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FASHION OCT 31,2022

令和エモグラシー 第八回 中村 里帆 〜夢とカタルシス〜

アーバンリサーチ25周年特別企画として始まった『令和エモグラシー』。ReSEARCH(再:探求)というテーマに基づき、毎回一人の女優にフィーチャーしオムニバス形式のショートムービーとインタビュー記事を公開。第八回目はモデルとしてはもちろんのこと、最近では女優業でも頭角を現している中村里帆さん。おみくじで大吉が出たら人目もはばからず喜び、美味しいものを食べたら全身で感動を表現する彼女は『純真無垢』という言葉がよく似合う。『未だに現場では新人のような気分』と笑う彼女も来年で芸能生活10周年。彼女が国民的ヒロインとなる日は近い。


> フルバージョンは25周年特設サイトにて公開中

『夢とカタルシス』

Interview with Riho Nakamura

— 『令和エモグラシー』ご参加いただきありがとうございます。なんかこの企画のことを知ってくださっていたみたいで嬉しいです!

中村: もちろんですよ。いつ呼んでくださるのかなと思っていました(笑) 森田想ちゃんの回とか見ていて、いいなぁって! でも今日は想像以上に楽しかったです。なかなかこれだけ素で楽しんでいる状態の撮影はないですね。

— えー嬉しいです! 今日は浅草、スカイツリー、そして月島でもんじゃを食べましたが、このエリアって来ることはありますか?

中村: はい。浅草はよく学生時代に行っていましたし、私プラネタリウムが好きで、その界隈で見てから月島でもんじゃを食べるというのが好きだったので、なんでこんなに私のことを知っているんだろうと思いました(笑)。

— 今回中村さんに出ていただくにあたってずっと何をしてもらうか考えていたんです。そしたら『もんじゃを食べさせたい』って急に思って(笑)。

中村: 私もんじゃが大好きで、人にもあまり言ったことがなかったので本当にびっくりしました。

— 今日は2つのコーディネートを着ていただきました。率直な感想をお聞かせください。

中村: 最初に着たハーフパンツのほうはまさに今年私がやりたかった格好でした。ボーイッシュスタイルというんですかね。あのハーフパンツ買います(笑) 合わせたテロンとした生地感のシャツもあまり持っていなくて、肩がけニットもあまりやったことないのですごく新鮮でした。おしゃれな結び方を教えてもらったので実践したいと思います。

— モヘアニットのほうはいかがでしょう?

中村: 色がすごく可愛かったです。ニットに柄スカートというスタイルは私も冬に結構するので違和感なく着ることができましたね。

— 今のファッションの気分は?

中村: 今はピンクにハマっています。最近毎日ピンクなので、仕事の現場で『ピンクしか持っていないの?』と言われます(笑) でも今思えば小学生のときにも全身ピンクで学校に行って裏で『ピンク星人』と言われたことがあったなって(笑) それが悲しくて一旦ピンク離れしていたんですが、最近またブームが来ていますね。夏はピンクのワンピースを4つくらい買いました。

— 最近ファッションで影響を受けた人はいますか?

中村: これは昔からですが母ですね。今は東京で暮らしているのでなかなか一緒に買い物には行けませんが、電話で『こういう服着たら?』とか、『これ買ったら?』とか言われるとすぐに感化されます(笑)。母は私のクローゼットのものをほとんど知っているので、あのトップスに合わせたら可愛いよとかいつもアドバイスをくれます。

— それはすごい・・・もはやパーソナルスタイリストですね(笑)。

中村: 本当にそうです。母は私のスタイリストです(笑)。

— この企画は『エモい』を軸にした企画なのですが、中村さんにとって『エモい』とはどういうイメージがありますか?

中村: 私、あまり流行り言葉は使わないんですけど、『エモい』はすごく使っちゃいます。私にとっての『エモい』は幅広くて、日常的なものにも使ってしまうし、非日常的なものにも使ってしまいます。

— 日常的というのは?

中村: 例えばファミリーレストランに部屋着みたいな格好で行って食べている自分とか、銭湯で腰に手を当てて牛乳を飲む行為とか、そういうのにも『エモい』を使っています。逆に、この間撮影で高知の最西端にある鵜来島という島に行ったんですが、そこはもう非日常すぎて島全体が『エモい』みたいな、そんな感じですね。

— 今回のサブタイトル『夢とカタルシス』。中村さんは気持ちを浄化するのが上手なイメージがあってこういうタイトルにしました。

中村: 本当にさすがですね(笑) 上手かはわかりませんが、気持ちの切り替えは得意かもしれません。

— その方法とかはあるんですか?

中村: 私の場合はとにかく泣きます。泣いて泣いて、眠くなるくらいまで泣いて、それで起きたら浄化している感じですかね。この間もすごくやりたかった役のオーディションに落ちてしまって・・・。そのときは今までの人生で一番くらい泣きました(笑)。

— 今回のナレーションは『この世界は全て夢なんじゃないか』という思想を元に書きました。中村さんはそう思う瞬間ってありますか?

中村: それこそ、そのオーディションのときなんですけど、本当にやりたかった役だったので、自分の持っている力を全て出す! と覚悟を決めてオーディションに挑んだんです。それで自分の全てを出すことができて、終わった後に自然と涙が出てきて、マネージャーさんにも「やりきりました!」と言えるくらいだったんですけど、なぜかオーディションのときのことがはっきりと思い出せなくて。普段なら審査してくださったかたの顔とか質問とかもはっきり覚えているんですが、そのオーディションだけは思い出そうとしてもぼんやりとしてピントが合わないみたいな。だから何が言いたいかというと、人は本当に思いきり全力を出すと、そのときの光景が夢みたいに感じるし、逆を言えば『これは夢なんだ』と思えば全力を出せるのかなとも思います。

— 僕が伝えたいことを全て言ってくださってありがとうございます。残念ながらそのオーディションには落ちてしまいましたが、絶対誰かの心には残っていると思います。そういう意味では全力を出し切るというのは素晴らしいことですよね。

中村: 本当にそう思います。最近はオーディションももちろん行きますが、前作の監督さんやプロデューサーさんがまた声をかけてくださって作品が決まることが増えてきて、日々全力で一生懸命お芝居に取り組むことの大切さを改めて感じています。

— ちょうどいま出演されているドラマが2つありますよね?

中村: はい。放送中のテレビ朝日『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(毎週土曜深夜2:30〜)でアイドル役(五十嵐れお)として、BSテレ東の『高嶺のハナさん2』(土曜深夜0時〜)でたこ焼き大好き関西ガール役(淀屋橋うめ)として出演させていただいています。

— 両方とも個性的な役ですね(笑)。

中村: 『推し武道』のほうは1ヶ月くらい前からみんなで集まって練習して、中には実際にアイドルとして活動している子たちもいるので、「かわいい」を教えてもらいながら頑張りました。私アイドルという職業に小さい頃から憧れを抱いていたので、役としてアイドルができて本当に幸せでした。撮影では4日間ずっとライブシーンを撮ったり握手会をしたり、撮影をしたというよりアイドルとして活動したような、そんな不思議な感覚を味わわせてもらいましたね。『高嶺のハナさん2』のうめちゃんはとにかくコテコテの関西人でみんなの口の中にたこ焼きを放り込むみたいな役です(笑) シーズン1から見ていた作品に自分が出演できるということはすごく光栄なことで嬉しかったです。

— 単刀直入に伺います。お芝居は楽しいですか?

中村: すごく難しい質問ですね。もちろん楽しいのですが、まだ現場でできなくてヘコむことのほうが多いので悔しい、難しいといった表現のほうが正しいのかもしれません。毎日一つ一つ目の前の課題をクリアしていく、そんな感じですね。でも今はそれでいいとも思っていて、いろいろなことを吸収して、とにかく真摯にお芝居と向き合って、観てくださる方々、そして同じ現場にいた誰かの心に少しでも残るように頑張っています。

— お芝居の勉強でしていることはありますか?

中村: とにかく若いうちにたくさんの映画を観なさいと、どの監督さんにも言われるので、今は好きなジャンルとか関係なくたくさん観るようにしています。あとはドキュメンタリー番組を観たり、人間観察をしたりして、人の顔に出るいろいろな表情や感情とかを勉強しています。

— アーバンリサーチは今年で25周年、『再:探求』をテーマに掲げてやっているのですが、中村さんが再探求したいことはありますか?

中村: 子供の頃7年間チアダンスをやっていて、雑誌ニコラのオーディションのために辞めちゃったんですけど、今回の『推し武道』のアイドル役でダンスと歌をやったら、やっぱり私踊って歌うのが好きなんだと再認識したんですよね。だからいつかまたお仕事でダンスと歌ができたら嬉しいなとは思います。

— 中村さんにとって東京とは?

中村: この前撮影で高知に帰ったんですが、そのときに安堵感とか地元愛を強く感じて、あぁやっぱりいいなぁって思ったんです。自然体の自分に戻れるというか。東京では知らぬ間に気を張っているんだなぁと思いました。辛い思いや泣いたりすることも多いですけど、そうやって東京でせかせか生きている自分も今は好きです。だから自分にとって東京とは「仕事をして戦う場所」という感じですかね。

— 最後にファンのかたに向けて一言お願いします!

中村: ニコラの頃から応援してくださっている同世代のかたには、やっぱり雑誌でファッションのお仕事をしていないと寂しいと言ってもらえることがあって、モデルのお仕事ももちろん好きなのでそちらも見ていただきつつ、少しずつで構わないのでお芝居をしている中村里帆もいいよね、と言っていただけるように毎日頑張っていきたいです。これからも応援よろしくお願いします!

Profile

中村里帆(なかむら・りほ)
1999年8月6日生まれ、高知県出身。雑誌「Ray」レギュラーモデルとして活躍する一方、俳優として『ミューブ♪〜秘密の歌園』(メ〜テレ)、『死にたい夜に限って』(MBS)、『シンデレラはオンライン中!』(FOD、フジテレビ ※主演)などに出演。
今後、2023年度前期連続テレビ小説「らんまん」の他、待機作が多数控えている。

Instagram @ __rihostagram__

Shirt: URBAN RESEARCH ¥14,300 (税込) ※11月上旬発売予定
Knit: URBAN RESEARCH ¥14,850 (税込)
Pants: URBAN RESEARCH ¥13,200 (税込)
Bag: URBAN RESEARCH ¥9,900 (税込)
Shoes: URBAN RESEARCH ¥15,400 (税込)
Knit: URBAN RESEARCH ¥22,000 (税込)
Skirt: URBAN RESEARCH ¥14,300 (税込) ※11月上旬発売予定
Bag: MARCO MASI ¥15,400 (税込) ※11月上旬発売予定

ヘアメイク/東川 綾子
企画・構成・衣装・写真・文/杉浦 優

令和エモグラシー ARCHIVES

第一回 片山 友希 〜此処東京故郷〜
第二回 中田 青渚 〜再探究ゆうとぴあ〜
第三回 森田 想 〜五月の蝿にエメラルド〜
第四回 森 日菜美 〜今日も今日とて選択日和〜
第五回 林 芽亜里 〜流れ行け、私。〜
第六回 花柳 のぞみ 〜八月の幻想花火〜
第七回 新田 桃子 〜トーキョー・パラレル・ワールド〜

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