未来に繋がる“すごい”が見つかる、アーバン博 —URBAN RESEARCH EXPO2025 STORE— 02「食はもうファッションだ」

無事に開幕したEXPO 2025 大阪・関西万博。おかげさまでアーバン博のブースにも、連日多くのお客様にお越しいただいています。アーバン博では月替わりでさまざまなトピックスを展開していますが、今月のテーマは「食」。とはいえ、ただ食に注目するだけではありません。そこは私たちの得意分野であるファッションという切り口から、現代の「食」をエディットしてみました。実は今、食とファッションは想像以上に深く結びついているんです。その“すごい”関わり合いに、きっと舌を巻きますよ!
土に還る服

「衣・食・住」という言葉があるように、ファッションと食は昔からライフスタイルを形づくる大切な要素として語られてきました。けれど今、その境界は少しずつ溶けはじめています。その背景にあるのが、“循環”という価値観の広がりです。私たちが注目したのは、「Syncs(シンクス)」の取り組み。不要になった衣服を堆肥にし、土に還す。その土は、やがて野菜や果物を育てる栄養となる——つまりファッションが命を育む力になるのです。この循環の美しさに共感した私たちは、シンクスとともに“土に還る服”の制作に取り組みました。
衣類は今や、ただのモノではなく、未来へとつながる資源。食とファッションが地続きになるこの時代、「衣・食・住」という言葉の関係も、やがて新しい形へと姿を変えるかもしれません。


洋服を土に還す、ということ
-「Syncs(シンクス)」との協業-
大量の物質で溢れる現代社会。ファッションを生業とする私たちにも、もちろんその責任は伴います。ファストファッションの浸透とともに目まぐるしく変わるトレンドと、それにともなう大量の衣類の消費と廃棄。ファッションに携わる者として、無視することのできない現実です。この問題に対してシンクスは「洋服を土に還す」という方法でひとつの答えを提示しました。
廃棄物として終わるはずだった服が、再び命を育む資源になる。この新たな価値観に共鳴した私たちは、シンクスの先導のもと、土に還る服のプロジェクトを推進します。
SPECIAL MOVIE
会場で実際に見て触れるコラボレーションアイテム
今回、アーバン博会場で実際に見てもらえるコラボアイテムは、日本の伝統技である法被に現代らしいエッセンスを加えた羽織と、素朴な貫頭衣をデザインベースとしたフォークロアの雰囲気を纏うワンピースの2型です。いずれも無染色のオーガニックコットンをベースに、縫製糸も綿素材を採用しています。ご愛用いただいた後は、堀江にあるTHE GOODLAND MARKETまたはシンクスにて回収を承り、その後、シンクスが運営する畑の土に混ぜて堆肥化、再利用させていただきます。

Syncs × TGM HAPPI
¥37,400 (税込)
Circular fashion 衣類の循環
“土に還る服” Syncsとのコラボレーションアイテム。日本の伝統衣装の1つでもある「法被はっぴ」から着想を得てうまれました。法被らしい要素を残しつつ、現代のスタイルに合わせたデザインが特徴で襟元や裾などにあるドローコードで着用感を自在にアレンジいただけます。
使用する素材は無染色のオーガニックコットンで、縫い糸も綿素材を使用しております。
Syncsまたはアーバンリサーチ(THE GOODLAND MARKET)で着古したアイテムを回収。生分解させることで堆肥として地球に還していきます。

Syncs × TGM KANTOI OP
¥19,800 (税込)
Circular fashion 衣類の循環
“土に還る服” Syncsとのコラボレーションアイテム。製造工程で発生したハギレなども全て回収し、堆肥化させ、畑で活用することでゼロウェイストかつ循環するものづくりを実践する彼らに共感し、今回のコラボレーションが実現しました。
使用する素材は無染色のオーガニックコットンで、縫い糸も綿素材を使用。
昔の日本でも着られていた「貫頭衣」から着想を得たワンピースは、裁断時のハギレが少なくなるようあえて直線的なパターンでデザインすることで、様々な着こなしのアレンジもお楽しみいただけます。
Syncsまたはアーバンリサーチ(THE GOODLAND MARKET)で着古したアイテムを回収。生分解させることで堆肥として地球に還していきます。
Syncs(シンクス)
Syncsの目指す循環型社会
Syncsを選べば、あなたの服を買うという行動は自然へと循環します。
あなたはいつもと同じように、心躍らせながら洋服選びを楽しむだけでいいのです。
Syncsは自分も地球環境も犠牲にしない、そんな循環型社会を目指しています。
Syncsは「土に還す」までの循環をデザインするブランドです。
・つくること
Syncsの製品は100%土にかえります。
・つかうこと
Syncsの買い物は「服の一生」を購入する体験です。
・かえすこと
Syncsの製品はSyncsの手で自然に返しています。
すべての過程で0ウェイストを達成します
Instagram @ syncs.earth
UCCとのコラボレーション

「より良い世界のために、コーヒーの力を解き放つ。」をパーパスに、コーヒーの新たな可能性を追求し、これまでにない価値創造に挑戦する企業「UCC上島珈琲株式会社」。今回のアーバン博では、同社とのコラボレーションアイテムも展開します。
UCCといえば、1969年に世界初の缶コーヒーを開発したパイオニアメーカー。当時販売されていた「UCCコーヒーミルク入り」(現:UCCミルクコーヒー)は、大阪万博(EXPO’70)をきっかけに一躍注目を集め、ワールドスタンダードな存在へと押し上げられました。そんな万博とも深い縁を持つ同社とのコラボレーションは、アーバン博で私たちが掲げる「食とファッションの結びつき」を体現する、重要なセンテンスとなっています。
SPECIAL MOVIE
UCCと一緒に取り組むアップサイクル
缶コーヒーを発明したUCC。その柔軟な創造性は、抽出後のコーヒー粉を再利用する環境対策の姿勢にも見られます。飲み終わった後に残るコーヒー粉は主に、燃料や堆肥、再生紙や陶器の釉薬、染料など、さまざまな思いもよらないものへと姿を変えているからです。中でも、私たちが得意とする“洋服”との相性が良いのは、やはり染め。そこで今回のアーバン博では私たちと同じく関西企業であるUCCとの共創により、 コーヒー染めを施したTシャツを販売します。しかもEXPO’70で世界に羽ばたいたUCCミルクコーヒーを模したケース入り。ノスタルジックなパッケージと、コーヒー染めの温かみのある色合いが絶妙にマッチしています。


さらにコーヒー豆を輸入する際に使う麻袋を使った巾着バッグとボトルバッグも同時発売となり、まるでミルクとシロップが添えられたかのような、コーヒーのタイニーコレクションが完成! 食とファッションをつなぐこの取り組みは、前回の大阪万博をどこか懐かしく想起させる、“仕掛け”のあるアイテムへと昇華しました。
アイテム

CHA SHIBAKO TEE (UCCミルクコーヒーコラボパッケージ)
¥9,350 (税込)
UCCグループの外食事業「上島珈琲店」から排出された抽出後のコーヒー粉をアップサイクル素材として活用し、
株式会社アーバンリサーチの廃棄衣料を原料に含むリサイクル糸を製品全体の30%に使用した「commpost」のTシャツを染色しました。
UCCは1969年に世界初の缶コーヒーを開発・発売し、翌1970年3月から大阪で開催された「日本万国博覧会」に来場した多くの人の目にとまり、大阪万博をきっかけにヒットし、その後全国に広がりました。アーバンリサーチが2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)へ出店していることから、現在展開している『UCCミルクコーヒー』のパッケージを模したケースにTシャツを入れています。
URBAN RESEARCH EXPO2025 STORE、UCC公式オンラインストアで数量限定発売。

LUNCH KINCHAKU BAG
¥7,700 (税込)
UCCがコーヒー生豆を輸送する際に使う、使用済み麻袋を使用したバッグ。
様々な柄はどれもデザイン性があり、その柄を活かしています。
柄の出方も1点ずつ異なるため、好きなデザインを選ぶ楽しさもあります。
URBAN RESEARCH EXPO2025 STORE、UCC公式オンラインストアで数量限定発売。

BOTTLE BAG
¥6,600 (税込)
UCCがコーヒー生豆を輸送する際に使う、使用済み麻袋を使用したバッグ。
様々な柄はどれもデザイン性があり、その柄を活かしています。
柄の出方も1点ずつ異なるため、好きなデザインを選ぶ楽しさもあります。
URBAN RESEARCH EXPO2025 STORE、UCC公式オンラインストアで数量限定発売。
家でも簡単にできる“抽出後のコーヒー粉”の再利用
コーヒー染めは抽出後に残るコーヒー粉や古くなったインスタントコーヒーを使うことで家庭でも簡単にできます。色の定着を促すタンパク質液(牛乳や豆乳)に浸けて乾かしたら、抽出後のコーヒー粉をさらに煮出した抽出液に浸し染色。最後に塩水などに浸して色止めしたら、すすいで乾かし完成です。ざっくりとですが、これだけの工程で簡単にコーヒー染めは楽しめます。
UCCの公式サイトでは、染め方の工程が丁寧に書かれていますので、今回のコラボアイテムでコーヒー染めに興味を持たれた方は、ぜひそちらもチェックしてみてください!
食べられる服
-「食はもうファッションだ」の行き着く先-
食べられる服。——なんたるパワーワード。
「食はもうファッションだ」の究極形とも言えるこの取り組みは、「一〇〇 VOICES
RECORD」の発起人であるISA氏によるプロジェクトのひとつです。
アーバン博の会場では、大根の食物繊維から生まれた生地で仕立てられた洋服が実際に展示されます。残念ながらまだ試験段階のため販売はされませんが、発想としてはすでに“未来の日常”を先取りしているかのよう。
道すがらお腹を空かせた子どもに、自分の服をちぎって差し出す。そんな愛と勇気のヒーローに、誰もがなれる時代はもうすぐかもしれません。
そのほかの注目トピックス
JAPAN MADE PROJECT

“日本には、まだ知らないワクワクすることであふれている”という想いからスタートした「JAPAN MADE PROJECT(ジャパンメイドプロジェクト)」。未来に繋がる“すごい”をシェアするアーバン博会場から、よりフォーカスして未来に繋がる“地域のすごい”を発信します。
今回は香川県の“すごい”にフィーチャー!
穏やかな瀬戸内海に面し瀬戸内の海に浮かぶ島々から南の山脈まで、大自然に囲まれながら、瀬戸内芸術祭など独自のアート文化も発信する魅力的な香川。
別名「うどん県」とも呼ばれる香川県は食文化に関しても多様で、「のびのび」とした人々がゆとりをもちながらも暮らしているところが印象的です。
4月にローンチしたばかりの香川県を拠点に国内外で活躍するアーティスト平山昌尚と四国や香川をテーマにしたコラボレーショングッズは、伝統工芸讃岐のり染めをはじめとする香川で続く技術を用いて、ゆるやかな印象のプロダクトを企画しました。
> アイテムについてはこちらから

JAPAN MADE PROJECT
“日本の地域はおもしろい”
日本には、まだ知らないワクワクすることであふれています。私たちは、その土地を愛してやまない地域の方々とともに、おもしろさや課題に向き合いながら、未来につながる地域の“すごい”を発信していきます。
> Web site
Instagram @ japan_made_project
THE GOODLAND MARKET

“いまのそれではなく、まだ見ぬそれを共創するマーケット”をコンセプトに人や環境に配慮した循環型ファッションライフスタイルを提案するプラットフォームストア、それが「THE GOODLAND MARKET(TGM)」です。
アーバン博では、これまでさまざまなブランドとの協業で培ってきたモノづくりの経験を活かし、会場限定となるアイテムを多数展開します。

THE GOODLAND MARKET
「いまのそれではなく、まだ見ぬそれを共創するマーケット」をコンセプトに人や環境に配慮した循環型ファッションライフスタイルを提案するプラットフォームストア。
> ONLINE STORE
Instagram @ thegoodlandmarket
YouTube @ thegoodlandmarket
Facebook THEGOODLANDMARKET
店舗情報&アクセス

アーバン博が催される「URBAN RESEARCH EXPO2025 STORE」は、大阪万博会場内のウォータープラザマーケットプレイス西に出店。営業時間は開場時間と連動しております。
なお、会場周辺は大変な混雑が予想されるため公共交通機関をご利用の上、ご来場いただけますと幸いです。
URBAN RESEARCH EXPO2025 STORE
【営業期間】
2025年4月13日(日)~10月13日(月)
【出店施設】
大阪市此花区夢洲中一丁目地先S74 ウォータープラザマーケットプレイス西
【関連URL】
未来に繋がる“すごい”をシェアするアーバン博
会期中の情報はインスタグラムからも発信します
アーバン博とは
アーバンリサーチの万博。略して「アーバン博」は、2025年大阪で開催される日本国際博覧会の会場内にブースを構えるアーバンリサーチのブース名です。“未来に繋がるすごいをシェアする”をテーマに、新しい技術や持続可能な社会を実現するため技術を活用。アーバンリサーチらしいストリート感や遊び心はそのままに、製作されたアイテムは実用的ながら一歩先の未来を感じられるモノばかりです。それらを通してより良い未来を作るためのこれからのあり方を提案いたします。
アーバン博を構成する3つのカテゴリー
アーバン博では“未来に繋がるすごいをシェアする”ために、3つのカテゴリーを掲げています。それが「ジャポニズム」「テクノロジー」「スーベニア」です。
・ ジャポニズム
2005年の愛・地球博以来、20年振りに日本開催となる万博。世界に日本の素晴らしさを知ってもらうのにはすごくいい機会です。日本らしさとはなにか? アーバンリサーチが培ってきたファッションを通して世界中の人たちが持ち帰ってからも記憶に残るモノを提案します。ぜひ会場でご覧ください。
・ テクノロジー
アーバン博では、新しいテクノロジーを活用し、未来に繋がる仕掛けを多数用意しています。開幕期のハイライト『一〇〇 VOICES』プロジェクトでは、“声をカタチにする”というアイデアを基に声のプリントをデザインに取り入れたり、ロスが少なく再利用可能な3Dプリンターを什器の製作に活用したりするなど、“未来に繋がるすごい”を体感できる場となっています。
・ スーベニア
会場で実際に見て触って感じたジャポニズムとテクノロジー。それらを持ち帰るためのスーベニアもまた、欠かせない要素のひとつです。アーバン博での体験が“おみやげ”とともに、ご来場者さまの心に長く残るものとなれば幸いです。