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FASHION OCT 01,2023

【座談会第2弾】 L.L.Bean JAPAN EDITIONの限定カラーが登場。その魅力と楽しみ方は?

今年の春夏に誕生した「L.L.Bean JAPAN EDITION」(以下、JAPAN EDITION)。URBAN RESEARCH DOORS(以下ドアーズ)では、立ち上がりからガッツリ取り扱いをはじめてきました。今シーズン、そんなJAPAN EDITIONから限定カラーが登場!アウトドア古着好き仲間でもあるバイヤーの陳内とJAPAN EDITION企画担当の上奈さんをはじめ、JAPAN EDITION営業担当の大迫さん、ECスタッフの西村というおなじみのメンバーが集合。今回はレディーススタッフの大崎も交えて、アイテムの魅力に迫ります。


左から
アーバンリサーチ ECスタッフ/西村駿
1995年生まれの27歳。アウトドア好きで、最近はサーフィンにハマり中。ジャンル問わずさまざまなテイストの服を常にリサーチしており、中でも古着をMIXしたスタイルがお気に入り。

アーバンリサーチ ドアーズ ららぽーとEXPOCITY店 スタッフ/大崎美乃里
ドアーズの勤務は10年目。普段はカジュアルなスタイルが多く、シンプルなシャツなどラフな着こなしが好き。キャンプが趣味で、月一で家族や友人と関西の山へ行っている。

アーバンリサーチ ドアーズ メンズバイヤー/陳内寛之
服のことならジャンル問わず幅広く精通し、多くの別注を手がけてきた同社のエース。学生時代からアウトドア古着の収集癖は止まらず、かれこれ人生の半分を費やしてきた模様。ここ最近は、もっぱらL.L.Beanが気分。

L.L.Bean JAPAN EDITIONライセンス企画担当/上奈真広さん
L.L.Bean JAPAN EDITIONのディレクションと企画を担当。専門学校を卒業後、14年ほどスポーツアパレルやさまざまなアパレルブランドの企画を行い、現在はフリーランスとして活動中。

L.L.Bean JAPAN EDITIONライセンスセールス担当/大迫寿基さん
ホールセール担当。アウトドアウエアの機能性とデザイン性を街着として活用するスタイルが得意。本国L.L.Beanでも取り扱いのあるカヤックに乗って海釣りに行くのが趣味。お気に入りのアイテムはRUSSEL ATHLETIC製L.L.Beanのカットソー。

L.L.Bean JAPAN EDITIONとは?

— まずはL.L.Bean JAPAN EDITION(以下、JAPAN EDITION)について、簡単に教えてください。

上奈 L.L.Beanではこれまでアメリカ企画を中心に販売していて、アメリカ本国の商品も魅力的で個人的にもとても好きなアイテムも多いのですが、フィットや素材などを日本人の体型や日本の気候に合わせたものがあればより良いよねということで、JAPAN EDITIONがスタートしました。

— JAPAN EDITIONの特徴ってどんなところでしょう?

上奈 一番は素材ですね。日本って夏は湿気がすごかったりしますよね。なので、Tシャツなどはドライで清涼感があるものに。逆に、冬は移動手段に電車やバスなどを使ったり、建物の中はかなり暖房がきいていたりと、そこまで防寒しすぎない、高機能すぎないようにしています。オーバースペックにならない、程よいぐらいのスペックに仕上げるっていうのが、一番大事かなと思っています。

— ドアーズでは立ち上げの2023年春夏から取り扱いスタートしましたね。1シーズン振り返ってみて、反応はどうでしたか?

陳内 もともとL.L.Beanは取り扱いしていたんです。そこに+αでJAPAN EDITIONをスタートしたんですが、現代的な切り口というのが、ちょうど今の古着とかトレンドにリンクしていると感じています。アイテムとしてはベーシックなので、ドアーズのお客さまに気に入っていただけたのかなと。

— 店頭やオンラインストアでの反応はどうでしたか?

大崎 ららぽーとEXPOCITY店は、特になんですけども、カップルで来られてお揃いで買うっていうのが定番になってるんですよ。

— そうなんですね!

大崎 それに、女性だときれいめなコーディネートにカジュアルなアウトドアアイテムをワンポイントで持ってくるという方が多かったです。彼氏さんだったりの影響で、カジュアルなものが親しみやすくなってきていると感じますね。今まできれいめなお洋服を着られていた方には、すごくハマるのかなって。

— 年齢層はどうでしょう?

大崎 やっぱり若い方が多いです。

西村 オンラインストアではどのアイテムも人気だったなというのが印象ですね。ものによってはすぐ完売したり、すごいスピード感で手に取られていった。再入荷の問い合わせも多くいただいたので、みなさんの気分に合ってるのかなという感覚はありました。

上奈 追加オーダー、いただきましたね!

陳内 そうですね。どれも全体的に人気だったんですけど、ウィンディリッジジャケットやスウェット、Tシャツは昔のカタログのページをプリントしていたり、今までにないものなので、これも好評でしたね。

限定カラーアイテムの魅力とは?

— 今回は限定カラーということで、4型がラインナップ。

大迫 JAPAN EDITIONをもっとしっかりお客さまに広めていきたいということで、+αで限定カラーを企画させていただきました。ドアーズさんは幅広く取り扱っていただいているパートナーですし、ブランドの理解度も高い。フィーリングが合いますし、セレクトいただくことで、もっと一緒にやっていけたらなと。

陳内 今回はフリースと中綿の2種類で計4型なんですが、フリースに関しては過去のアーカイブでも見られるマルチカラーのデザインを、今回の限定カラーに落とし込んでいただいたという形ですね。アーカイブのブラックベースだけではなく、グレーベースもお願いすることで、兄弟のような2色展開になっています。

— それぞれのアイテムのポイントは?

上奈 まずはフリースなんですが・・・あ、これが昔に実際あった(元になった)アイテムですね。アーカイブをヒントに配色を落とし込みつつオリジナリティも加えて、サイズ感を整えたのが今回のものですね。裏がボンディング仕様で、微配色になっているっていうのも特徴的。

左が今回の限定カラー、右がアーカイブ(過去)アイテム

陳内 本来のインラインだと、大迫さんが着られてるような感じでパイピングの色は統一されているんですけど、今回のフリース2色はマルチカラーにしています。でも、ベストの方は袖口までマルチにするとインナー選びが難しくなるので、ボディと同色にすることで着やすくなっています。

— このフリースの素材って、すごくふわふわしていますよね。

上奈 はい。触ってもらうとわかると思うんですが、滑らかなスウェードみたいな生地になっていて。THERMOLITE®の糸を使ってるんですが、THERMOLITE®の糸って実は中空になっていて、糸の中に空気が入るから軽さが出るんです。しかもTHERMOLITE®の中でも細番手の糸を使用して貼り合わせているので、ほどよいハリがあるけどマイクロファイバーのスウェードタッチ感が実現できているんですね。

西村 着心地もすごくいいです。

上奈 貼り合わせている分、風も通しにくいんです。ガチガチのアウトドアウエアだと貼り合わせる生地の間に風を通さないようにするためにメンブレンを貼ったりするんですけど、そうすると生地が硬くなったりしちゃう。だから、着づらくならないように絶妙なところで機能性と着やすさを保つようにしています。そのバランスが難しくて、3回ぐらい試し編みしましたね・・・。表裏も微妙に目付けの配合を変えないと結構重く硬くなっちゃって、なんかダメなんですよね。

陳内 えっ、これ表裏違うのを使ってるんですか?

上奈 そうなんですよ。微妙にウェイトを変えてます。

大崎 女性としては、洗濯しやすいっていうのもいいですね。

上奈 今日ここに来る前に急いで洗濯して10時に干したら、12時には乾いてました(笑)。

— ではもうひとつの型、中綿ジャケットのポイントを教えてください。

上奈 このジャケットの中綿にはTORAYさんが開発してる〈3DeFX+ INSULATION〉っていう中綿を使ってるんです。4種類の糸を使っていて、それが螺旋状になってるんですね。なのでくるくるって膨らんでくれるのでそこに空気が入って暖かくなる仕組みです。あと、3DeFXっていうくらいだから、3Dで絶妙に絡み合っているのでストレッチ性があるんですね。

上奈 あと、中綿ってステッチで留めてたりするんですが、この中綿は留めなくていいので綿が表に出てくる心配がない。ステッチがあるとどうしてもそこから風が抜けたりするんですけど、そういうのがなくて暖かい。ほわほわっとした素材を押さえないから、中で綿が自由に動けるようになっているんです。それが着やすさにもなっています。裏地も表地と同じストレッチ素材を使っていて、そのおかげで程よく伸びてくれる。

西村 着やすいし、軽いですね。軽いのに見た目のふっくら感がすごい。

上奈 日本の冬には本当にちょうどいい。ダウンと違って洗うのも簡単。

— これも洗えるんですね。

上奈 推しポイントです。

西村 前にも言ったんですけど、これのパンツが欲しいです。

上奈 じゃあ次の秋冬で・・・(笑)。

— カラーはどうでしょうか?

西村 シックというか。秋冬の素材と相性が良さそうな、大人なカラーリングですね。

陳内 表裏の配色もワントーンなのでコーディネートにもなじみやすいカラーですね。タフタ素材というのもあってかワントーンの割に色のコントラストもついていて、袖口とかも配色になっているので映えますよね。

上奈 マニアックな配色ですよね(笑)。なかなか気づかない。本当に微妙な。インラインは、フリースよりも大人っぽい色味ではあるけど、裏の色がぱきっと明るめの配色になっているんですよ。

西村 限定カラーのブロンズとブラック、どちらの色もすごくいいですよね。ちらっと裏の配色が見える感じも。

— 今回の限定カラーの4型は、陳内さんの意見も取り入れていたりしますか?

上奈 陳内さんとはよく古着屋を教えてもらったり、こういうのいいですよね、なんて話をしていて。今回のフリースのマルチカラーもその話の中から出てきたものなんです。

陳内 今回の元ネタになったフリースも、あの古着屋で買ったやつですよね?

左が今回の限定カラージャケット、右が限定カラーアイテムのデザインソースとなったアーカイブのジャケット

上奈 そうです(笑)。僕は勝手に、陳内さんが同い年なんで親近感あるなって思ってて。そんなこともあって、今回の限定カラーもいつもの話の延長というか、意見をもらったのは大きいですね。

大迫 春夏は若い方を中心にご好評いただいたということでしたが、L.L.Beanって若い方から40代、50代と、どの年代の方にも着ていただけるブランドなんですよね。2023年のJAPAN EDITIONの春夏は90年代をちょっと意識したので、そういう結果(若い人にうけた)になったのかなと思います。今回の限定カラーはL.L.Beanらしさである「着やすさ」みたいなところが魅力なので、幅広い方に手に取っていただけるのかなと思います。

限定カラーアイテム、今年っぽく着るには?

<Fleeceシリーズ MEN’S STYLE>

▼着用アイテム
L.L.Bean for DOORS 20th Limited Fleece Vest ¥15,400 (税込)

陳内 マルチカラーなので、まずは一枚で主役にするのがいいかなと。取り入れやすくてコーディネートの邪魔をしないカラーなので、ベストでレイヤードを楽しんだりするのもいいですね。あと、最近だとドローコードを絞ってインナーを見せたりすると今年っぽい感じになるかなと思います。

上奈 今スタンドカラーが人気で。スタンドカラーをベストでっていうのが特に注目されてますよね。 ベストだといろんな重ね着も楽しめそうですよね。

陳内 スウェットやニットの中にシャツを着るみたいな鉄板な重ね着の流れがいったんなくなって、一周して今また重ね着のトレンドが来てる感じ。昨今は暖冬なので、アウターを調整すれば真冬でも重ね着が楽しめますよね。

西村 ドロストがあるとパンツの細さによって絞り具合を変えたりできるのでいいですよね。いろんな合わせ方で着られるっていうのが魅力ですね。

大迫 ベーシックで合わせやすいカラーリングなんですけど、ディテールでL.L.Beanらしいカラーが出てるのもいいですね。

<Fleeceシリーズ WOMEN’S STYLE>

▼着用アイテム
L.L.Bean for DOORS 20th Limited Fleece Pullover ¥19,800 (税込)

大崎 タウンユースなイメージで着こなしたいので、女性らしいアイテムと合わせるのがポイントです。今回はロングスカートを合わせて、クリーンなホワイトで野暮ったくなりすぎないようにしています。

上奈 ドアーズって感じですね!

大崎 アウトドアやカジュアルなものは、ハズしになるように着るのがいいです。足元はゴツめのブーツを合わせてもかわいいと思いますし、スナップボタンを上まで留めて、パイピングのカラーをしっかり見せるのもいいですね。

<Harrington Stretchシリーズ MEN’S STYLE>

▼着用アイテム
L.L.Bean for DOORS 20th Limited Half Zip Jacket ¥19,800 (税込)

陳内 ベーシックなカラーリングですが、襟元を折ってもらうと配色が見えるのがポイントです。同系色で合わせて大人っぽく着るのが今年っぽいかなと。こちらもドローコードが付いているので、フリース同様に絞って着てもらうのもいいと思います。

大迫 僕、絞ってない・・・。

一同 (笑)。

上奈 このくらい絞んないとダメですよ(笑)!

<Harrington Stretchシリーズ WOMEN’S STYLE>

▼着用アイテム
L.L.Bean for DOORS 20th Limited Crew-Neck Jacket ¥19,800 (税込)

大崎 こういうシャカっとしたアウターってカジュアルに見えやすかったりするので、柄物を合わせて華やかにしたり、タートルネックみたいにフィット感のあるものを合わせたりして、着崩しすぎないようにコーディネートしました。

上奈 カジュアルだけど上品な女性って感じで・・・好きです(笑)。もうちょっと寒くなったらこの上からコートを羽織ったりしてもいいですよね。防寒性もありますし。

大崎 ワンピースの上にふんわり着てもかわいいかなと思います。それに、柄物が好きな方にもこういうベーシックな色目はハマる方が多いので、すごくおすすめです。もちろんシンプルな黒っぽいボトムにも合わせやすいですね。ちなみに、さっき西村が中綿のパンツが欲しいと言ってたんですが、スカートがあってもかわいいと思います!

一同 ・・・いいですね!

大崎 それこそ、フリースに合わせたりして。おしゃれな方だとタイトスカートでセットアップにしたりっていうのもかわいいのかなと思いますし・・・あればうれしいです。

上奈 ほんとですか・・・。じゃあ次の秋冬に(笑)。

陳内 インサレーションのパンツとかスカートだったら、軽さと動きやすさと防寒性もあって、キャンプとかにもいいですよね。

ドアーズとJAPAN EDITION、それぞれの展望は?

— 最後にこれからの展望を聞かせてください。

大迫 ドアーズさんをはじめ、JAPAN EDITIONを扱ってくださっているセレクトショップさんって、L.L.Beanに対して思い入れが深いと思うんです。だからこそ、僕たちのチームでJAPAN EDITIONをできてよかったなと思ってもらえることが一番大事なことかなと思います。

陳内 期待を裏切らないことをされていますし、新しさを取り入れているっていうところも共感できます。これからドアーズのワンコーナーにはJAPAN EDITIONを含めL.L.Beanのコーナーがある、という風にやっていけたらなと思いますね。

— ドアーズでJAPAN EDITIONを扱う一番の良さって何だと思いますか?

陳内 そうですね。僕は個人的にアウトドア古着が好きで、その中でもL.L.Beanが特に好きで。さっき大迫さんがおっしゃられたように、ブランドの輝かしいイメージがずれちゃうと「ん?」って思っちゃうところを、きちんと現代に落とし込んでいるというところは自分としても好きだなと思えるし、お客さまにもそう伝えたいなって思いますね。

大迫 ドアーズさんは今年で20周年ですよね。

陳内 そうですね。

大迫 僕、20年前に茶屋町店のレセプションにお邪魔したんですよ。今でこそ珍しくはないですけど、当時はファッションだけじゃなくて、アウトドアとかライフスタイルのジャンルをあれだけしっかり展開されているっていうのは衝撃でした。そういうところもまさに、L.L.Beanと親和性が高いなと感じています。

— 西村さん、大崎さんは、スタッフとしてこれからのJAPAN EDITIONに期待することはありますか?

西村 そうですね、お客さまの声というよりは僕自身が古着が好きっていうので言うと、秋冬だと今回はアウターですが、中綿のシャツとかがあるとうれしいですね。中綿のシャツって他でやってるところは少ないし、おしゃれな感じがするし、古着と合わせたりとかできるなって。これは個人的に欲しいだけですけど(笑)。

上奈 確かにダウンのシャツとか昔ありましたね。

西村 そうなんですよ! それでサイズを着やすいようにしたりとか・・・。

大崎 レディースでは小物類ですね。女性の方って、ずっと冬終わりまで求めてらっしゃるんですよ。グローブやマフラーとかは本当に需要が高いなって思います。

上奈 この前もアメリカ出張に行ってきたんですけど、メイン州の本店だとアパレルだけじゃなくて雑貨とか小物も現行のラインナップが充実してて。コーヒーとかもあるんですよ。

大迫 猟銃とかもあるよね。

上奈 アーチェリーもあります。

西村 ええ・・・! L.L.Bean以外で、そこまで展開しているブランドってないですよね。

大迫 猟銃の館があって、他にも館があって、また別の館があってって、すごい大きなL.L.Beanタウンみたいになってるんですよ。

陳内 行きたいなあ・・・。

上奈 1日過ごせます。それで、大きなビーンブーツの前でだいたいみんな写真撮るんです(笑)。

大迫 しかも、基本的に24時間365日開いてるんですよ。コロナ禍とケネディが暗殺されたときは閉めたんだったかな?

上奈 「鍵は捨てた」っていう名言があるくらい。朝から狩りに行く人や釣りに行く人が道具を買えるようにって。本当にいい感じの生活感があって。気負って買い物に行くぞっていうよりは、おじいさんおばあさんがTシャツを買い足しに行くという、生活の一部みたいな、のほほんとした感じなんです。

陳内 ここに将来JAPAN EDITIONのエリアができたら最高ですね。

上奈 そうですね(笑)。

Text/Mio Wajima

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