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LIFE STYLE&BEAUTY MAR 28,2022

「Garden School 2022」開校! TINY GARDEN 蓼科の考える“自然と人”

舞台は長野県茅野市、標高1,250mの蓼科湖畔の小さな庭。八ヶ岳中信高原国定公園に位置する山、湖、森に囲まれた4800坪のフィールドで、自然との向き合い方を学ぶ年間4回のプログラム「Garden School」がスタート。
施設がオープンして2年半という時間が経過し、3年目を迎える今シーズンは自然と人々の関係を見つめ直すきっかけを作るプロジェクトを始めていきます。TINY GARDEN 蓼科の企画・地域コーディネーターであり今回の案内人を担う粟野が、企画が生まれたきっかけや登場する講師をご紹介しながらTINY GARDEN 蓼科の考える“自然と人”に迫っていきます。

取材・文/TINY GARDEN 蓼科 企画・地域コーディネーター 粟野龍亮


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きっかけはキャンプ場内の白樺の木から

TINY GARDEN 蓼科ではありがたいことに時間を重ねるごとにリピーターのお客様も増し、キャンプ需要の高まりの影響も受けて、年間を通じてキャンプ利用の宿泊者は増えています。

テントサイトに張られたお客様ごとのこだわりのテント。それらを取り囲むように立ち並ぶ宿泊棟キャビンと白樺の木々。ここTINY GARDEN 蓼科にある日常の景色なのですが、日々施設メンテナンスをしている中でふと気がつくと、ちょうど人の手の届く範囲に、皮の剥ぎ取られた白樺の木々が目立つようになってきました。

白樺の皮は長野でのお盆の風習である送り火に使われたり、キャンプシーンでも自然のもたらす着火剤として知られていますが、生きている木々が急に皮を剥がされることでダメージを受け、場合によっては枯れてしまう原因にもなってきます。

訪れるお客様、そして管理する私たちが正しく自然との関わり方を知り、この景色を持続可能なものにしていかなければならないと感じ、樹木医と一緒に樹木管理をスタートすることになりました。

自然と共生する生きる知恵を通じて新たな一歩を

「Garden School 2022」では“うちなる自然に出会う”をテーマに、年4回・各回1泊2日の滞在型プログラムを用意しています。キャンプ場をフィールドに樹木医と木々の管理や観察、制作、ブッシュクラフトなどを行うウッドクラス、自然に寄り添う地域の仕事場を訪れて体験するローカルクラス、そして生産者を招いて学びや気づきをシェアする焚き火タイムの3つの時間。
決して秩序立てられた学問を学ぶのではなく、この地域の自然を相手に引き継がれ、生み出されてきた生きる知恵に実践と交流を通して触れながら、参加者ごとの自然との向き合い方を考え、みんなでお互いの新たな一歩を考えていきます。

私たちとしてもこの講座を通じて樹木管理について学び、この地域の景観を守り続けていくために新たなアクションを、そしてTINY GARDEN 蓼科のお客様に向けた新たなコミュニケーションの取り方を考えていきます。皆様も一緒に学び、アクションしていきませんか?

木こりのプロ集団「木葉社」と5年後、10年後の景色を作っていく

©️Kazuhiko Hakamada
©️Kazuhiko Hakamada

今回のプログラムでメインとなるのがウッドクラス。講師を務めるのは上述の樹木医も属する木こりのプロ集団「木葉社」。木こりというとチェーンソーで木を切り倒す伐採のイメージが強いですが、彼らはツリーケアから木工製品の製造販売、ブッシュクラフトスクールなど幅広い事業を行い、木や自然と人間のよりよい関係性をデザインする会社を営んでいます。

©️Kazuhiko Hakamada

この度、企画をスタートさせるにあたって、木葉社代表の小池さんにこの土地の自然環境の特徴、そしてスクールで実現したいことの2つを聞きました。

TINY GARDEN 蓼科(以下、T): まずは信州、そして諏訪地域の森林の特徴について教えてください。

木葉社(以下、M): 長野県はアルプス山脈をはじめとした雄大な山々に囲まれ、森林率は7割を超える自然豊かな県です。諏訪盆地の中央に位置する茅野市はその多くの集落、耕地が八ヶ岳の裾野に沿って広がっており、地形からも森林が市民生活、産業、文化等の基盤となっていることがよくわかります。

T: 今回、参加される方々にどんなことを伝えたいですか?

M: 今回のプログラムのテーマにも関わっている「自然と人」という言葉がありますが、自然との共生を考えたとき、自然というものを知るだけでなく、実物の自然に触れ、その手触りに浸る体験や、そこから自然との付き合い方を体得することが必要だと思います。そのどちらもが揃うことが大事。
今回のプログラムではTINY GARDEN 蓼科という場所をフィールドに、この地域のさまざまな人や仕事と出会い、そのあり方を知ることでさまざまな角度から森林と人のくらしとの連続性を感じてもらうことができるのではないかと考えています。年4回の体験を通して「自分をのぞきこんだ先にある自然」を見るような時間を過ごしてもらえたらいいなと思っています。

©️Kazuhiko Hakamada
©️Kazuhiko Hakamada

この土地で育ち、生きるように働く。半径30kmの顔の見える生産者の現場を訪ねる

八ヶ岳のふもとに広がるこの地には「凍みる」冬をはじめとする強烈な四季と多くの恵みをもたらす豊かな自然があります。
そして、1万年前から自然と寄り添いながら生き抜いてきた人々の営みがあります。
ちの旅 HP|一般社団法人 ちの観光まちづくり推進機構

https://chinotabi.jp/

施設の位置する長野県茅野市の観光協会でもトップメッセージで伝えているように、八ヶ岳がもたらす雄大な自然と古くから生活を続けてきた先人の生きる知恵はこの土地の魅力であり誇りです。それはTINY GARDEN 蓼科で昨年実施した「顔の見える食卓」という半径30kmの生産者とともに一夜の食卓を作るイベントを通じても体験を持って経験してきました。

参考)半径30kmの生産者と僕たちがつくる「顔の見える食卓」

ローカルクラスでは旅行や観光ではなかなか踏み入れられない現地のリアルな現場を訪れます。
講師を務めるメンバーに共通するのは、基本的に地元出身者であるということ。種をつなぎ自らの手と感覚で農業を行う生産者、200年続く伝統産業を守りつなぐ40代の中小企業経営者、地元で70年以上暮らす郷土料理の達人まで、業種や年代を超えてさまざまな視点で「自然に寄り添い暮らす」に触れる時間を用意しています。

そして夜は地域住民と焚き火を囲み、学びのシェアを。参加者にとっても、地域の生産者にとってもともに過ごす時間を通して、お互いのヒントやきっかけが生まれていくことを目指しています。

年4回のプログラムでうちなる自然に出会う。そして第二の故郷をつくる

ひとえに「自然と向き合う」と言っても捉え方はさまざま。それは十人十色の関わり方があり、時とともに変化する決まった答えのないものですよね。つまり、そこにあるのはうちに秘めた自然を見つけるための探求の旅。
TINY GARDEN 蓼科として“うちなる自然に出会う”をテーマに、年4回・各1泊2日という限られた時間の中に今まで築いた地域での経験や生産者とのつながりをぎゅっと凝縮してプログラムをお届けします。

ローカルで生きる私たちにとっての日常の延長でありつつ、この土地や自然を愛する仲間が集い、時間を共有することで、関わるみんなにとって、そしてこの土地にとっても未来につながる小さくて強いコミュニティを育んでいく。そして移住、二拠点生活など地域との関わり方も多様化している現在、長野県茅野市が第二の故郷に繋がるようなきっかけを作っていきたいと思って準備を進めています。

山や自然との持続可能な関わり方に関心のある方、観光や旅行での体験以上の地域との関わりに関心のある方、自分のスキルを地方や自然の中で発揮したい方、ともに歩みをスタートしませんか?

みなさまのご参加お待ちしております。

Garden School 2022
期間:2022年6月〜2023年1月(年4回 各回1泊2日)
日程:春 6月10〜11日 / 夏 7月22〜23日 / 秋 9月30〜10月1日 / 冬 1月27〜28日
イベントに関する概要はこちら

TINY GARDEN 蓼科 – Camp, Lodge & Cabins –
〒391-0301 長野県茅野市北山8606-1(蓼科湖畔)
車で:中央道「諏訪IC」もしくは「諏訪南IC」より約30分
電車で:JR「茅野駅」よりバスで約30分「蓼科湖」下車後、徒歩4分 / タクシーで約25分

TINY GARDEN 蓼科 公式サイト
ご宿泊の予約はこちら

Instagram @ ur_tinygarden

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