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CULTURE TRIP APR 18,2018

【踊れ!台湾】03 城市捜索少女 ジャネットと共にのんびり陽明山へ

台湾にはたくさんの山がある。山があれば登りたくなる。登って、頂上について、ひと呼吸。そして今度はゆっくりと下る。「山登りは人生みたいなものだよね」とは誰が言ったか。賑やかな市内を離れ、しばし雄大な台湾の自然に触れた。


夢は台湾百名山制覇。台湾アウトドアライフ

「来週はどこに登ろうか」
「まだ行っていない山もいいけど、いつもの陽明山でもいいね」。
登山が大好きだというアーバンリサーチスタッフのジャネット(程璿)とジャックのカップルはそんな風に月に一度は登山予定を練る。

ジャネット:Outer ¥13,800/Sonny Label
整備された石畳が続くので、初心者でも登りやすい。

アウトドア好きには広く知られていることだが、実は台湾は登山のメッカである。富士山より標高の高い玉山を始め、3,000メートル級の峰が200座以上ある。日本同様山ガール的な若いアウトドア好きも増え、休日の日帰り登山を楽しむ人も多いとか。

今回は(体力的にも年齢的にも)登山が苦手なスタッフが多いため、道が舗装されていて歩きやすい陽明山に連れて行ってくれた。
だがこの日は生憎の雨模様。山の入り口(バスで行くなら小油抗という駅下車)に着いたものの、「一寸先は霧の中」だ。でもせっかく来たし、と妙なもったいない精神を発揮して登山スタートしてみた。

山道を行くうちに途中で硫黄の香りが強くなった。バス停の名前にもなっている小油抗とは、蒸気の吹き出し口。登山道の途中に、岩肌からもくもくと白い煙を上げる場所があった。この日はとても寒かったので、この蒸気の温かさがちょっと救いになったのである。30分ほど登ったが、雨がひどくなったためさすがに途中でリタイア。この先から台北で一番標高の高い七星山への登山ルートがあるそうだ。天気の良い日の眺めは最高らしいので、次はぜひ晴れの日に登ってみたい。

道は全て石畳で舗装されているのでスニーカーでも登れるが、運動不足のスタッフたちはかなり足が疲れていたので体力に自信のない人は軽い登山靴で行くのをお勧めする。

せっかくなので晴れた日のアウトドア風景写真をジャネットから送ってもらった。
本来ならこの風景をお届けしたかった、と少し残念に思う。

ちなみにジャックは日本が誇る人気アウトドアブランド、スノーピークの台湾店勤務。全身スノーピークで固めた、おしゃれな山ボーイ!
ちなみにスノーピークはかなり前から台湾に上陸しており、今ではすごい人気だとか。他には同じく日本発、おしゃれなアウトドアウエアでおなじみのアンドワンダーも年々人気が高まっているそう。
ジャネットは日本に住んでいたこともあり、高尾山でリフトに乗ったのがとても楽しかったと話してくれた。「日本の山は楽しかった!台湾の山は結構ワイルドです。ここは舗装されているけど他の山は自然のまんま。三年くらい前から登山にはまったんですが、月1回、二人でどこに登ろうかと相談していくのが楽しい」。
台湾にも日本同様、いわゆる「百名山」的なものがあり、それを踏破するのが二人の夢だそう。
そんな話をしながら軽やかと下山する二人。
「あの二人なら、あっという間に制覇できそうだよね」、とヘトヘトになりながら山道をやっと下りてきたスタッフがポツリ。

01.あっというまに霧に消えていくふたり。運動不足のスタッフは必死についていく。
 02.岩の間から蒸気が立ち昇っている。あたたかい。
 03.スノーピークできめたおしゃれなジャック
PROFILE

Naoko Kumagai
Photographer

幼少期より写真を撮り始める。20歳で渡仏し、パリにて本格的に写真・芸術を学ぶ。2003年よりフリーランスフォトグラファーとして雑誌・広告などでポートレートや風景など多ジャンルにおいて活動し、個展での作品発表も精力的に行う。主な著書/二階堂ふみ写真集「月刊二階堂ふみ」、杉咲花1st写真集「ユートピア」、熊谷直子作品集「赤い河」 

松尾 彩Columnist

フリーランスのエディターとしてファッションからアウトドアまで幅広い雑誌・ムック・カタログなどで活動。現在はコラムニストとして主に旅紀行を執筆。小学館kufuraにて旅エッセイ「ドアを開けたら、旅が始まる」連載中

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