蕎麦屋は怖い?
こんにちは、ヨシモトです。
またポップアップで京都・祇園でお店を借りれることになったので定期的にイケ麺バーをやってます。今回のテーマはズバリ十割蕎麦!そんな蕎麦の世界について思うことをつらつらと。
いろんなフリーク・いろんな道
お見知りおき頂きたいのが、僕はそこまで蕎麦フリークではない。お蕎麦を食べるのは好きだけど、おうどんも好きだし、もっと言えば「世界で一番好きな食べ物は?」と聞かれたら即答で『もずく酢!』と答える。“啜る”という意味では共通しているがそれは蕎麦ではない。
もずくならドンブリ一杯食えるほどフリークかも。いつか「さんま・珠緒のあんたの夢叶えたろかSP」に出られたら絶対『もずく酢のプールに飛び込みたい』と言うと決めている・・・!!
蕎麦についてはあくまで作るのが好きであって、なんというか『サウナに入ると整う』という人もいれば『ヨガに行くと整う』という人もいて、僕は『蕎麦を打つと整う』ということにここ数年で気が付いた。心を整えるためにやっている部分が大きい。自律神経が整う。そういう時間はとっても貴重。
無論、提供するならおいしい方がいいし、おいしくて美しいものを作るために自分を整える。逆に自分が整っていないとおいしくて美しいものは作れない。こうしてできた蕎麦を僕は勝手に『イケ麺』と呼んでいるだけ。

でも僕は、おいしいものを食べたら人は自然と一瞬黙ると思うし、たしかにその食べ方をわかっていない人にその食べ方を“教えて差し上げる”ことは大事だと思うけど、と同時に「あとはどうぞご勝手に」とも思う。
ちなみに僕の父は繊細さに欠ける人で、おいしいお漬物を買っていっても食べる前にいつも醤油をガバーとかけて食べようとするので「普通、醤油をかけずに食べるもんやで」と教えて差し上げたのに「えらそうなこと言うな!」と喧嘩腰になり、また勘当されそうになったのでもうほっとくことにした。※僕の父は勘当が趣味で僕ももう何度も勘当されている。

さて、話を蕎麦の話に戻す。
実を言うと僕自身は蕎麦フリークの方が本当に怖くて、なんだかワイン通の方と似ているなと思っている。
僕も飲食に関わる人間として以前少しだけワイン講座みたいなのを受けたことあるけど、ワイン通の人ってワインを表現する時に『雨上がりの草原を駆け抜けたような香りがしますね』とか言うけど、そういうとき「えっ?」ってなりませんか?雨上がりの草原を駆け抜けたことないし・・・って。(苦笑)
葡萄酒道と蕎麦道。ちょっと違うかもしれないけど、崇高な大人の楽しみ方をしているんだなと思う面では似ている気がする。 ちなみに聞いた話では珈琲道もこの類らしい。
僕も気付くと「せっかく作った蕎麦はこうして食べて欲しい!」と押し付けがましくなっていないか少し不安。本来は食事なんてその人が気楽に、おいしく食べてもらえたらいい筈なのに。

蕎麦道
ネットで検索してみると「蕎麦打ち名人大会」や「蕎麦打ち選手権」などというものが多々ある。僕が修行させてもらった福島県・会津若松の蕎麦師匠もこうした蕎麦打ち選手権で「名人」として全国一位になったことのある方だ。

かたや「うどん道」にはそうした選手権はほぼ見当たらない。あったとしても“かわいらしい”ものだが、蕎麦道は違う。
みなさん受験勉強のようにキリキリと偏差値50より60、60より70を目指して頑張っている。中には蕎麦屋主催の蕎麦道場で、師範・一級・二級・・・などと道場生にお月謝を払わせ、その努力の結晶として“称号”を与えてくださるところもある。僕も一度見学に行ったが「Sooooo business!!?」と思って一度きりの社会見学として終わった。
こうした蕎麦打ち選手権には「プロの部」と「アマの部」があり、僕は「自分の店を持たない“ポップアッパー(POP-UPer)”なのでアマチュアかな?」と思っていたけど、蕎麦師匠曰く『自分の打った蕎麦をお客様に提供している(=お金を頂いている)時点で君はプロ!アマチュア大会には出られない』とハッキリ言われハッとさせられたことがある。称号に全く興味のない僕は今後もこうした選手権に出ることはないだろうけど「そうか、自分はプロとして自覚しないといけないんだな」と思わせられた一言だった。

イケ麺バー~祇園編~
さ~て、みなさんそろそろお蕎麦のお口になってきましたか?
ということで僕が主宰している『イケ麺バー』、ついに祇園進出決定!毎週土日のみの営業ですが4月末くらいまで毎週末元気にやっております!新たな社会実験。
<詳細コチラ>
どうぞ“蕎麦屋”を怖がらずに来てくださいね♡
私の程よい“オネェ感”が蕎麦屋の堅苦しさをうまく柔和できたらなと思いながらぼちぼちやっておりますので、どうぞ怖がらずにお越しください。よろしゅうおたのもうします♡

