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FASHION JUL 22,2022

シアーな新色マニキュアが発売。“つめをぬるひと” と〈SMELLY〉の蜜月関係。

7月中旬に、〈SMELLY〉の新色マニキュアが発売に。そこで、スペシャルな4種類のつけ爪をオンラインストアとSNSで公開。制作を手がけるのは、“爪作家”としてユニークなネイルを作り続ける「つめをぬるひと」さん。自分の好きな音楽や映画をモチーフにするなど、唯一無二のデザインで多くの人を魅了しています。そんな彼女が活動を始めるきっかけとなった〈SMELLY〉との出会いや、4つのシアーな新色について、お話をうかがいました。


※撮影時のみマスクを外しております。会話中はスタッフ全員がマスクを着用し、一定の距離を空けるなど、コロナウィルス感染拡大防止対策を施したうえで取材を行なっております。

偶然から始まった「爪作家」としてのものづくり

URBAN RESEARCH MEDIA(以下、URM) 「爪作家」として活動をされていますが、もともとはまったく違うお仕事をされていたそうですね。

つめをぬるひとさん(以下、つめ) 洋菓子店で働いていました。なので、ネイルはできなかったですし、そもそも興味もありませんでした。その仕事を辞めた次の日に、熱を出して寝込んでしまったんです。本当だったら遊びに出かけたかったけど、なにか家でできることをやろうと思い立って、2、3本だけ持っていたネイルポリッシュを塗ってみたら、すごく楽しくて。

URM 絵を描いたわけではなく、ただ塗ったんですか?

つめ そうです。爪の先にちょこっと色を置くように。当時、モデルのKanocoさんが爪の真ん中だけに色を置いて、ブログに投稿しているのを見て、かわいいなと真似てみたのが最初でした。

URM ちょこっと爪に色をのせただけで、ネイルにハマってしまったんですか?

つめ はじめの頃は、少し色をのせるだけだったんですけど、だんだん“もっとこういうデザインがあったらいいな”という絵を描くようになりました。音楽が好きなので、CDジャケットのデザインを爪に描いて、SNSにアップすることもはじめて。ちょうど同じ時期に、バンドをやっていた大学の同級生がPVを作ってYouTubeにアップしていたんです。わたしも、電子楽器のユニットを別でやってたんですけど、ライブをするとかCDを作るでもなく、ただ曲を作るだけで自然消滅して(笑)。作品を人に見せるのは有意義だし、楽しそうだなと思うようになって、つけ爪を作ってみることにしました。

URM 音楽ではなく、爪だったんですね。

つめ そうなんですよね。洋菓子店から転職した先の営業事務ではネイルOKだったので、好きに塗っていたら、「それ、つけ爪にして売ってみたら?」と先輩が言ってくれたこともあって。そういう出来事がいくつか重なって作りはじめました。

〈SMELLY〉のバンビーノを使ったつけ爪作品「有耶無耶」。

自分の“好き”が、唯一無二のデザインを生み出す発想の原点

URM ネイルの勉強はどうやってしましたか?

つめ 専門的な勉強はしたことがなくて。美大を出たわけでもないし、絵の勉強をしたこともありません。ドラえもんすらまともに描けないんです(笑)。

URM 勉強してないとはいえ、デザインが独創的ですよね。

つめ 自分よりも絵が上手な人はたくさんいると考えたときに、音楽とか映画とか、他のジャンルとクロスオーバーしたネイルを作っている人がいなかったので、やってみることにしました。

丸、四角、線ぐらいしかまともに描けないんですけど、色を選ぶのは好きです。作業スペースにはネイルポリッシュが100本くらい並んでいます。色別に整頓していないので、たまたま並んでいる小瓶の配色を見て、“これいいな”っていう組み合わせがあったら、写真を撮り溜めておく。適当に塗ってみたときも写真を撮るようにしていて、そのストックから採用しています。本当は、掃除が苦手なだけなんですけどね(笑)。でも、色が乱雑に並んでいるとイメージがわきやすいから、意外と効果的なのかもしれないです。

〈SMELLY〉と出会ってなかったら、「爪作家」になっていなかったかもしれない

URM 〈SMELLY〉とは、どうやって出会ったのですか?

つめ 冒頭の「会社を辞めた次の日に寝込んだ」という話につながるんですけど、そのとき家にあった2、3本のうちのひとつが〈SMELLY〉だったんです。青いマットなポリッシュで。

URM 2、3本しか持ってなかったら、ベーシックな色を選んでしまいそうですが。

つめ 小瓶のクマのデザインに惹かれて買ったんです。それに、青のマットってめずらしいと思いました。ピンクや赤はどのメーカーも作っているけど、青や緑って少ないんですよ。あってもバリエーションが乏しかったり。あのとき、〈SMELLY〉に出会ってなかったら、いまのような爪作家の活動をしてなかったかもしれないなって思います。

シアーな新色は、1本あれば何通りも楽しめる

左から順に、マットに仕上げる「ミスト」、新色の「パールプラム」「パールクミン」「シアーラテ」「シアージャム」

URM 今回の〈SMELLY〉の新色は、どれもシアーな4色ですね。

つめ シアー色のいいところは、1本で何通りもの使い方ができるところ。1度塗り、2度塗り、3度塗りのそれぞれで印象が変わる。たとえば一枚の爪だけ3度塗りに、あとの爪は1度塗りにして、揃えないのもいいなと思うんです。

URM たしかに、濃淡で印象がかなり違いますね。

つめ 「パールプラム」は、下に塗る色次第で発色が変わるので、いろいろな楽しみ方ができると思います。たとえば、下地にグレーを塗って重ねるのと、黒に重ねるのとでは表情が大きく違うんです。“本当に同じ色?”って思うくらい。そういう楽しみ方ができるのはシアーのいいところですね。

新色から、つめをぬるひとさんのお気に入りは「シアージャム」。

URM ほかの3色は、どんな使い心地でしたか?

つめ ミストを使うかどうかで雰囲気が一番変わるなと思ったのが、「シアージャム」。単体で使うとイチゴみたいに瑞々しいフルーツのような印象だけど、ミストを重ねると一気にシックになるんです。

季節を選ばず使いやすいのは、「シアーラテ」ですね。白に近い色なので、上にモチーフを描くときにどんな色とも相性がよく、ベースカラーに向いています。あまり派手なネイルができない方にもおすすめですね。

「パールクミン」は、重ね塗りすることで表情が一番変わる色だなと思いました。黄色は夏のイメージがあるけど、3回重ねるとほっこりした秋色にもなるんです。塗る回数を変えて楽しみたいですね。

URM シアー色には、濃い色を下に塗ってから重ねるのがいいですか?

つめ どんな色も合うと思います。わたしは、シアー同士を重ねることもあります。まったく違う色になるからおもしろいんですよ。自宅に眠っているポリッシュってあると思うんですけど、持っている色を総動員させて、再度活かすのも楽しいと思います。

新色を使ったスペシャルなつけ爪は、オンラインストアSNSで公開。

URM 今回のつけ爪は、どうやってデザインされましたか?

つめ まずはベース色をどの指にどう置くかという配置を決めて、次に、上に描くモチーフを考えます。ある程度デザインが固まったら、本番用のつけ爪を制作。その後に台紙を作って、裏面にタイトルを書きます。

URM 今回のモチーフも、ユニークでかわいいですね。

つめ 丸や四角や線で描いていきます。たとえば、曲線なら大きくてなだらかな波を描いたかと思えば、ちょっと角度に強弱をつけたり。全部ボーダーかと思いきや、最後に角度を変えたり。ただの波線じゃなくて、ちょっとした癖をつけるとか。バリエーションをつけて、規則的にならないようにデザインしていますね。

写真での表現は、“つけ爪らしくない” 新しい見せ方を模索しています

URM インスタの世界観も素敵ですが、撮影するときはどんなことにこだわっていますか?

つめ 最近は、見せる方法でももっとできることがあるんじゃないかと思って、背景を変えたり小物を使ったりして撮影しています。

URM 写真のテイストはマットだったり、鮮やかだったり。表情が豊かですよね。

つめ 作品によって変えているんです。できるだけ、購入する方が検討しやすいよう、着用写真と、つけ爪全体の写真を撮るようにしています。それとは別に、爪を2〜3枚ピックアップして、小物と一緒に撮影しています。ドライフラワーを使ったり、明太子とか海苔巻とか食べ物を使ってみたり。表現の可能性を模索していて、つけ爪とは思えない写真も撮ってみています。

URM 今後はどんなことに挑戦してみたいですか?

つめ 新しいポリッシュを〈SMELLY〉さんといっしょに作ってみたいです。“こういうラメが欲しい!”というアイデアがあるので、もしそれを一緒に形にできたらうれしいです。それから、やっぱり音楽が自分の原点にあるので、演奏をするミュージシャンの爪を塗ってみたい。自分のデザインした爪が、ステージ上にある光景を見てみたいですね。

※4種類のつけ爪デザインは、こちらからご覧いただけます。

オンラインストア特集「NEW NAIL POLISH with つめをぬるひと」

つめをぬるひと
爪作家

爪を「体の部位で唯一、手軽に描写・書き換えの出来る表現媒体」と定義し、「身につけるためであり 身につけるためでない 気張らない爪」というコンセプトで、爪にも部屋にも飾れるつけ爪の制作・販売をする。コラム連載や、音楽フェス・イベント等で来場者に爪を塗る「塗る企画」も手がける。2020年、著書『爪を塗る―無敵になれる気がする時間―』を刊行。
https://nuruhito.tumblr.com
Instagram @ nail_hito
Twitter @ nail_hito

Edit & Text/Satomi Yamada

SMELLY(スメリー)は手に取るだけで、パッと気持ちが明るくなる。
身に付けることで、その人らしさがより一層引きたち、隠れた自分の魅力を引き出してくれる、「その人くさくなる」という意味を込めて作られたブランドです。

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