん。

泥酔したまま一級河川に飛び込んだり、時計台によじ登って落ちてケガしたり、友人の結婚式に参加して気付いたら“隣の結婚式”に参列してたことだってあるわ。

元来、生きてることは恥ずかしいこと。20代で十二分に理解したわ。だから別にそういうもんかな?と今では腹くくってる。嗚呼、恥ずかしき、我が人生!

実は今もそうなんだけど・・・リーマン一人暮らしをしてた頃から靴下とかパンツを畳まない人なの。どうせ穿くんだし、畳む意味、ある?って今でも思ってる。昔っから家事において“意味の無い事”ってキライなのよね。

だから私の衣装ケースはいつも佃煮状態。椎茸も昆布もパンツも靴下も全部ごった煮♥

たしかに靴下はペア探すのちょっち大変だけど、それよりも毎回畳んでたらあの“穿き口”っての?“ゴム口”っての?足通すとこ。あそこがヨレヨレになってく方がエコじゃなくない!?そう思ってるの私だけ?
人なんてそんなもんなのよ。それぞれの価値観で生きてんだから。「畳みなよ」って言われても、ほっといて!って喧嘩の種になりかねない。

そんな時、当時付き合ってた彼が言ったのよね。

『それならこの箱を2つあげるから、せめてパンツと靴下を分けて、“佃煮”の中身が見えないようにしたら?』

私はそれまでホームセンター的シースルー佃煮ケースを使ってたから、友達が来ても虹色の佃煮が丸見えだったんだけど、そっからは中身の見えないNo brand的オシャンティー麻ボックスに変わったわ。しかも椎茸と昆布が分かれて!

畳まない私を否定することなく、佃煮のごった煮を仕分けして隠すことに気付かせてくれた彼。お陰で今も畳まない自分を否定することなく、ストレスなく生きてます。

もう勘当したなんて言わないよ絶対

“気付き”といえば、うちの父よ!勘当が趣味の父!
高校の時なんか成績が悪くなったら突然ぶん殴られて「明日から学校に行くな!」とか言う、そんな昭和のガンコおやじ。

そんな父相手に、私も曲げずによく生きてきたわ。大企業サラリーマンを辞めると言い出したり、ドイツに家出すると言い出したり、料理人になると言い出したり、、、まぁその度にブチ切れられては「そんな奴は俺の息子とちゃう!勘当や!」と殴られ、蹴られ。平成の出来事よ?

そんなある日、父が遂にある言葉を口にした。

『もう、お前が何を考えているかを、考えることを辞めた。』

僕はとっさに「そう!そう!人のこと考えようとしてもムダ!だって人は人だもん!」と言って「なんやそれ」と苦笑されたわ。

でもね、それを気付いただけでも父も“成長したな”って思う。
「会社は勤めあげてナンボ」だとか「30までに結婚した方がいい」だとか全部『お前のためを思って』みたいなこと言ってたけど、それって価値観の押しつけでしかなくない?言って響かない人に同じことを何度言ってもムダよ。アプローチを変えなきゃ自分も疲弊する。

「お父さんの親切心は有難いけど、僕は僕の幸せを追求していくから、お父さんはお父さんの幸せを追及して」

そっからね。二人で楽しく飲めるようになったのは。結婚しろとかそういう下らないことも言わなくなった。
親子でも結局は他人同士。他人を理解しようとする『努力』は必要だけど、一生かけてもその人にはなれない。(もちろん困ったら家族に頼るという意味では死ぬまで一親等なんだけど、いくら親や子供が病気や怪我になっても、その代わりにはなってあげられないんだから。)

子には子の生き方。それを気付いた父だって、もう60を越えてたわ。

馬車馬のやうに

私を気付かせるのは、歴代の上司も相当大変だったと思う。
新卒では体育会系の多い営業職なんかに就いちゃったもんだから「新規沢山取って多くのお客さんに会いたいよな!」とか「表彰台に立ちたいよな!」みたいなこと散々言われたけど、私の答えはいつも「いや、別に・・・」私、ナンバーワンよりオンリーワンなのよね?
そんなことより「真夏の営業回り暑いんで“日傘営業”していいですか?なんで女性は日傘営業してよくて僕はだめなんですか?」とか言ってた。15年前の話よ?ダイバーシティーの登場が早過ぎたわね。(笑)

そんな私でも、ある上司に言われた一言でちょっぴり火がついたわ。

上司「目標達成したら、アイツ(元自衛官の先輩)抱いていいよ」
私「えっ!?ほんとですか?そんなことできるんですか!?」
上司「うん、上司命令でなんとかする。“ホテル代”はオレが出してあげる」

そういうことなのよ!ジョーダンでも嬉しかったわ!そして楽しかった!
結局その月も目標達成できなかったけど、その上司は味をしめたのか「次はアイツ(サーフィンが趣味の先輩)抱いていいよ」と私の前に立派な“ニンジン”をぶら下げてきたわ!クー!デキる上司!!

仕事なんてゲーム。モチベーションなんてなんでもいい。表彰台に立ちたいとか思わなくてもいい。楽しんで仕事したらいいのね。そう気付かせてくれたわ。(嗚呼、愛しの“ニンジン”にはなかなか手が届かず・・・!ちぇっ。)

Train. Train.

「そんなにサクサクと卵を割れるなんてカッコイイ!俺、出来ない!!」
キッチンに立つ私を見て、彼が言うのよ。
そう?と思って、可笑しくなっちゃった。

でもね、もしそれが本当にカッコイイと思うなら、やってみたら?訓練したら出来るようになる事だって沢山ある。“自分を変える”ことだってもちろんできるのよ?

ボールの中で卵割る練習してみな。殻?そんなの後で取ればヘーキよ。
大丈夫。たとえ卵を割るのが下手でも、そう簡単にはキライにならない。

それぞれの卵を逃さないよう。
良い一年になりますように。

ゲイハル(迎春)かよ。
PROFILE

吉本 悠佑 POP-UPイケ麺バー主宰

京都在住『流しの料理人』 Pop-Upイケ麺バーを主宰し各地で手打ちの蕎麦や饂飩を出す傍ら、ライター、金継ぎなどをマルチにこなす。京都の割烹屋・全国の麺処で修業経験有。旅した国は世界40か国近く。大学卒業後、大手の人材会社・広告代理店での営業経験やドイツ在住経験も。gayデス。

FEATUREおすすめしたい記事

page top