外部サイトへ移動します
FASHION OCT 11,2022

【アブガルシア × レイクシーカーズ】ひたすらに“実用性”を求めるバサーたちの、忖度ない本音とは。

9月中旬、霞立つ早朝の亀山湖を4人のバサーがロッドを携え練り歩く。この日の目的は、レイクシーカーズ(以下、LS)の新作のルック撮影。いよいよ日の目を見る「アブガルシア」とLSの共作、その製品チェックも兼ねてはいるものの、あくまでもイメージの撮影であり釣行としてはライトな予定・・・。しかし、いざフィールドに出ると本来の目的を差し置いて、ポイントを探りキャスティングを繰り返す。それもまた中毒性の高いアクティビティ、バス釣りならではの光景でしょう。その分、ストイックなバサーによる忖度のない本音を窺えそうなのでよしとします。


※撮影時のみマスクを外しております。会話中はスタッフ全員がマスクを着用し、一定の距離を空けるなどコロナウイルス感染拡大防止対策を施したうえで取材を行っております。

いつの間にやら日の出はゆったりと遅くなり、お陰で朝マズメも捗るようになってきました。この日は、まだ薄暗さが残る朝5時に集合。LSの今季のハイライトとなるアイテムの製品チェックを兼ねたルック撮影の日でした。

Abu Garcia × LAKE SEEKER’S
3Layer Fishing Parka ¥38,500 (税込)3Layer Cargo Pants ¥27,500 (税込)

今回の主役となるアイテムがこちら。バサーに限らず、釣り好きなら誰しも一目を置くスウェーデン発のブランド「アブガルシア」とLSが共作したセットアップです。
バス釣りに便利なこだわりの機能とデザインを詰め込みつつも、決して仰々しくならず、しかもちゃんとファッショナブルゆえに街着としても活躍する。そんなLSの理想を余すことなく具現化した、さすがはアブガルシアといったクオリティをみせる渾身の仕上がり。

このスペシャルなアイテムのイメージ撮影ということで、モデルにも申し分ないお二人を招集。モデルという華やかな仕事を生業としながらも、ストイックなまでにバス釣りに打ち込むことで知られる池上幸平さんと、クリエイティブを中心にマルチな活躍を見せるプロデューサーの濱島慎一郎さん。2022春夏シーズンには、アブガルシア公式イメージのモデルを務めたお二人とあって、まさに今作のイメージにもピッタリです。

池上幸平さん
モデルや俳優として活躍。多忙なスケジュールの合間を縫って「週2が理想」と語るバス釣りに勤しむ。
濱島慎一郎さん
企画ディレクションや撮影プロダクションなどクリエイティブな仕事をこなす一方で、趣味のバス釣りを楽しむ。

こちらのお二方にLSのメンバーである阿部と池澤を加えた4人での釣行。

最初こそ、撮影ということを意識してまとまりある行動を見せますが、各々手持ちのタックルに見合ったポイントは異なり、すぐ散り散りとなりました。

そんな中、結果を見せたのが池上さん。

37cmのまずまずいい型のバスをキャッチ! 意欲作となるアブガルシア別注に花よりも嬉しいバスを見事に添えてくれました。

この後、結局午前中いっぱい釣りに没頭した4人ですが、後ろ髪を引かれつつもこの日は納竿。最後にストイックな二人のバサーモデルに今回のコラボの仕掛け人である阿部を交えて、セットアップの率直なインスピレーションを聞きました。

阿部 「まずはしっかり釣り上げていただきありがとうございます。幸先いいです(笑)」

池上さん(以下、敬称略) 「ルックの撮影ってことで、なんとかバスの絵を入れたかったのでボクもほっとしました」

阿部 「そこまで考えていただいて恐縮です。実際は池上さんも濱島さんもいま着ているようなスタイルで釣りすることが多いですか?」

池上 「ボクはそうだね、これが通常スタイルかも。季節問わず化繊のベースレイヤーがマストだね。夏は汗がすぐ乾いて日差しも防いでくれる、冬はウール混を選べば保温性もある」

濱島さん(以下、敬称略) 「それでいうとボクもそうですね。化繊のベースレイヤーは絶対着ていますね。でもあんまりいま穿いているようなショーツは穿かないかもなぁ。陸っぱりだと蚊にやられるし、ボートだと日焼けにやられる」

阿部 「じゃあ釣行のときは今回のような機能性のあるパンツスタイルが多いですか?」

濱島 「防水のセットアップは着ますが、雨が降り出したら着るくらいかな。ましてや3レイヤーのテクニカル系ウェアとかはなかなか着ないですね」

池上 「実はボクも。雨が降り出すとかどうしても必要なとき以外、防水のセットアップは極力着たくないタイプ。キャスティングのときにゴワつくのが嫌なんだよね。でもさ・・・これって本当に3レイヤー?(笑)」

濱島 「ゴワつくどころか特有の固さもあまり感じられなかったですよね」

阿部 「そこがアブガルシアとコラボした大きな理由なんです。歴史ある釣りブランドだけに透湿性、防水性、耐久性に優れハイスペックな3レイヤー生地を持っていて、それがめちゃくちゃ“しなやか”だったんです。この生地でLSのユニフォーム的な1着を作りたい! というところから、今回の別注が実現しました」

池上 「途中汗をかいてきたけど、しばらくしたらまったく気にならなくなってたから、化繊のベースレイヤーとも相性はいいね。勝手に抜けていく感じ」

阿部 「防水性はもちろんですが透湿性もピカイチですね。耐久性もあるのでボートでも使えますが、どちらかというと陸っぱりを強く意識したデザインにこだわりました」

濱島 「パンツとか結構太いですよね。このシルエットってバス釣りウェアには珍しいなって。しなやかだけど生地感は強く、枝や草木のトゲに引っ掛けても問題なさそうですね」

阿部 「パンツは個人的に好きなフランス軍のM-47のデザインをベースにしています。もちろん少しシルエットはスマートにしていますが、ほぼほぼ踏襲しているんじゃないかな?」

濱島 「確かにデザインが秀逸ですよね。普通に街穿きしたいですもん」

阿部 「あ! 嬉しい! 実はこのパンツに関してはめちゃくちゃ街穿きを意識して作ったんです。なかなかカッコよく穿ける防水パンツってないじゃないですか? だから雨の日とか普通に街でも穿ける一本が欲しくて」

池上 「このデザインでこの生地感なら街穿きしてても、全く問題ないね。フィッティングのサイドアジャスターも優秀で、一回締めたら脱ぐときまで一回も締め直さず釣りに集中できたし。でもM-47ってサイドアジャスターなんてついてたっけ?」

阿部のポイント1

阿部 「さすが、池上さん! そこ、阿部のポイント1です!!」

池上 「・・・(あべのぽいんといち?)」

阿部 「実は両サイドのアジャスター以外にも、ウェストの内側にドローストリングスも備えているんです。でも自分はトイレとか行くときにこの紐がいつも煩わしくて。なので通常のM-47にはないディテールのサイドアジャスターをあえて付けてもらったんです」

池上 「そういう実用性を高めるアレンジはイイね! 1ってことは他にもポイントはある?」

阿部 「あと2つ、ジャケットにあります!」

阿部のポイント2

阿部 「2つ目、腰巻きタイプのライフジャケット通すためのルートをポケットの下に設けました。命に関わるアイテムだけに、いざというときに即対応できるように。それでいてポケットなどの機能を潰さないために考えた仕様です」

濱島 「短丈にするでもなく、ポケットをチェストに移すでもなく、その下を通すっていうのはなんとも男心をくすぐるギミックですね!」

池上 「ライジャケを着用したときの見た目もスマートで、カッコいいよね」

阿部 「ポケットの裏側の下部分にスナップボタンが付いていて、ポケット自体がフラップのように上がるデザインになっているんです。なので脱着もストレスなく、簡単にできます」

濱島 「ライジャケ装着を前提にデザインされているウェアって見たことなかったので、目からウロコでした。ライジャケもいろんなタイプのものが出ていて悩むアイテムのひとつ。でもこのジャケットに合わせて腰巻タイプのを買えばイイんだって導線が生まれるのもいいですね」

池上 「水に落ちないに越したことはないけど、万が一の備えは絶対必要なことだもんね。じゃあ、ラストのポイントは?」

阿部のポイント3

阿部 「3つ目は両脇下に付けたストラップです」

濱島 「ロッドの脱着にはちょっとコツと慣れがいるけど、すごくありがたいディテールですね」

阿部 「脇下のストラップの位置が高いので、ボクみたく体が固い人にはちょっと苦労させるかもしれないですね・・・」

濱島 「ボクはそんなに苦労せず脱着できたけど、スナップボタンの位置が逆だったもう少しラクだったかも」

阿部 「そうすると生地に負担がかかり過ぎてしまって付けられないんですよね。サイドシームを活かすことで強度を持たせているので。あとストラップの位置を下げたら下げたでロッドの傾きが大きくなってしまうなど、なかなか苦心するところではありました(笑)」

池上 「でも装着するとすごく便利だよね。ボクは左にロッド、右にフィッシュグリップを装着して実際にキャスティングしてたけど、ほとんど干渉されることがなかったもの」

阿部 「それはよかったです。池上さんのキャスティングとはうまくマッチしていたんですね。実際のところ、このギミックは自己責任のところが大きくて、投げ方のクセなどで竿先同士が当たっちゃうとかがあるなら違う使い道を、着用者ご自身で考えてもらえたらと思っています。なので池上さんのフィッシュグリップの付け方はすごく参考になります!」

濱島 「いずれにせよ拡張性のあるギミックっていうのはやっぱりあればあるだけ便利ですもんね」

阿部 「ディテールの話ばかりになりましたが、全体的な見た目とかはどうでした?」

濱島 「いまっぽい感じのオーバーサイズがストリート感あってイイなって」

池上 「それでいうと結構、サイズのダボつきとか気になるタイプなんだけど、キャスティングしててグリップエンドを巻き込むとかなかったなぁ」

濱島 「袖が少し細くて、脇下の溜まりがないからかもしれないですね」

阿部 「いまっぽいシルエットにしつつ、動きやすさはしっかり考えられています。その辺もアブガルシアのノウハウです!」

池上 「どうせ釣れないから、せめて格好だけでもカッコよく楽しみたいボクにはぴったりだなぁ」

濱島 「いやいや、池上さんなんだかんだ毎回ちゃんと釣るじゃないですか! そのセリフはぼくのやつですよ!」

バサーたちの尽きぬバス談義はここまで。

今回、池上さんと濱島さんのお二人が着用していたAbuGarcia × LAKE SEEKER’Sの3Layer Fishing Parka、3Layer Cargo Pantsは既に発売中です。

LSメンバーが自信を持ってオススメするフィッシングウェア。
ぜひこの秋の釣行などのアウトドアシーンにはもちろん、街着としてもヘヴィロテしてください!

about LAKE SEEKER’S

アーバンリサーチ社内の釣り同好会から発展する形で、2020年に発足。ファッションと釣りを楽しむためのライフスタイルを追求するアーバンリサーチのコミュニティから生まれたフィッシングクルー、釣り具メーカーとの共同アパレル開発やフィッシングイベントへのゲスト出演、プロスタッフとのプライベート釣行などを通して、より広い層へ豊かなフィッシングライフを提案。最新情報は主に公式YouTubeチャンネルとInstagramで発信中。

Instagram @ lakeseekers
> 公式YouTubeチャンネル

ライター/岡本546

page top