Sonny Label Athletic Beauty presents
しなやかに美しく。彼女がいる風景
Vol.4 ヨガ／サップヨガインストラクター NANAさん

※撮影時のみマスクを外しております。会話中はスタッフ全員がマスクを着用し、一定の距離を空けるなど、コロナウィルス感染拡大防止対策を施したうえで取材を行なっております。

SUP YOGA
空と海。偉大な自然がもたらす癒しが一番の醍醐味

— SUPヨガはどんなきっかけで始めましたか？

NANAさん（以下、NANA）　数年前、地方に住んでいたときに友人に誘われて、初めてホットヨガに行きました。もともとスポーツは好きだったのですが、当時は仕事が多忙で運動不足。だから久しぶりにたっぷりと汗を流して、とても体がすっきりしたんです。それがきっかけで体を動かしたい欲が高まり、その後サーフィンを始めました。サーフィンは子供のときに始める人が多いスポーツというイメージがあったので、25歳を過ぎた私が今更できるんだろうかという不安もあったのですが、思いきってやってみたらすごく楽しかった。そのときに、ヨガとサーフィンって、終わった後の“すっきり感”がなんだか似ているなと感じたんです。だからサーフボードの上でヨガをするSUPヨガを知ったときは「私が求めていたのはこれだ！」とすぐに夢中になってしまいました。

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— そこからどのような経緯でインストラクターに転身されたのでしょうか？

NANA　大好きな海を全身で感じられるSUPヨガが本当に楽しくて、インストラクターになりたいと思うまで、そう時間はかかりませんでした。ただそのためには、ヨガインストラクターの資格か、それに相当する経歴があることが前提なんです。その頃、まとまった休みが全く取れないほど仕事が忙しく、ストレスフルな毎日。仕事を辞めて海外でのんびり過ごしたいと考えていたこともあり、ヨガインストラクターの資格取得を目的とした1ヶ月のハワイ留学を見つけて、すぐに申し込みました。

— すごい行動力ですね。ハワイではどんな過ごし方をしましたか？

NANA　アメリカ人の先生がいるクラスでヨガの基礎を学びました。講義と実習があり、課題も多かったので睡眠時間を削りながら無我夢中で頑張りました。一人でポンと海外に行くことなんて、今まで経験がなかったので、最初のうちは少しホームシックにかかってしまいましたが（笑）。求めていた休暇とは少し違っていたけれど、大人になってからとてもいい経験をしたと思います。

— サーフボードの上で行うSUPヨガは、通常のヨガより難しそうなイメージがありますが、いかがでしょう？

NANA　 ゆっくりとした動きで、自分の内側と向き合うことを重視する通常のヨガよりも、もっと楽しむムードが強いかもしれません。強いて言うならアトラクションのような感じ。海にぷかぷかと浮かびながら行うSUPヨガは自然の癒しを感じることができるうえ、浄化作用もあるんです。もちろんバランスを崩して海にどぼんと落ちてしまうこともありますが、頭から水をかぶると、なぜかみんな童心に帰るんですよ。本当の自分って幼少期の姿に表れていると思うんです。大人になるとしがらみのような厚いものを表面にまとって、素顔を覆い隠してしまう。それを一瞬で剥がしてくれるのがSUPヨガの魅力のひとつ。確かに体幹は使いますし、筋肉にフォーカスした動きも多いですが、私のクラスに参加する生徒さんはヨガ未経験の方もたくさんいるので「海に癒されたい」という気持ちがあれば、躊躇せずにぜひ挑戦して欲しいですね。

FOOD
食生活を改善したことで新しい自分に出会えた

— NANAさんは普段、食事にかなり気を使っているそうですね。

NANA　以前はジャンクフードが大好きで、食事も1日4食から5食が当たり前。さらにお腹いっぱいになるまで食べていたんです。そんなことをしていたら、ヨガのクラスでレッスンしていても、どんどん太ってきてしまって。

— 今のNANAさんからは想像できないですね。

NANA　その頃は、いくら寝ても眠くて、何をやっても集中力にも欠けていたような気がします。自己嫌悪にも陥る一方だったので、まずはデトックスしようと、1週間だけ軽い食事制限を始めてみたんです。水分をたくさんとって、いつも以上に野菜を食べて、ジャンクなものを一切控えて、お腹いっぱいになるまで食べないことを意識しました。お菓子が目の前にあるとつい食べてしまうんですが、1日目、2日目、3日目と過ぎるうちに、どんどん食べたいと思わなくなってきて。腸を休めたら途端に目も頭も冴えて、だるさや眠気も軽減。食べ物を変えただけで、すぐこんな風に変わるなんて驚きでした。そこからもっと食事について学びたくなり、フィットネスフードデザイナーの資格を取得したんです。

— フィットネスフードデザイナーとはどんな資格ですか？

NANA　「食生活の工夫と行動習慣の見直しで、無理のないカラダデザインを目指す人」というのがコンセプト。分かりやすく言うと、体に必要な栄養素をどんな食材で、どういう組み合わせて摂取していくかを学び、自分の食生活をよりよい方向に変えていくための資格です。取得の過程で食日記のようなものを21日間分、記録して提出したのですが、それだけでもとても食の勉強になりました。

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— 資格を取得してから、よく食べるようになった食材はありますか？

NANA　野菜はもちろんですが、海藻類ですね。整腸効果の高い食物繊維とむくみ解消に効くカリウムが豊富なので、わかめやひじき、もずくなどは毎回、食事に取り入れるようにしています。食生活を改善してから一番驚いたのは、自分で作る料理の味付けが薄くなったこと。素材の味を強く感じるようになったからでしょうか。焼いたり茹でたりした野菜にお醤油を少し垂らすだけ、みたいなシンプルな味付けで十分、満足しちゃいますね。

— お料理はもともと得意でしたか？

NANA　どちらかというとお菓子作りが好きだったのですが（笑）、コロナ禍で自宅で過ごす時間が増えて、ご飯を作る機会がぐっと増えました。何も考えず集中できるところがヨガと似ているなと思います。野菜をトントン切っている音、じゅわっと油が跳ねる音、食生活の改善で五感が鋭くなったせいか、最近ではそういった調理の音がメディテーション（瞑想）みたいで心地いいんですよ。

LIFE
元気の源はハッピーで開放的な海辺の生活

— お休みの日は何をしていますか？

NANA　海に行ってサーフィンをしたり、近所をぶらぶらとお散歩したり。外で本を読むこともありますね。家にいるときは、キャンドルや石鹸を手作りしています。キャンドルは大豆が原料のソイワックス、石鹸は魚も食べられるような優しい素材のものを使用。このエリアは地球や環境に配慮して生活している方が多いので、そういう部分に私も影響を受けるようなりました。

— 海のそばの暮らしは、どんな魅力がありますか？

NANA　時間がゆったりと流れているところがいいですよね。私は東京のスタジオでもクラスを受け持っているので、平日は東京とこちらを行き来しているのですが、だからこそ、より強く違いを感じます。住んでいる方たちは基本的に皆さんハッピーな雰囲気。夏はウェットスーツや水着で自転車に乗っている方もいたりして、すごく異国感がありますね。私はこちらに引っ越してからまだ1年ほどなのですが、ずっと物語の中に住んでいるような感覚があります（笑）。

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— NANAさんご自身の普段のファッションはどんな感じですか？

NANA　普段もヨガができそうなラフな格好で歩いています（笑）。自転車に乗るのでレギンスやてろんとした落ち感のあるパンツは欠かせません。どこか肩の力を抜いた、リラックス感がある着こなしが、この街には合っているような気がするんです。

— 最後に今後の展望を教えてください。

NANA　ヨガインストラクターという今の仕事もそうですが、自分が持っているものを、何らかの形で多くの人に伝えるのが、私の使命なんじゃないかと漠然と思っているんです。今考えているのは湘南に移り住んで実感した、この街が持つ自然のパワーとか人の温かさを、東京の人にもっと身近に感じてもらえる機会を作りたいということ。そのために何をするべきか、具体的なことはまだ何も決められていないのですが、いずれは湘南と東京をつなぐ架け橋のような存在になれたらうれしいですね。