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FASHION APR 30,2022

令和エモグラシー
第二回 中田 青渚 〜再探究ゆうとぴあ〜

アーバンリサーチ25周年特別企画として始まった『令和エモグラシー』。ReSEARCH(再:探求)というテーマに基づき、毎回一人の女優にフィーチャーしオムニバス形式のショートムービーとインタビュー記事を公開。第2回目は映画『街の上で』、『あの頃』、『うみべの女の子』の3作品で第43回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞した中田青渚さん。インスタグラムをやらない理由を「あげる写真がないから」とあっけらかんと話す彼女の魅力は、まさにその周りに流されない芯の強さとアナログ感であり、それは底上げされた「かわいい」が並ぶSNS社会において稀有な存在であるとともに、彼女自身が一番「エモい」ということを物語っていた。


> フルバージョンは25周年特設サイトにて公開中

『再探究ゆうとぴあ』

Interview with Seina Nakata

— 『令和エモグラシー』にご出演いただきありがとうございます。

中田: こちらこそありがとうございます。でも私自身エモいと言われるような生活をしていないので私でいいのかなという思いもあって(笑) 今回参加させていただき私もエモくなれるんだとびっくりしています。

— 青渚さんにとってエモいとはどういうイメージですか?

中田: フィルムカメラですかね。あの質感と一瞬の表情とか。自分でそういう状況を作らないと出会えないというイメージです。喫茶店に行ってフィルムで撮るみたいな。だからそういうのには縁がないと思っていました。

— 僕の青渚さんに対してのイメージは休みの日にレトロな喫茶店に行ってフィルムで撮っているイメージでした(笑)

中田: 全然ないです・・・まず外にあまり出ないです(笑) フィルムカメラも持っていないし、スマホでもあまり写真撮らないんです。このあいだ大学の卒業式があったのですが、自分のスマホで一枚も撮ってないことに気づいて・・・それくらい写真って撮らないですね。

— それはすごいですね(笑) 青渚さんはインスタグラムもやられていないですけど、SNSに対して苦手意識とかはありますか?

中田: うーん、苦手というよりは単純にあげる写真がないんです(笑)

— 今回動画では7パターンくらいコーディネートを着ていただいたのですが、どれかお気に入りはありましたか?

中田: 私普段がデニムにTシャツみたいなとてもシンプルな格好なので、今回着させていただいたセットアップがすごく新鮮でかわいかったです。半袖、短パンのセットアップは初めて着たかもしれません。

— あれは現場でのスタッフ受けもよかったですよね。肌は普段出さないことが多いですか?

中田: あまり出さないです。出したくないとかではなくて、日焼けしちゃうっていうのが大きな理由ですけど。あとお仕事的にも着替えやすくて楽な格好を求めた結果、今日みたいなデニム、Tシャツ、カーディガンみたいなどシンプルが一番だなって落ち着きました。ありがたいことに取材日とか舞台挨拶とかでおしゃれな洋服を用意していただいて着られるので、そういうところでおしゃれ欲求は満たされていくんです。だから普段からよく洋服を買うタイプではないですし、物持ちもすごくいいです。高校時代から着ている服もあります(笑)

— 素敵ですね。買い物にあまり行かないということですが、休みの日は何をしていることが多いですか?

中田: 昼過ぎとかにゆっくり起きて、動画見たりドラマ見たり、家にいることが多いです。外に行くとしたら用事があるときくらいですかね。

— 青渚さんは何歳のときに上京されたんでしたっけ?

中田: えっと高校一年生だから16歳のときです。仕事を始めたと同時に東京に来ました。

— 初めて上京したときの心境って覚えていますか?

中田: なんかみんな歩くの早いなぁって(笑) 私は兵庫の田舎のほう出身なので、あまり人ごみというのがなくて、東京に来て一番最初にびっくりしたのはそこかもしれないです。地元には信号機もなくて、だから東京の交差点で信号待ちするのが不思議な感じでした。渡るときに私一人置いていかれたりしていました。みんないっせいにぶぁーっと渡るのがすごいなと。

— ホームシックはありましたか?

中田: 全然なかったです。私、家族が4人兄弟で家がわちゃわちゃしていたので、一人の空間が嬉しくてやったぁーみたいな感じでした(笑) 満喫してましたね一人暮らしを。

— 今回の青渚さんの動画のサブタイトルが『再探究ゆうとぴあ』ということで、その16歳のときに描いていた理想郷ってありましたか?

中田: うーんどうだったでしょう、あまりキラキラした理想郷みたいなものは最初からなかったかもしれません。心が浮つく暇もないくらいオーディションにも落ちていましたし(笑)

— 『エモグラシー』とは感情主義という意味があるのですが、青渚さんが感情剥き出しになる瞬間はありますか?

中田: 普段東京にいて剥き出しになるときはあまりないです。

— 映画『街の上で』の青渚さんがすごく印象的で、おそらく他の取材でもたくさん聞かれていると思うのですが、それはどういう気分ですか?

中田: 嬉しいですけど、撮ったのはもう2〜3年も前なのでちょっと不思議な感覚もあります。今、同じシーンを撮ってと言われても多分違う感じになっちゃうだろうし。でも作品を見ていただいてその中で役も褒めていただけるというのは素直に嬉しいですね。

— 『街の上で』のイハ(役名)は学生映画の衣装さんというような役柄でしたが、青渚さんにとってお芝居するうえで衣装が役作りの手助けをする瞬間みたいなものって感じたりしますか?

中田: すごくあります。最初台本をもらって読んで、そのあとに衣装合わせがあってというのが基本的な流れなんですが、そこで自分の思っていた像と一緒だなと思ったり、またその逆もあったり。でも自分のイメージと違ったからといってダメなわけではなくて、そこはプロの方が用意してくださった衣装なのでまずはその衣装に入り込む作業をする、という感じですかね。

— ちなみにご自身が出られている作品は結構観るほうですか?

中田: 試写とかだけです。それ以外ではあまり観ないです。

— 僕らには経験のないことなのでわからないのですが、自分が出ている作品を観ることはやはり恥ずかしかったりするものなのですか?

中田: そうですね、過去の自分自身を見る感じがむずむずするんです。

— 映画のジャンルで好き嫌いはありますか?

中田: とくにないです。洋画も邦画も、アクションもホラーも全然大丈夫です。

— 今回撮らせていただいた動画が「5年後の自分に手紙をかく」といった内容でしたが、青渚さんはご自身の5年後はどうなっていると思いますか?

中田: もうちょっと広い家に住んでいたいなと(笑) ざっくりしていてすみません・・・。

— 5年後だと青渚さんは27歳、もう少し先には30歳があります。30歳になる自分って想像できますか?

中田: 全然できないです。生きているのかな(笑) でも自分のペースで頑張っていられてたらいいなとは思います。

— 結婚願望ってありますか?

中田: 今のところ全くないです(笑) 4人兄弟で家がわちゃわちゃしていたので、その反動なのかずっと一人でいたいって思ってしまいますね。いつかは変わるんですかね。

— いま東京に来て7年目ということですが、このままずっと東京に住むということは考えられますか?

中田: 東京は東京でも都会都会していない東京ならありかなと思っています。逆に地元に帰ることをあまり考えていなかったかもしれません。

— これからの中田青渚、ここを見てということはありますか?

中田: 映画もドラマもどっちもできていたらいいなと思っています。お芝居の表現の仕方が映画とドラマで全然違うんですけど、どちらかだけをやっているというよりは両方やってお芝居の幅を広げられたらいいなと思っています。舞台にも興味はありますが、まだ声高に「やりたい!」と言えるほど自分の気持ちが追いついていなくて。とにかく今は映像の方でいろいろなレベルを上げていきたいなと思っています。どうぞ応援よろしくお願いします。

Profile

中田青渚(なかた せいな)
2000年生まれ、兵庫県出身。
映画『街の上で』『あの頃。』『うみべの女の子』などに出演し、第43回ヨコハマ映画祭において最優秀新人賞を受賞。
2022年7月8日~放送のBS時代劇「善人長屋」で連続ドラマ初主演を飾る。

STYLE01
Shirts: URBAN RESEARCH ¥13,200 (税込)
Onepiece: URBAN RESEARCH ¥11,000 (税込)
Sandal: SHAKA×URBAN RESEARCH ¥11,880 (税込)
STYLE03
Tops: URBAN RESEARCH ¥8,800 (税込)
Pants: KURO ¥19,800 (税込)
Bag: URBAN RESEARCH ¥9,900 (税込)
Shoes: URBAN RESEARCH ¥13,750 (税込)

ヘアメイク/田中陽子(Lila)
企画・構成・衣装・写真・文/杉浦 優

令和エモグラシー ARCHIVES

第一回 片山友希 〜此処東京故郷〜
第二回 中田青渚 〜再探究ゆうとぴあ〜
第三回 森田想 〜五月の蝿にエメラルド〜

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