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EVENT&WORKSHOP JAN 14,2023

森と人の循環する暮らしを考える「Open Garden, Wood Day!」 イベントレポート

昨年12月、TINY GARDEN 蓼科では森と人の循環する暮らしをテーマにしたフィールドワーク「Open Garden, Wood Day!」を開催しました。キャンプやアウトドアが好きなお客様と、普段よりもう一歩深い自然との関わりを共有したいという想いでスタートしたのがこの企画。地元で木の診断や治療を行う「木葉社」とともに進めるツリーケア作業を一般開放し、当日集まった参加者と木を伐り、幹や枝葉を収穫して、手を加えて私たちの暮らしに循環させていく取り組みをみんなで体験しました。
今回はそんな森と人が巡っていく実験的な取り組みをレポート形式でお届けいたします。


1. 樹木医とともに、木の見方を知る

“木を知るにはどうすればいいか?”という問いかけからフィールドワークはスタートしました。
木は動かず、もちろん話もしないのでわからない・・・という参加者、そして樹木医の野澤さんと一緒に木々の観察を行います。

木のそばに寄り添って樹皮の状態を手で確認してみたり、20〜30mほど遠くに離れて木の全体像を眺めてみたり、幹のいろんな場所を叩いて響く音の違いを感じたり、根本や周囲に生えている植物やきのこを観察したり・・・注目するポイントを教えてもらいながらキャンプサイトに生えている木を見て回ります。

すると葉っぱは茂り一見元気そうに見える推定樹齢40年はあるシラビソが幹の半分が枯れた状態であることが判明。この日は施設運営の観点で安全性を考慮して、倒木の恐れのあるシラビソとシラカバの2本の木を伐採することになりました。

2. 木を伐る、濃縮された時間

チェーンソーで木を伐る作業は、林業と聞いて一番にイメージが湧くシーンではないでしょうか。森や自然に興味関心がある方なら一度は体験してみたいと感じる方もいるかもしれませんが、同時に危険が伴う専門的な作業。今回は見ているだけ・・・ではなく、プロの木こりがサポートしつつ未経験の参加者にチェーンソーを使って木を切り倒す作業を体験していただきました。木を倒したい方向を決めて受け口という三角の切り目を入れ、その受け口を追いかけるように幹の反対側からチェーンソーの刃を入れ進めていきます。

樹高20m、胸高直径40cmほどの大木が伐り倒れる直前の“みしみしみし”という音、そして実際に倒れた際の地面がどすんと揺れる振動を体感した参加者。木を伐る一連の作業の中には、一気に景色が変わる爽快感とともに、自然へのリスペクト、そして身の危険を感じる緊張感など、さまざまな想いが凝縮された忘れられない時間となりました。

3. 収穫、自然の恵みをいただく

樹齢40年の木を次の40年にどう繋げていくか。自然界では分解され、生態系の一部として次の生命を支える一助になっていきますが、ここはキャンプ場。今回は伐採を収穫ととらえてみることで、木からいろんな恵みを受け取り、暮らしの中にとりいれる方法を試してみることになりました。

幹の部分は半分枯れていたものの葉は生き生きしていたシラビソは、ハサミや手で葉の部分をつみとりお茶の素材にし、シラカバは幹の水分を多く含んでいる部分を探し、チェーンソーやのこぎり、斧などの道具を使ってクラフト用の素材をとりだしました。
みんなで収穫をしていると、どこからか甘く香ばしい匂いが。摘み取ったシラビソの葉を煎じて煮出すと、さわやかな柑橘を思わせる樹のアロマが広がります。香りを楽しみながらシラビソ茶を飲んだひとときは、緊張感のあった伐採作業後の癒しの時間でした。

4. 樹木と人をつなぐ、グリーンウッドワーク

木材は樹種や乾燥状態によってそれぞれ適した活用方法がありますが、今回は生木のシラカバをグリーンウッドワークという手法を使ってサンタクロースの人形を作りました。グリーンウッドワークとは、乾燥していない生の木を人力の道具で削ってカトラリーや家具を作る、古くから伝わるクラフトワークです。

木葉社代表の小池さんによるレクチャーを受け、人形のラインを鉛筆で描き、斧で荒削りをして、カービングナイフで目指す形を作っていく。黙々と作業を行う2時間はひたすら木と向き合い、自分と向き合うひとときに。携帯やカメラを置き、まるで瞑想をしているような、森とつながる時間でした。

削った木彫りの人形はお土産となり、参加者それぞれの家でクリスマスに飾っていただきました。自分たちの手で作られたこの人形は、毎年クリスマスシーズンに今回のTINY GARDEN 蓼科での体験を、そして自然とのつながりを思い出してくれることでしょう。

フィールドワークは計7時間の長丁場の体験でしたが、スタートするとあっという間で、みんなで学び、笑い、意見し合う充実した時間になりました。

お客様からも嬉しいお言葉をいただいたので一部抜粋にて紹介します。

気づきや学びのある、とても充実した時間となりました! 普段考えることのない樹木の体調や普段使ってる木材の裏側への想像力もかきたてられました。また、グリーンウッドワークはとにかく一心不乱に夢中になって木工をして、それらが自分の生活を彩る一部になっていく豊かさも感じることができました。

森の視点をもつことの話は印象的だった。主語を木や森にすると見えてくる世界が全く違って面白かった。水族館が海を身近にする役割のように、林業と人との距離を縮める今回のイベントはとてもありがたいです。
この体験を通じて、これから森をテーマにして活動していこうという気持ちがより一層強くなり、その考えをより解像度高くイメージするきっかけにもなりました。

TINY GARDEN 蓼科はキャンプ場であり、八ヶ岳中信高原地域の国定公園の森の一部でもあります。今後も継続的に樹木管理の考えのもと、人と自然のより良い関係性のありかたを探りながら、このキャンプ場の景観を持続可能なものにしていきます。そしてこれからもTINY GARDEN 蓼科は訪れるみんなにとっての自然に触れる玄関口として、学びや気づきのある場所づくりを進めていきます。
今回のフィールドワーク「Open Garden, Wood Day!」 好評につき定期開催を予定しております! ご興味のある方はぜひご参加ください。

TINY GARDEN 蓼科 – Camp, Lodge & Cabins –
新宿から車で、電車で2時間半。八ヶ岳の麓、蓼科湖畔に佇む「TINY GARDEN」。
標高1250m、澄みきった空気と白樺の木々に囲まれた小さな庭には、日常と非日常が交差する心地良い時間が流れています。
キャンプ、ロッジ、キャビンの3タイプからなる宿泊施設と、私たちの感性をちょっとだけくすぶるコンテンツが待っています。

〒391-0301 長野県茅野市北山8606-1(蓼科湖畔)
車で:中央道「諏訪IC」もしくは「諏訪南IC」より約30分
電車で:JR「茅野駅」よりバスで約30分「蓼科湖」下車後、徒歩4分 / タクシーで約25分

CAFE:11:00~16:00
LUNCH:11:30~14:00 L.O

TINY GARDEN 蓼科 公式サイト
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Instagram @ ur_tinygarden

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