SPECIAL INTERVIEW

KAGURE holistic beautyシリーズ
リニューアル記念インタビュー 第3回

< 前回の記事「これからの環境ストレスに負けないために」はこちらからご覧ください

KAGURE holistic beautyのこだわり

洗うたびに肌がやわらかに。芳醇な香りに包まれるクレンジング。

かぐれコスメ担当 長野 (以下、長野)かぐれのコスメの商品についてのお話を聞かせてください。今回のリニューアルで、クレンジングがクリームタイプからミルクタイプになりました。試作段階から、テクスチャーや香りがスタッフからとても好評でしたが、小松さんは使われてどう感じましたか?

小松和子さん (以下、小松さん)とても良い商品になったと思います。なめらかで使いやすいテクスチャーで、メイクとも馴染みやすいのに刺激が少ない。そしてなんともいえない優しく包まれるような香り。なんでしょう、一日の疲れをこの香りに癒してもらえるような感じです
これまでのクレンジングは、肌が敏感で被膜の弱い人向けのような商品でしたが、今回の商品は、誰もが使いやすい王道のミルクタイプです。これだけで十分マッサージもできますが、さらに手持ちのオイルをクレンジングに足していただければ、リッチなマッサージクリームとしても使えます。クレンジング後の柔らかくてみずみずしい肌をぜひ実感していただきたいです。

長野私も、クレンジングを顔全体に馴染ませた時に包まれる香りに毎回うっとりします。テクスチャーも柔らかく肌への馴染みがとても良いので、クレンジングしている間ずっと気持ちがいいんです。オリーブ果実油とスクワランがベースで、肌に負担をかけずに毛穴の汚れや不要な角質を除去し潤いのベールを張るので、クレンジング後、肌がとっても柔らかくなりしっとりするのを実感します。あとは、肌のターンオーバーを正常にして透明感を出すユキノシタエキスも配合しているので、肌にうれしい作用がたくさん詰まったクレンジングですね。

植物の栄養が詰まったこだわりのローション

長野かぐれコスメシリーズではずっと一番人気のモイスチャーローションですが、この商品は浸透がすごく良いという声を多くいただきます。重すぎないテクスチャーは肌への浸透を考えられていますよね。

小松さんかぐれのローションには、単なる水ではなく、植物の細胞を通った、分子の小さなヘチマ水をベースに使いました。ローションの命は、どんな水を配合するかです。
ここはきちんと肌の角質層まで浸透する原料にこだわりましたね。あとは過剰なとろみはつけませんでした。とろみはお料理でいうと片栗粉みたいなもの。とろんとさせるからしっとり感、安心感、高級感は得られるけれど、少しの量を使っただけで高い保湿を感じてしまうので、肝心なローションとしての役割である「水」を肌に入れるよりも、とろみで肌が保湿されたとごまかされてしまう。つまり、肌にはもっと水分が必要なのに、それに気付けない状態になるということです。かぐれのローションは、肌につけた瞬間は一瞬サラッとしているように感じるけれど、すぐにスッと入っていき、その後モチッとする感じが生まれます。ローションでたっぷりの水分を入れ、後からつける美容液やクリームで蓋をして逃さないようにする。スキンケアでは各ステップごとに必要な役割があるから、水分を入れるステップでとろみが強いもので蓋をしてしまったらダメなんです。最初に水分を素直に入れてあげて、その蒸発を防ぐために、後からジェルや油分を入れるというのが正しい形です。

長野とろみのあるローションは、一瞬の満足感を得られるけれど、それがスキンケアの最初の間違いということなんですね。後から入れる美容液やクリームが入りにくい状態を作ってしまうのはもったいないですね。

小松さんあとは、植物水って一つの植物が持つ含有成分の種類がとても多くて、ヘチマ水だと200種類くらいの成分があります。特に抗酸化作用や炎症を抑える作用、保湿効果に長けているので、それらを最大限に発揮させたかったんです。
複数の植物水を配合することで、それぞれの植物が持つ成分が掛け合わさって、すごい数の栄養価が肌に働きかけるということだから、ローションの水の選定はとっても大切。
一般的なローションは、水と界面活性剤、あとは少しのエキスとグリセリンのような保湿剤からできているものがまだまだたくさんあります。そこに、腐らないように防腐剤を入れて、匂いが悪いから香料を入れて……ってすごく簡単に作れちゃうの。でもナチュラルコスメの場合は、植物そのものの香りがあるし、かぐれのローションは水の分子の小ささを利用して浸透が良いから、余計な保湿剤を使わなくても、植物が元々持っている保湿作用が発揮されるし、防腐効果がある植物をうまく配合すれば、防腐剤は過剰に入れなくて済む。
ナチュラルコスメの中でも、ものによっては防腐剤を入れなければならないこともあるけれど、それも規定の範囲内で必要な量のみを配合している。すべてが良心的な配慮の中で化粧品が作られているというのが安心ですよね。そして、植物の効果効能は計り知れない。植物の中の科学的な世界が、私たちの肌と反応して良い形を生んでいくんです。

長野本当ですね。メイクを落としたまっさらな肌に一番最初に浸透させるものですからね。そこにこだわることが、健やかな肌への道につながりますね。

乾いた肌の救世主、保湿と引き締めのエッセンス

長野次にボタニカルエッセンスですが、この商品は隠れファンが非常に多いです。

小松さんボタニカルエッセンスはジェルタイプですが、ジェルは水分を抱え込むのが得意。そこに抗炎症や収れん作用のある成分を入れているので、保湿効果と合わさってすごく良いですね。乾燥状態の肌は炎症を起こしやすく、からだでたとえると風邪をひいているような状態。
ボタニカルエッセンスは、水分をしっかりと抱え込んで逃げにくくし、かつ炎症を抑えるというのを同時にしてくれます。だからあれを使うと、ローションとクリームだけのお手入れよりも保湿状態が持続するのを感じますよね。
ジェルタイプの商品を作っているメーカーさんの中には、とろみをつけるためにグリセリンをたくさん入れているところもあるけれど、必要以上に入れすぎると炎症や痒みを引き起こす性質があるので、かぐれのボタニカルエッセンスはそれに注意して、植物由来のグリセリンをごくごく少量しか入れていません。他の原料とうまく合わせて適度なとろみが出ています。水分をキープするための心強いアイテムですね。

長野私もボタニカルエッセンスは大好きな商品で、乾燥肌の私は、ボタニカルエッセンスをつけている時とつけていない時の、時間が経ってからの肌の乾き具合が違うのを感じます。

パワフルな成分で肌の土台を作るクリーム

長野最後にクリームはいかがでしょうか?
かぐれのクリームは、テクスチャーの柔らかさもこだわっていますよね。

小松さん肌荒れを起こしやすいゆらぎ肌の人の肌は、乾燥状態になっていることが多いです。乾燥は、シミやたるみ、痒み、吹き出物など、ありとあらゆるものの原因になります。クリームという商品は、水と油と保湿剤が混ざってできていて、水が多いか油が多いかで重さが決まります。
水分が多い水ベースのものだとテクスチャーは軽く乳液寄りのものになり、油分が多い油ベースのものは一般的なクリームとなります。肌にとっていつも濃厚なクリームが必要かというと、必要な時と必要ではない時があって、肌が乾燥している人ほど水ベースのクリームが必要なんです。
肌は、スキンケアした直後はしっとりプルプルしているけれど、時間が経につれどんどん乾燥してくる。日中外出して、デパートの化粧品売場で肌の水分量を測ってもらうと、ほとんどの人の肌は乾燥状態ですよね。乾燥の原因の多くは水分不足。なのに、人は乾燥を感じると油分ばかりを補いがちです。ジェルや油は乾きにくいのに対して、水は蒸発するという本来の性質があるので、肌は、油分過多の水分不足に傾きがちになる。
ローションの後にボタニカルエッセンスのジェルを入れて水分を保持し、さらに潤い効果の高いかぐれのクリームを足してあげることで、長時間水分を保てるように作られています。

長野かぐれのクリームは、肌の性質と、日中の水分不足・油分過多になるところまで考えて、水分も必要量配合しているということですね。

小松さん使用感は比較的軽めですが、ただのサラッとしたクリームではなく、水分も肌に留まるように作っているので、重くないけど乾燥しない。さらにうれしいのは、エイジングを緩やかにする抗酸化成分がたっぷり含まれているところ。
ハリと弾力が欲しいなという時は、重ねづけをしてあげるととても良いですね。特に目の周りや口の周りなど、皮膚が薄く皮脂腺が少ないところは油分もないので、一度にたくさんの量をつけるのではなく、まずは適量をつけてから、必要なところに重ねる方が重さが出てきておすすめです。

長野はい。高い抗酸化作用のあるアルガニアスピノサ核油や、セラミドやビタミンが豊富に含まれるコメヌカ油のほか、今回のリニューアルでメドウフォーム油やヒポファエラムノイデス果実油など、さらにパワフルに働く成分が追加され、エイジングサインに働きかける頼りになるクリームになりました。

小松 和子

◎ 次回の記事「一人一人の選択が未来を作る」は、8月27日(火)更新予定です。ぜひ、ご覧ください。

小松 和子 (ナチュラルコスメプロデューサー / ナチュラルコスメメイクアップアーティスト)

これまでヘアメイクアップアーティストとして数々の作品や著名人を担当。自身の化学物質過敏症をきっかけに肌と化粧品に関する知識を独学で学び、2008年ナチュラルコスメ専門のヘアメイクアップアーティストとして転身。
現在はナチュラルコスメプロデューサーとして、化粧品開発のプロデュースや講演・講座・企業研修・展示会・イベント・店舗プロデュースなど幅広く活躍中。