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FASHION SEP 04,2021

iI+iI People #3
スタイリスト稲垣友斗さんの“アイ”

iIディレクター兼URBAN RESEARCH BUYERS SELECT(URBS)レディースバイヤー森口愛が“いま気になる人”をお招きし、ゲストのパーソナル(i)や仕事・趣味などの(愛)を通して世界観に迫ります。


第3回のゲストは繊細で中性的なスタイリングを得意とし、『MEN’S NON-NO』や『GQ JAPAN』などのファッション誌やミュージシャンのスタイリング等で活躍する稲垣友斗さん。稲垣さんは森口と同じく大阪出身で、なんと二人は小学校・中学校と同級生だったそう。普段はメンズのスタイリングを手がけることが多い稲垣さんが見る、iIの魅力とは。また新作を含めたiIのアイテムを使用したコーディネートも紹介していただきます。

※撮影時のみマスクを外しております。会話中はスタッフ全員がマスクを着用し、一定の距離を空けるなどコロナウイルス感染拡大防止対策を施したうえでインタビューを行っております。

右)稲垣友斗さん / スタイリスト
1988年大阪府生まれ。スタイリスト森田晃嘉氏に師事し、2018年に独立。繊細で中性的なスタイリングを得意する。TRON management所属。
https://yutoinagaki.com/
Instagram @ yutoinagakiii
左)森口愛 / iI ディレクター・URBS レディースバイヤー
バイヤー歴1年半。個性的なセンスを活かし、自身のブランドiIを立ち上げる。最近ハマっているものは漫画。オススメの漫画情報を毎日求めている。
Instagram @ aiboooon0622

稲垣友斗さんの“アイ”(i=PERSONA(ペルソナ))

森口 稲垣さんとこんな風にお仕事をすることになるなんて、不思議な気持ちです。この連載初の男性ゲストとなりますが、今日は改めてお話をいろいろとお聞きしていきたいと思います。

稲垣 本当に、新鮮ですね。今日は呼んでいただいてありがとうございます。

森口 稲垣さんはいつからスタイリストを目指していたんですか。

稲垣 もともとは、図書館司書になりたかったんです。そのために進学したのですが、思うところがあってすぐに辞めてしまって……。ファッションはずっと好きで、東京に洋服を買いに来たりしていたんですよね。そうして20歳くらいのときに目にした「ラフォーレ原宿」の広告に影響を受けて、ファッションやビジュアルの仕事に興味を持つようになりました。“スタイリスト”という仕事を知ったきっかけですね。

森口 そうだったんですね! 洋服に関しては、幅広く好きだったんですか。

稲垣 母親がファッション好きだったんですよね。今振り返ると、ちゃんと良い服を着ていたなと思います。あと学生時代にスキニージーンズが流行って、『MEN’S NON-NO』が盛り上がっていて、その頃から熱を入れるようになりましたね。東京にわざわざデニムを買いに来ていましたから。

森口 同い年だから、そのときのムードもよくわかります(笑)。それからはずっとファッション業界ですか?

稲垣 大阪でファッションの専門学校に通いました。卒業して上京して、森田晃嘉さんのもとでアシスタントをするようになったんです。ストリートから幅広いファッション誌のスタイリングとそれにまつわる洋服に触れて、普段自分が触れてこなかったジャンルにも出会ったので視野が広がりましたね。ただそこから一回現場を離れて、自分で服を縫ったり、服飾の専門学校で講師をやったりしていたんです。

森口 へぇ! 紆余曲折しているんですね。

稲垣 そうなんですよ。ファッションが軸だけれど、いろいろな現場を見てみたいという気持ちもありました。そこからやっぱりスタイリングがしたいと思うようになり、その道へ戻りました。

森口 お子さんも産まれて、何か変化はありましたか。

稲垣 そうですね、長い目で物事を見るようになりました。この子がもう少し大きくなる頃には、こんな仕事がしたいな……とか。家族ができると、しっかりしないといけないなって気分になりますね。

森口 お互い、大人になりましたね(笑)。

稲垣友斗さんのファッション“アイ(愛)”

森口 今回この、iIのオファーを受けてどう思いました?

稲垣 普段の仕事はメンズが中心なので、僕でいいのか?という気持ちはありましたけれど(笑)、ウィメンズのスタイリングも面白いですね。今回実際にiIの洋服を手に取る前からルックなどは見ていたので、色使いやビジュアル作りもすごくポジティブな印象で、森口さんの人柄が服に出ているなと思いました。

森口 そう言っていただけてうれしいです。

稲垣 「自分だったらこうスタイリングしたいな」というイメージも湧きやすかったので、新しいことに挑戦する機会をもらえてうれしいです。

森口 今回は、男性目線でiIを見たらどう見えるんだろうと思ってお誘いしました。稲垣さんのこれまでのお仕事を見ていて、中性的な印象を受けたんですね。iIに関しても性別に捉われた発信にはしたくないなと思っていて、実際メンズにも着てもらいたいアイテムもあったので、スタイリングを組むときに稲垣さんが実際に着てくれた姿を見て新鮮でしたね。

稲垣 スタイリングを組むときは全部自分で着てみるようにしているんですよね。「自分だったらこう着たい」ということを意識しています。最近だと上品なものや柔らかい印象が気分なところもあるので、ボトムスひとつとってもメンズのものよりもウィメンズの方がシルエットや生地が美しいものも多いので、積極的にウィメンズのアイテムを取り入れるようなところはありますね。

森口 今回ウィメンズのスタイリングを組んでみたのはどうでしたか。メンズのスタイリングと共通する部分や違う部分はあるんでしょうか。

稲垣 メンズもウィメンズに寄せて組むようにしているのと同じように、ウィメンズもメンズに寄せているようなところがあるかもしれません。

森口 確かに今日組んでもらったスタイリングを見ても、いわゆる“メンズライク”というイメージではなく、繊細で上品な、普段の稲垣さんのメンズのスタイリングに通じる軸を感じました。それをiIの洋服で構成してもらったのが嬉しいですね。

稲垣 そうですね、本当にその“間を探る”みたいなことをしているのかもしれません。

稲垣友斗さんのiIスタイリング

STYLE 1

iI crewneck knit ¥24,200 (税込)
YOHEI OHNO our basic flare trousers ¥52,800 (税込)
【URBS別注】WANDERUNG ex velour short boots ¥29,700 (税込)

稲垣 メンズブランドだとここまでパキッとしたピンクはあまりないので、新鮮ですね。置いてあるときにはベーシックなニットに見えるけど、実際に着てみるとふっくらとしたスリーブをはじめとしたボリュームや落ち感が素敵です。シャープな印象のスラックスとつけ襟で、このニット自体が持つムードを活かしたスタイリングにしました。

STYLE 2

iI gather onepiece ¥41,800 (税込)
YOHEI OHNO border dress ¥40,700 (税込)

稲垣 メンズの黒って真っ黒なことが多いですけれど、このワンピースは柔らかさもある黒で、それを活かしたいなと思って組んだスタイリングです。インナーにプルオーバーを重ね着してハイネックの首もとを出し、シルエットが変わってもかわいい。サイドゴアのブーツを合わせて引き締めました。

STYLE 3

iI shirring blouse ¥28,600 (税込)
iI tuck denim ¥25,300 (税込)

稲垣 この発色がすごく良いですよね。一見、ベーシックなシルエットにも見えるけど穿いてみると腰回りにもタックが入っていて特徴的。緩急がついたシルエットにするために、ボリュームのあるブラウスと合わせました。

森口 ほんのりフレアなシルエットになるんですよね。それを活かしてもらえてよかったです。サンプルから苦労した部分でしたね。“綺麗だけど普通なパンツ”にはしたくなかったんです。

稲垣 タックが入っているパンツはメンズでももちろんあるけれど、このボリュームはなかなかないですよね。スタイリングをしていて楽しかったです。

森口 稲垣さんが自分自身のコーディネートに取り入れられるかもって思ったアイテムはありますか?

稲垣 ニットとかパンツは着たいですね。ニットは、スタイリングしたようにスラックスと合わせたり……、つけ襟はしないですけど。パンツも、自分でも白シャツと合わせて着たいですね。自分でもスタイリングがいろいろ思い浮かびますね。メンズでも色を取り入れたり、iIのようなポジティブな要素を取り入れていきたいと思いました。

森口愛から稲垣友斗さんへの“アイ”

久しぶりに会いましたが、多分お互い様だと思うのですが「変わってないな」という第一印象でした(笑)。その分、緊張せずとてもナチュラルにいろいろな話ができたなと思います。会わない間にこんな経験もしてたんや!とびっくりしましたが、どんなときもファッションという芯がしっかりあるんだなと。ファッション業界の中での方向性は違えど、自分にも似た部分があるなと感じて、また一緒にお酒を交えて話したいなと思っちゃいました。スタイリングの話は、稲垣さんが組まれているスタイリングのイメージから感じていたこととぴったりで、やっぱりそうなんだ!と。実際に着てスタイリングを組んでくださったりするのを目の当たりにして、お洋服に対しての愛も感じて、嬉しくなりました。

フォトグラファー/角田航
スタイリスト/稲垣友斗
ヘアメイク/勝健太郎
モデル/石田夢実
編集・取材・文/平井莉生

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