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FASHION JAN 06,2021

キーワードは“セットアップ”と“抜け感”
1CHIMI 1st Collection アイテムリリース記念 STUDY SHOWROOMディレクター 樋口 義洋氏 SPECIAL INTERVIEW


厳選された「逸品の一品」を集めるというコンセプトで発信しているURBAN RESEARCH BUYERS SELECT(以下、URBS)。
そんなURBSから、1CHIMI(イチミ)が昨年の12月25日(金)にローンチしました。
S.F.C、UNITUS、e.sen等で人気を誇る、STUDY SHOWROOM ディレクター 樋口 義洋氏とタッグを組み、ローカルコミュニティから生まれたセットアップブランド 1CHIMI。
今回は1CHIMI 1st Collectionについて、URBS ブランドディレクター 村手を交えて熱く語っていただきました!

樋口 義洋(Yoshihiro Higuchi)
大阪STUDY SHOWROOMのディレクターを務め、S.F.C、e.sen、UNITUS等のブランドプロデュース兼マネージメントと生産を担当。またSEE SEEの湯本氏とも交友関係が深く、SEE SEEのほとんどの商品の生産を請け負っている。

村手 謙介(Kensuke Murate)
URBS ブランドディレクター。
学生時代からアーバンリサーチに勤務。現在はメンズバイイング・商品企画など様々な業務を担っている。

※撮影時のみマスクを外しております。会話中はスタッフ全員がマスクを着用し、一定の距離を空けるなどコロナウイルス感染拡大防止対策を施したうえでインタビューを行っております。

常に新しく時代に合ったものを届ける

樋口: 2019年にSTUDY SHOWROOM(スタディーショールーム)の展示会に村手さんがいらっしゃって、初めてお会いしました。UNITUS(ユナイタス)を元々かぐれさんでお取り扱いいただいていて、その流れで紹介していただきましたよね。
どこかで会ったことがあるような、初めてなのに友達と話をしている感覚だったのを覚えています。仕事の話は、ほぼしなかったです。
商品では、抜けた感じの作りなどを気に入っていただいたのかなと感じていました。

村手: 最初にお会いした時に、ニューバランスのシューズを履いてましたよね。話をしていく中でフィーリングが合うなと思いました。

樋口: ブラックの993をみんな履いていましたね。

村手: 極論は最初にニューバランスを履いていたので、一緒に何かできたらとお誘いしてみたということですね。

村手: 普段展示会はたくさん行くようにしているのですが、その中でURBSでは、オリジナリティあるものをお届けしたいという考えがあります。
コアでありつつ、時代に合っているものを買い付けしていくことを大切にしています。
昔からある有名なブランドも仕入先としてはありますが、10年前にしていることをしても、別のセレクトショップと同じですよね。

樋口さんは大阪にお住まいでしたので、大阪のコミュニティから生まれたものを東京や各地へ発信していくのは面白いのではないかと感じていました。

コンセプトは、仲間で作り上げるセットアップブランド

樋口: 名前の由来はそのままですね。仲間や1つの味、身体の一部などからきています。商品はセットアップを提案していて、仲間で作るセットアップをコンセプトとしています。

村手: 少し大阪っぽさがあって、すごく良いブランド名ですよね。東京だとクールな雰囲気で、英語表記やカタカナなどがありそうですが、1CHIMIのローカル感が樋口さんっぽいなと感じました。商品のこの抜け感も、ブランド名に合っていてとてもいいですし。

樋口: 以前、アメリカのカルフォルニア州に住んでいたことがあるんです。そのカルチャーがとても好きで。Tommy Guerrero(トミー・ゲレロ)やRay Barbee(レイ・バービー)の音楽も聴いていましたし、抜け感というのは当時のカルフォルニアカルチャーに影響を受けたことが、今に繋がっていると思います。

抜け感は、出そうと思って表現できない

村手: ファッションについては、リラックスや抜け感というワードが世の中に出てきていましたよね。もっと自由に楽しむという流れがある中で、抜け感をどう取り入れるかを話していました。

ただ抜け感は、出そうと思って出せるわけではないんですよね。
素材を柔らかい素材にして、パターンをオーバーサイズにすると抜け感ある商品ができるというわけではないです。そこを表現できるのは、今まで培ってきた経験や育った環境など数値で測れないものだと思っています。
ものづくりで言えば我々(アーバンリサーチ)でも作れますが、樋口さんが作るものを数値化しても、同じものには仕上がらないです。そこには樋口さんのバックボーンがあるからこそですし、それが1CHIMIの表現になっています。

今は樋口さんと2人ですが、同じような考えの人と繋がったり一緒に企画をしたりと、1CHIMIを通して仲間と繋がっていければいいですよね。

1CHIMI CORDUROY SHIRTS&PANTS

樋口: シャツで自分自身が着たくなるのは、ゆったりとしたシルエットなんですよね。ですが大きくてだらしないのは好きではないので、着丈のバランスと襟の大きさは、特に気をつけて製作をしました。襟が大きすぎると野暮ったくなってしまうんです。

コーデュロイのシャツは、アウター感覚でも着れますし、家で着てもいいですよね。外でも家でも快適に過ごせるものを考え、ストレッチ性としっかり肉厚のあるシャツに仕上げました。

村手: シャツの身幅は結構広いですよね。

樋口: かなり広いですね。ラルフローレンのシャツでいうと、3XLか4XLくらいの身幅はあります。ただ着丈は長くないので、女性が着てもとても可愛く着こなせると思うんです。肩の落ちる感じは、服のイメージにぴったりです。

CORDUROY SHIRTS&PANTS ¥37,400 (税込)

村手: 私は今回のラインナップの中だと、コーデュロイのシャツが結構好きなんですよね。白ではないクリームっぽい色が好きです。
セットアップなので、1着あればおしゃれっぽく見えるのは間違いないです。何を着ればいいかわからないって方こそ、セットアップで揃えるのはおすすめです。

樋口: パンツはベーシックな形にはなりますが、サイジングとバランスでオリジナリティを出してます。製品タグもポイントに、ロゴを入れたタグをベルトループにしてるので、キーチェーンなど掛けられます。

そしてパンツのウエストは、かなり大きめに作っています。ちょっとモンペっぽくしたくて。モンペをスタイリッシュにしたイメージで作りました。
タックを敢えて入れずにウエストを広くしたので、ウエストを締めたときのギャザー感が、人それぞれのオリジナルのタックに見えます。
着こなしや体型で個性が出ますし、その人の見え方を楽しんでいただきたいです。

またパンツは楽に着たいと思っているので、イージータイプでジッパーは付けていないです。

村手: 形はワイドのテーパードですね。

樋口: そうですね。裾幅は18〜19センチくらいです。

村手: テーパードだと裾幅が18〜20センチくらいが丁度良いですよね。逆にウエストが細い場合は、裾幅が20〜24センチくらいでしょうか。そうしないと落ち着かない。日本人の体型に合う形なんでしょうね。

1CHIMI CHECK SHIRTS&PANTS

樋口: 先ほどのコーデュロイとパターンは同じです。チェックは表面と裏面で違っているので、なかなかないものに仕上がっています。

村手: ブラッシュドのネルっぽいですよね。アウターとしてもいいですし、抜け感も出やすいです。

樋口: チェックのシャツってどうしても部屋着とかパジャマっぽくなりそうなので、そういう印象が出ないように形や生地感は気をつけました。

CHECK SHIRTS&PANTS ¥37,400 (税込)

村手: チェックでブラウンの雰囲気がカルフォルニアカラーですよね。

樋口: この雰囲気はそうですね。このカラーリングで提案したいと思っていましたので、チェックは1色のみの展開です。

1CHIMI ジャージHOODY&PANTS

樋口: ジャージって着やすいですよね。

村手: ポリエステル100%なので、速乾性もあって軽くて便利ですよね。そこに今回の抜け感や1CHIMIらしさを出しています。

樋口: ジャージだと定番の形や側章を入れたくなってしまうのですが、敢えて入れていないです。単色シンプルのベーシックなものにしました。

村手: 側章が入っているジャージは、着ているとワンシーズンで飽きてしまいますよね。こちらはシンプルなので飽きないですし、ブラックなので汎用性が高くオールシーズン使えます。
このジャージのフーディは、先ほど紹介したセットアップの中に着てもいいですし、パンツでしたらダブルブレストのジャケットを着て、革靴を履いても問題ないです。ニューバランスで合わせるとトレンド過ぎるので、敢えてクラークスで合わせて欲しいですね。今回のLOOKも全てクラークスで合わせているんですよ。

樋口: 特徴としては、身幅を広くしているのでビッグシルエットです。フードの大きさは、少し大きめのサイジングにしています。また拘ったポイントは、リブの長さです。

樋口: イメージのベースとなっているのが今でも使っている古着なのですが、リブの短さが絶妙で気に入っています。きちんとリブが落ちる且つ、だらしなさがない形を目指しました。
あとサイドに隠しポケットを付けています。縫い目を入れてしまうとデザインが崩れてしまうので、シンプルに付けました。外出先でポケットがあると便利なので、ポケットは付けたかったんです。

最後にインナーのレイヤード部分は、大事だと思っているので、普段生産しているSEE SEE(シーシー)やS.F.C(エスエフシー)より若干着丈を短くしています。白いインナーがいい感じに出てくれますよ。

村手: もうこれは、ハリウッドのレッドカーペッド用のジャージですね。1CHIMIのコレクションの中でもフォーマル寄りです。

ジャージHOODY&PANTS ¥33,000 (税込)

1CHIMI フリースCREW&PANTS

村手: 裏はフリース素材ですが、表はジャージっぽい素材なので触り心地がとてもいいですよね。そして暖かい。今からの時期はかなり使えます。

樋口: 絶妙な光沢感もいいですね。オリーブのリブは、敢えてワントーン落として可愛さを出してます。ブラックは同系色でまとめて、クールな印象にしていますね。

フリースCREW&PANTS ¥37,400 (税込)

村手: フリースは今年もトレンドですが、表もフリース素材だとザ・フリースの感じが出てしまいますよね。静電気も気になりますし。
会社にフリースを着ていくのは躊躇してしますが、今樋口さんが着ているこのフリースは、フリースに見えないです。モードな印象がありますし、これにコートを羽織ればそれなりに見えてしまいますね。

1CHIMI HOODY裏毛

樋口: 冬に暖かさを求めるなら裏起毛ですが、私は通年着たいので裏毛にしました。色のバリエーションをあまりベーシックな色にしたくなかったので、少し明るめのパステル調にしています。

こちらはセットアップではなく、単品にしてます。例えばピンクのパステルカラーのスウェットパンツって自分では穿かないので、自分たちが欲しいと思う色で上下製作をしました。

村手: 少しくすみの入っているカラーが、カルフォルニアのヴィンテージライクな雰囲気になってますね。

HOODY裏毛 ¥19,800 (税込)

1CHIMI PANTS裏毛

樋口: パンツは上に合うような色合いにしているので、スウェットの組み合わせを自由に楽しんでいただきたいですね。

村手: 樋口さんは数々のスウェットパンツを製作されているので、色んなパターンを知られているのですが、樋口さんが製作されるスウェットパンツは、一般的なパターンと少し違うのも特徴ですよね。

樋口: 先ほど出たモンペっぽい部分ですとか、一般的なスウェットパンツよりテーパードをかけています。こちらも上に合わせて色を少しくすませているので、上下で合わせてもらうと理想的なシルエットになると思います。男女どちらでも似合うシルエットなので、ぜひ上下で試していただきたいです。

PANTS裏毛 ¥17,600 (税込)

1CHIMIの目指すコト

樋口: 部屋着プラス1マイル、2マイル外に着ていくことができることがコンセプトでもあるので、ブレずに進めていきたいですね。

村手: 世の中が自由が増していますよね。生きたいように自由に生きることになっている中で、マッチングしていくものを考えて提案していきたいですし、我々世代は今ファッションの中でも中心にいると思います。次の世代に伝えるために、どうファッションで落とし込むかを表現していければと考えています。

樋口: 部屋着にもこだわって着てほしいなーっと個人的には思います笑。部屋の中も快適になってきていますし、外も中も楽しんでいただきたいですね!

村手: 今回紹介した商品の肌触りや、キーワードになっていたセットアップと抜け感などは、ぜひ一度試着して手に取っていただければ嬉しいですね。

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