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FASHION NOV 03,2021

アーバンリサーチ バイヤー佐藤祐輔のココだけの話。
Vol.3 中編
〜江口洋品店・江口時計店 江口大介さんに教えてもらった、吉祥寺の行きつけ2店!〜

江口時計店での話を終えた後、僕らは江口さんのおすすめのお店へ。連れてきてもらったのは、井の頭公園の池の辺りにある「ブルースカイコーヒー」だ。ブラウン管のモニターやフラッグでデコレーションしてあるいかにも地元の人たちに愛されている感じの良いお店だった。


※撮影時のみマスクを外しております。会話中はスタッフ全員がマスクを着用し、一定の距離を空けるなどコロナウイルス感染拡大防止対策を施したうえでインタビューを行っております。

「40歳を過ぎて、僕も少しは大人になったのかも」

佐藤 「ちなみに今、江口さんが興味があることってなんですか?」

江口 「求められている回答とちょっと違うのかもしれませんが、“人との繋がり”かな。自分が時計好きだから時計の仕事してるっていう自分本位なところからビジネスをスタートさせているんですが、最近はそういう独りよがりなことではなく、みんなに支えてもらいながら、繋がりの中で仕事させてもらっているんだなってことを実感するんですよね。時計という媒体を通じて人の役に立つっていうその幅を、いままでのその自分本位なところから、もうちょっと先に進めたい。仕入れて販売して利益を出すっていう単純なことじゃなく、例えばアーバンリサーチさんと楽しいイベントをさせてもらっているように、もっとさまざまな形で役に立ちたい。ようやくそういう想いが芽生えていています」

佐藤 「人の役に立つっていうことですか?」

江口 「そうそう。40歳を過ぎて、ようやくね」

佐藤 「それ、すごいですね。僕はまだその域に達していないかも。まだ自分自身にすら全然満足できてないから」

江口 「僕も少しは大人になったのかもしれません(笑)」

江口 「ところで佐藤さん、ちょっと出かけませんか? 僕がよく行くコーヒーショップが井の頭公園にあるのでそこに立ち寄って、その後紹介したいお店があるんですが」

佐藤 「ぜひ行きましょう!」

井の頭公園の憩いの場所

佐藤 「ここにはよく来るんですか?」

江口 「2年くらい前からかな。散歩のついでに立ち寄ってコーヒーを飲んだり、休日だったらホットワインを飲んだり」

佐藤 「ホットワイン?」

江口 「そう。以前、花見をした時にここでホットワインを頼んだんですが、それがやみつきになってしまって。本当に美味しいんですよ」

佐藤 「それは気になる…。また今度、休みの日に来てみます」

江口 「ぜひ。きっと気に入ると思います。これからの季節にぴったりですしね。ちなみにうちの子供はここの猫のドーナツが気に入っていて、親子でもよく来ます」

佐藤 「へー。可愛いですね」

江口 「これも手作りだし、お店の前のブラウン管のモニターとか、そこで流れている映像とかも全部オーナーさんが自分で作っているんだそうです。アットホームな感じがいいですよね。ちなみに今日はこのあと、コーヒーとドーナツを差し入れにThe PARKSIDE ROOMに行こうと思ってます」

佐藤 「The PARKSIDE ROOM。吉祥寺のアイウエアショップですよね。恵比寿のコンティニュエの系列の」

江口 「そう。オーナーの嶋崎さんがうちのお店に来てくれたのをきっかけに、僕もよく行くようになったんです。僕がかけているメガネは全部そこのプレス兼ショップスタッフの五十嵐さんが選んでくれているんですよ。吉祥寺に来たならぜひ立ち寄って欲しいおすすめのお店です」

Today’s coordinate

Point
SEEALLのジャケットを主役にしたコーディネート。個人的にこのジャケットのシルエットが大好きで、春夏でも同じ型を愛用中。インドで織られたオリジナルの生地は、どこかヨーロッパ的な雰囲気を備えつつ、かつ手仕事の魅力も残るバランス。ボタンを上まで留めるとまた違った表情になるところも気に入っている理由です。インナーのKITOのハイネックベストはジャケットに合わせるのが今の気分。そこに今季のマイベストトラウザーであるCOSEIと、同じく長く愛用していて思い入れの深いchurch’sのジョッパーズブーツをコーディネート。自分の“好き”を詰め合わせた着こなしです。

TOPS: SEEALL
PANTS: COSEI
EYEGLASS: GUEPARD

時計と眼鏡をコーディネート

江口 「プレス兼ショップスタッフの五十嵐さんです。僕の眼鏡コンシェルジュ」

佐藤 「こんにちは。お邪魔します」

江口 「今僕がかけているメガネを提案してくれたのも彼です」

佐藤 「それ、ゲルノット・リンドナーですよね」

江口 「そう。ゴールドの時計をするならメガネもって五十嵐さんが薦めてくれて。こんなメガネしたことなかったから最初は違和感しかなかったけど、今はもう顔の一部。シルバーの時計をするとき用に、シルバーのメガネもここで買っています」

佐藤 「さすが。僕も何か買おうかな」

五十嵐 「あちらの眼鏡はどうですか? 佐藤さんに似合いそうですよ」

佐藤 「これも結構キテますね。でも…確かにいいかも(笑)」

江口流、正しい時計の選び方

佐藤 「さっき聞きそびれたんですが、正しい時計の買い方ってありますか?」

江口 「正しい時計の買い方ですか?」

佐藤 「時計って知れば知るほど深い世界じゃないですか。そんな中で、これ!というものを選ぶのって結構難しい作業だと思うんです」

江口 「まあそうですよね。もしまだ自分の欲しいものが定まっていないのだとしたら、まずロレックスを買ってみたらいいと思います」

佐藤 「へー。やっぱりロレックスなんですね」

江口 「ひとつの基準としてシンプルなロレックスはやっぱりいいと思います。それをつけてみて、まず良し悪しを感じるわけですよね。それがすごくしっくりくるならそのままつけ続けていればいいし、何か違う欲求が出てきたらそれに従って買い換えればいい。ロレックスはリセールも悪くないですから」

佐藤 「なるほど。じゃあ例えば、ロレックスとカルティエのタンクを悩んでいるとしたら?」

江口 「でも、タンクを求める人って、時計じゃなくてタンクそのものを求めていることが多いと思います。もしその2つで悩んでいるなら、頑張って両方手に入れることをおすすめします」

気になる、今後の展望について

佐藤 「今後の展望はありますか? 例えば新店舗のオープンを狙っているとか、言える範囲でいいので」

江口 「江口時計店としてはこれからもいい時計を集めて、皆さんにお届けしていきたい。まずそれが大前提です。そのうえで、売るだけではなく、皆さんの大切なモノをリペアさせていただくというサービスもしっかりやっていければと思っています」

佐藤 「それは以前からおっしゃっていましたもんね。事実、店舗にあるリペアの設備もスタッフも、見違えるように充実してきている」

江口 「いいモノをお届けして、丁寧に長く付き合っていただくお手伝いをする。もしいつか手放す時が来たとしたら、その時も誠心誠意、サポートさせていただいて、また次の方へと繋いでいく。そういったいい循環を作っていきたいと思っています」

佐藤 「ヴィンテージの価値は高まっていくばかり。今後ますます、そういったサービスは求められるんだと思います。これからも期待しています!」

ブルースカイコーヒー
〒181-0001 東京都三鷹市井の頭4-1-1 井の頭公園内
https://blueskycoffee.jp/

The PARKSIDE ROOM
〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町1-17-1-2F
TEL:0422-41-8978
https://www.tpr.jp

後編 〜江口洋品店・江口時計店 江口大介さんのおすすめのお店『ハレナリ』で一問一答!〜 に続く!

Composition & Text: Jun Namekata
構成・文:行方淳

Photographer: Kanta Matsubayashi
写真:松林寛太

Instagram
佐藤祐輔(URBAN RESEARCH バイヤー) @ yskjohn

URBAN RESEARCH Men’s Official account @ urbanresearch_men

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